【アルバム名】
MATING CALL (PRESTIGE)
【リーダー名】
TADD DAMERON (1956/11/30)
【パーソネル】
JOHN COLTRANE (ts) TADD DAMERON (p)
JOHN SIMMONS (b) PHILLY JOE JONES (ds)
【収 録 曲】
MATING CALL / GNID / SOULTRANE / ON A MISTY NIGHT / ROMAS / SUPER JET
【内   容】
 まずはお詫びから。昨日の原稿の「お好み焼き」の説明で“batter”とあ るのを見て、バターのことだと思って「ホットケーキと間違えとんのちゃうか?」とい うようなことを書きました。でも、よく調べたら綴りが違ってました。バターの綴りは “butter”であって、“batter”というのは「練り粉(牛乳・鶏卵・バタ ー・小麦粉などをこね混ぜたもの)」という意味でありました。ごめんねオーストラリ ア人、馬鹿にしたりして。でも、牛乳・鶏卵・バター・小麦粉などをこね混ぜると、や っぱりホットケーキになるよなぁ。
さて、今日は日本人も思わず納得という、英語による日本食の説明・「よくできま した」編。
 
1.長い長方形を切って提供される練り豆のゼリー。とっても甘い!
2.すっぱいご飯を紙のような海藻で包んだ小さな巻物。普通、生の魚や野菜は中 くらいの巻物である。
3.“bonito”を薄く切って、とても軽く焼いたもの。中心部はナマ。
4.しばしばミソ・スープの材料として見られるやわらかい海藻
 
〈解答〉
1.ようかん  2.巻きずし  3.かつおのたたき  4.わかめ
 
そうか。カツオに相当する英単語はあるんだけど(bonito)、ワカメはないんだな 。ちなみにワカメを和英辞典で調べると、「a kind of seaweed」(海藻の一種)とい う、実に味気のない解説になっております。それにくらべ、「しばしばミソ・スープの 材料として見られるやわらかい海藻」という解説の何と情緒的なこと!では最後に「バ ー」についての解説を。
 
バー:飲み物や軽食が提供される。ほとんどのバーには「ほすてす」がいて、あな たは彼女達が飲んだものに対しても、お金を払わねばならないだろう。特にビール1本 で4万円とられるバーのことを「bottakuri-bar」という。あ、最後のところは私の創 作です。
 
 @ さて、ダメロン。確か塩サバ初登場ですよね。ところでタッド・ダメロンっ て、日本の一般的普通のファンのピープルには、どの程度まで正しく評価されているの でしょうか。おそらく、自ら楽器を吹くイリノイ鮭師匠のようなセミプロ級の人を除け ば、「なんか、いくつか有名なバップ曲を書いたおっさんやろ?」という程度の認識し かないのではなかろうかと思われます。私などダメロンというと、即座に油井正一セン セー作と伝えられる「ジャズマンの名前の漢字表記」を思い出しますね。
  大網冷凍人間〜オーネット・コールマン
  体育館雨模様〜ジム・レイニー
みたいなの。関サバ師匠考案の「ジャズ人名俳句」も、ここら辺りをルーツにして いるのかも知れませんね。で、このシリーズの最高傑作と言えるのがタッド・ダメロン 編で、それはこういうのでした。
  勃○時不能論(←健全サイトの為、一部自主規制。)
 
その○起時不能論(バイアグラが必要か?)が不治肩凝(これも油井先生作)と共 演したアルバムが『メイティング・コール』。作編曲家としてわりと大きめの編成が多 いダメロンにしては珍しいワンホーン作で、ダメロンのピアニストとしての実力にスポ ットをあてた1枚だといえるでしょう。ヘタだけどね、ピアノ。全曲が彼のオリジナル だけど、「レディ・バード」「アワ・ディライト」と言った有名曲がないのが、逆にマ ニアには嬉しいかも。1曲目のタイトル曲はラテンっぽいムードもあるダメロンっぽい 曲。コルトレーンは良くも悪くも「プレスティッジのコルトレーン」ですね。ダメロン のピアノは訥弁スタイル、又の名を「それほど“ぱきこ、ぽきーん”ではないモンク」 スタイルです。
 
 2曲目の「ニイド」は歌物っぽいカワイイ感じの曲。3曲目が本作の1番人気、 「ソウルトレーン」。プレステのトレーンは吹きすぎてくどいからどーも、という人で もバラードは大丈夫っす。4曲目の「オン・ア・ミスティ・ナイト」も歌物っぽい感じ 。「ロマス」は、あまりにもディープなので個人的にはパスでおます。僕ってほら、都 会人じゃん。だからこういうの苦手なの。「スーパー・ジェット」はアップテンポのバ ッパーなナンバー。以上。傑作ではないけど「まあまあ」。そんなデキの1枚でした。


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