【アルバム名】
BAG’S GROOVE (JAZZ LINE)
【リーダー名】
DUKE PEARSON (1961/8/1)
【パーソネル】
DUKE PEARSON (p) THOMAS HOWARD (b) LEX HUMPHRIES (ds)
【収 録 曲】
BAG'S GROOVE / LE CARROUSEL / I'M AN OLD COW HAND /
JEANNINE / SAY YOU'RE MINE / EXODUS
【内   容】
 デューク・ピアソンです。名古屋弁で言うとデューク・ぴゃあそん。あめあめ降 れ降れ、ぴゃあそんがー。それは「かーさん」ですね。さて、ピアソンと言えばブルー ノート4200番台のアルバムがクラブシーンで持て囃されているようです。いわゆる 「クラブシーン御用達」というヤツですね。「ごようたつ」じゃなくて「ごようたし」 。クラブのDJで正確に読める人が何人いるのでしょうか。
 後期ピアソンも悪くはないが、純正ハードバップ・ファンならBN初期の2作、 『プロフィール』と『テンダーフィーリン』の印象が強いですね。特に私は『プロフィ ール』が好きです。「ブラック・コーヒー」なんか、都会的な知的ファンキーって感じ がします。「ちょっとだけよ。アンタも好きねえ。」のテーマ、「タブー」ですら知性 的に感じられます。極め付けは「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」。けだるい昼 下がり、ブラックコーヒーを飲みながらこの曲を聴き、「君がここにいてくれて、僕ぁ 幸せだなあ。」と耳元で囁けば、「ちょっとだけよ。」となる、かも知れません。
 しかし本項は『プロフィール』の解説ページではないので本題に進みます。『バ グス・グルーブ』ですね。これは前述のBN2作に次ぐデビュー3作目です。ジャズラ インという、出来てすぐに潰れた超マイナーレーベルの作品のため、長らく幻の名盤と 化していましたが、今ではCD化され、わりと手に入るようになりました。
 『ハッシュ』『タイム・アフター・タイム』と共に同じ顔のジャケットで発売さ れています。また、この『バグス・グルーブ』は違うジャケットや違うアルバム名でC D化されてたりして、その素性にはかなり怪しいものがあります。
 さて内容ですが、3曲あるピアソンのオリジナルがいいですね。なんでもいいが 、「おりじなる」を漢字変換した時、「お理事なる」になるのはやめてほしい。そんな 日本語あるか?お理事なる。で、「ラ・カルーセル」はラテン調、「ジーニー」はキャ ノンボールの『ゼム・ダーティー・ブルース』に入っていた曲、「セイ・ユア・マイン 」はドナルド・バードの『ザ・キャット・ウォーク』に入っていた曲です。どれもいか にもピアソンらしい哀愁のメロディーですね。
 ラストの「エクソダス」は映画「栄光への脱出」のテーマ曲です。薬や食物の有 効成分を濃縮したものを京都の舞子さんが人にすすめているのではありません。それは 「エキスどす。」というわけで、『プロフィール』路線のピアソンが好きならば、きっ と御満足いただける1枚だと思います。


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