- 【アルバム名】
- FULL VIEW (MILESTONES)
- 【リーダー名】
- WYNTON KELLY (1967)
- 【パーソネル】
- WYNTON KELLY (p) RON McCLURE (b) JIMMY COBB (ds)
- 【収 録 曲】
- I WANT A LITTLE GIRL / I THOUGHT / WHAT A DIFF'RENCE A DAY MADE / AUTUMN LEAVES / DON'T CHA HERE ME CALLIN' TO YA / ON A CLEAR DAY / SCUFFLIN' / BORN TO BE BLUE / WALK ON BY
- 【内 容】
- 日本の一般的なジャズファンの場合、ピアニストだとパウエルとかモンクなどの
ジャイアンツより、W.ケリーやS.クラーク、K.ドリュー、B.ティモンズなどを
愛聴している人のほうが多い。
- だいたいワシは江川事件以来、ジャイアンツは嫌いなんじゃ。清原のアホ。と全
然関係のない事を言う人もいる。
- 一連のパウエル派のピアニストの中でもケリーの人気は高く、ある民間信用調査
機関の調査によればケリー好きの人はカレー好きの人、奇麗好きの人に次いで多いらし
い。
そんなケリーのブルボン通ごのみな一枚といえば『フル・ビュー』で決まりである。
40歳で死んでしまったケリーの36歳くらいの演奏だか、「ケリー晩年の枯淡の境地
に達した一枚」などといわれる。36歳で枯淡はねーだろ。しかしまあ、地味な作品で
はある。
- 1曲目の「アイ・ウォン卜・ア・リ卜ル・ガール」はゆったりとした歌物っぽい
演奏で、転がるようなケリー節がうれしい。どんな内客の歌なのか知らないが、タイ
卜ルから判断するとロリコン趣味の歌かも知れない。
- 3曲目の「縁は異なもの」が本作一番の聴きもの。淡々とした、これぞ枯淡の
境地!と力強く力説したい。続く「枯葉」も若い頃のヴイージェイ盤『枯葉』のヴァー
ジョンとはちがった味がある。しみじみ。
- ケリーの友達らしいスティーブンソンという人が「アイ・ソート」と「ドンチャ
・ヒア・ミーなんたら」という2曲を提供しているが、どちらもいい曲であり、友達を
大切にする心を青少年に教えてくれる。少年よ、大麻を抱け。あかんがな、そんなもん
抱いたら。少年なら覚醒剤にせな。そういう問題か。
- 唯一のケリーのオリジナル「スカッフリン」はスインギーやし、メル・トーメの
「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」はしみじみ。決して傑作ではないが、心に残る佳作で
あると言えよう。しかし小学校の表彰で「佳作」というのをもらっても、なんかあまり
嬉しくないんだよな。
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