【アルバム名】
ROMANCE (VERVE)
【リーダー名】
OSCAR PETERSON (1953/5/21,1954/4/27)
【パーソネル】
OSCAR PETERSON (vo,p) BARNEY KESSEL (g) RAY BROWN (b) HERB ELLIS (g)
【収 録 曲】
I'M GLAD THERE IS YOU / POLKA DOTS AND MOONBEAMS / ONE FOR MY BABY / I HERE MUSIC / AUTUMN IN NEW YORK / I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE / SPRING IS HERE / THESE FOOLISH THINGS / FROM THIS MOMENT ON / THE THINGS WE DID LAST SUMMER / TOO MARVELOUS FOR WORDS / BUT NOT FOR ME
【内   容】
 はっきり言ってピーターソンのような明るく楽しい系のジャズは、暗くて陰険で 性格の屈折した日本のジャズファンにはウケません。
 「いやあ、やっぱりピーターソンはいいねえ。」などと不用意に発言しようもの なら、全国各地津々浦々から「ケッ。」というメールがあなたのもとに届くことでし ょう。しかし私は負けない。『プリーズ・リクエスト』だって持ってるぞー。
 さて、どうせバカにされるなら、思いきりミーハーっぽいのを選んでみよう。 バラの花と、うっとりお姉さん(おばさん?)の『ロマンス』なんてどうだ。
 ピー夕一ソンの本職はピアニス卜だが、歌うオッサンとしても知られている。 そんなボーカルの聴ける1枚である。
 部屋の灯を暗くして、ウィスキーを片手に聴けば、ああ気分は戸塚ヨットスクー ル。なんでやねん。
 1曲目の「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」がいい。おおらかで暖かい、 家具調遠赤外線こたつ家紋入り、のような歌である。
 もう1曲となれば個人的には「去年の夏」ですね。去年の夏は月明かりの湖で ボー卜に乗ったり、大好きな歌を歌って踊ったりしました。そうかい、それはよかった ね。突然の夏の雨におどろきました。そのまま雨にうたれて風邪でもひきなさい。 そして風邪をこじらせて肺炎になりなさい。アン夕もいい歳こいて、こんなうた歌うん じゃありません。と言いたくなるようなしみじみとしたいい歌である。
 ハウスバーモンドカレー甘口に明治屋のかき氷の夕レ、イチゴ味を大さじ3杯ふ りかけたようなアルバムたが、こんな『ロマンス』を許してやってくれ。


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