綺羅

           
さぼさぬけ

夢果つと雖も嘆くことなく 唯だ目睡(まどろ)みに君を礼賛す 我が生命の道程に屹(た)つ 其の容貌の麗しきかな君 省みずとも雖も忘るることなく 螺旋の如く君を賛美す 我が精神の道標を指す 其の指先の麗しきかな君 階調に煙る之(こ)の虚(そら) 白磁の肌を愛づ 我が陰鬱を切りはぐる 其の瞬間の麗しきかな君 其の刹那さの 愛しきかな綺羅 願はくは高潔で在れ 願はくは勇猛で在れ 何者にも侵されることなく 我が行程の綺羅で在れ 星堕つと雖も消えることなく 唯だ泡沫(うたかた)に君を賞賛す 我が人生の一条を成す 其の眼差の 麗しきかな君 其の存在の 久遠なるかな綺羅

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