Dream1

           
さぼさぬけ

じりじりと燃えゆくこの生命を 私達は何に費やしているのだろう さらさらとこぼれゆくこの時を 私達は手に入れることが出来ない 足元にこぼれ落ちた時に 私達は深く埋まりゆく いったい今までに どれほどの歳月を 人々は積み上げていったのだろう いったい今までに どれほどの夢を 人々は求め そして埋めたのだろう 例えば 光 夜の暗闇を切り開く電灯も 天に一つある月も 遙か古には夢物語だった  夜に灯火を求めた人も 月の姫を思った人も きっと皆 夢を見ていた 例えば 空 レオナルド・ダ・ヴィンチ 彼の描いた空への螺旋は 正しい原理と驚くべき先見性をはらみながら 常に実現不可能な夢の中に留まらざるをえなかった 残されたのは むなしく回り続ける螺旋の夢 私達に 彼らを嘲笑う事は出来るのだろうか 私達に 彼らを知ることは出来ないのだろうか この不安定な砂の城を押し固めてきた人々 この地中に埋まる夢を 私達はもう手に入れることは出来ないのか 安寧とした日々は 私達から夢を奪っていったのか 今いちど振り返りたい あの星々のように輝いた阿僧祇の夢を いつかの日 私達が夢を叶えられるよう

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