岩間サッポロビール新社長インタビュー
日経99-11-18より。
- 重点課題は何か?
- 作り手中心の考え方から脱却できなかった。まず消費者起点の発想を徹底する。紳士的な会社を、激しさを前面に出した
エキサイティングな会社にしたい。
- 社風の改革は前社長も取り組んだが、成果が上がらなかった。
- 意識改革はトップが言うだけでは進まない。支店長、部長など管理職が中心になり、
議論、自主性が生まれることが最も重要だ。まず年内に全支社を回り、考え方を徹底させる。
- 外資などと資本提携のうわさもある
- 厳しいが自主単独路線で行きたい。二期連続最終赤字といっても有価証券などの含み損はもうないし、人員削減にもメドが
ついた。残る課題はビール事業を伸ばすことだけだ。
- 4千億円を超える有利子負債もある
- 幸い遊休資産もたくさんあり、売却により削減できる。東京・銀座、恵比寿、札幌の商業施設などは、企業イメージ上も
重要なので手放すつもりはない。
- ビール立て直しのため、強みである飲食店向け業務用などに特化するといった発想はないのか。
- 主力ビールの「黒ラベル」は業務用が安定しており、課題はやはり家庭用と若い世代への訴求だ。若者層の開拓のため、
来年に大型新商品を発売する。「エビス」、発泡酒「ブロイ」を含め主要ブランドが4つと他社にくらべ多いが、それぞれの
位置づけが明確なので非効率ではない。
- 酒販免許自由化を受け、流通政策の改革は?
- 営業現場の改革はすでに進めており、例えば経費や販促費の使い方も根本的に見直した。相手ある商売なので直ちに全部
変わらないが、現場があるべき姿を追究し、経営陣が支援していけば必ず変わる。
- 改革のタイムリミットは?
- スピード重視でいく。財務体質の改善は2001年までの計画だが、できるだけ早くメドをつけるのが私の指命だ。
・・・重要な内容と判断しましたので、記事を抜粋せずに全文載せました。「作り手中心」のいうだけのことはあり、サッポロの職人さんの腕はピカ一でしょう。ただ、それを売らないと商売にならないわけで、消費者が何を求めているのかを的確に感じとる意識の開拓が必要だと想います。新社長はそれは肌でわかっている方とお見受けします。あとは末端がどれくらい危機意識をもって改革に取り組むかだと思います。もし意識改革が不十分な場合、今は社長は否定していますが外資との資本提携の可能性はでてくるでしょう。
参考:関連記事サッポロビール社長、辞任。
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