エニアグラム性格学の基本理論  

  
7つ目の理論 「人類は9人家族」 
                 
9つの気質の人たちを深く知ると、その気質には「役割」というものが
備わっているのではないかと考えざるを得ません。15年近く、エニア
グラム研究を続けてきましたが、その役割みたいなものが、次第に
クッキリと浮かびあがってまいりました。それは各タイプの「本性」でも
あり、「本質的なもの」とも言えます。そして、もはや各タイプを理解す
るうえに最も役立つツールになっています。
                            





 

1 家族名で知る、9つの気質


☆タイプ9「おばあさん気質」

 おばあさんは、エニアグラム図上では真上に立っている人です。
はじまりの人です。最も年長者です。
 生まれながらに、どこか年寄りっぽいので、若年寄りみたいだと
言われているかもしれません。子どもの頃から落ち着きがあり、
さほど騒がず、静かに遊びます。あまり欲がなく、甘えることもあ
りません。親がいなくとも寂しがることはなく、受け身で消極的、
あきらめがよいところがあります。
 ケンカや争いに巻き込まれにくく、あまり嫌われることもありま
せん。腰が重くて機転がきかず、不器用ですが、大抵のことは、
普通にこなします。コツコツタイプで、辛抱強くて根気はあります
が、新しいことに挑戦しにくく、好奇心も少ないほうかもしれませ
ん。
 早寝早起きで、生活者としては自立的で、言われなくともやれ
ます。温和で誠実、変化のない暮らしを好み、保守的で、義理や
礼節や決まりなどは、言われなくとも知っているかのようで、伝統
に従います。家族の団欒に加わり、相談にものり、ともに仲良く
暮らそうとする人たちです。孤独になることを恐れます。

 ただ、緊急時には敏感に動けず、行動的とは言えないかもしれ
ません。
小さな子を可愛がり、他の人たちへのサービス精神が
あります。一緒にいると心が休まる受容力のある人たちです。



☆タイプ5「おじいさん気質」

 
おじいさんは、おばあさんとよく似たところがあります。子ども
の頃から年寄りめいたところがあり、落ち着きがあります。欲が
なく、自立的で、依存的ではありません。さびしがることもなく、ど
こか枯れて淡々としており、感情的になりにくい人たちです。早
寝早起き、新しいものに飛びつかず、腰が重くて敏捷とは言えま
せん。

 おばあさんと違うのは、頑固で冷静、不安感が少なく、石のよう
に意志が固いところです。また、決断力があり、緊急時にはうろ
たえず、必要な指示を出せる人たちです。そのために日頃から
知識を蓄えて、災害に対処できるように、情報収集をしています。
 従って、智慧を重視しており、一番に賢くならねばならないと積
極的によく学ぶ人たちです。家族の団欒には加わらず、一人隠
居部屋で書類なとの整理をしているかもしれません。人づきあい
をしたがらず、必要なことを簡潔に述べるだけで、少し秘密主義
的です。
 濃厚な関係にはならず、冷たく突き放して、他人を見ており、群
れません。一人を好み、家族の誰とも近い関係にはなりません。
高みから見物しており、他人を信用せず、疑り深くて、何でも自分
で確かめようとします。
 無愛想で無表情、人を褒めず、気を利かすこともなく、常にマイ
ペースです。大胆にもり、慎重にもなり、論理的で理知的です。
先々を見通して、不測の事態を乗り越えられるように、日頃から
知識を蓄えている人たちです。


タイプ8「お父さん気質」 
                          

 
お父さんは、一族や家族を外敵から守ることが、第一に求めら
れています。そのために強くならねばと、自分を鍛え上げます。
とてもタフで、日頃から用心深く、周囲をよく観察しており、相手は
敵なのか味方なのか、はっきりと識別しています。
 そして、味方を守り、敵を敗退させねばなりません。ですから、
家族の安全を確保するために、先頭に立って戦い、勇敢で、闘争
心と責任感があります。また、どうしても負けられない立場にあり
ますから、必ず、勝てる戦法を探さねばなりません。従って、勝つ
ためには手段を選ばず、敵の弱点を知りたがり、効果的に敗退
させられる方法を探します。

 お父さんは、日頃から強さを表わすために、威嚇的な言動を取り、
大きな力強い声を出して、余裕綽々とした立ち居振る舞いをします。
また、いつも身構えて、スキを見せず、いつでも戦いに応じられるよ
うに、警戒を怠りません。

 また、一族や家族を増やすために、子どもを多く持ちたがり、
配偶者に高い関心を示します。そして、より多くの人間を指導す
る人間になりたがり、権力欲が強く、負けず嫌いで野心的です。
従って、他人から指図されることを極端に嫌がり、自立的で、容
易に頭を下げません。いつも優位性を保っているため、近寄り
がたい雰囲気があります。
 最も欲望が強く、自分の欲しいものは確実に手に入れようとし
ます。 信じられるのは自分だけで、自分に疑念は起きません。
そして、自分に従う人間には甘く、逆らう人間には手厳しく、自
信家で傲慢で、人をアゴでこき使います。また、危機時には、と
くに決断力と実行力が表面に出て来ます。生まれついての闘士
で、人とぶつかりやすく、敏捷で大胆、ち密さと慎重さとクールさ
を併せ持つ肝っ玉の座っているタイプです。なお、バイタリティが
あり、一晩や1週間くらいは、平気で寝ないでいられるほどで、
もっともパワフルです。

                                        
☆タイプ2「おかあさん気質」 
                        

 
おかあさんは、一族や家族を養い育てる役目があります。その
ために、自分のことは二
の次になりやすく、家族のために良かれ
と思うことを、積極的にやります。病気や怪我をしている成員には、
声をかけて世話し、あるいはお節介を焼きます。人の必要を満た
すことが喜びになります。とくに、子どもを育てる意識が高く、一人
前の成員にしようと、躾たがり教育熱心です。
 そして、辛そうにしている人はほっておけず、暖かいもてなしを
して、仲間や家族たちが、互いに助け合うようにと力説します。信
じ合い助け合ってこそ、家族は繁栄するのです。従って、そのた
めには、まず自分から積極的に行動を起こす必要があります。自
己犠牲を厭わず、攻撃的なきつい性格でなくてはお母さん役はや
れません。そして、ボランティア精神を生まれながらに持つタイプ
です。

 おかあさんが自分の心配ばかりしていては、家族を養育するこ
とはできませんから、自分の心配をあまりしません。ですから、不
安感が少なく、人間が好きで、明るく楽天的です。また、前向きに
なりやすくエネルギッシュな働き者です。
 しかし、自分の間違いに気づきにくく、自己中心的になり、他の
人は間違いだらけで、何もできない世話のかかる人たちばかりだ
と思い込んでいます。自分がいないと、家族はでたらめになり、
生活がメチャメチャになると思いこみ、他人を叱責したり、注意
を与えています。
 日頃から好奇心が強く、新しい事物や習慣を取り入れ、器用
に活用します。衣食住を整えたがり、家族に豊かな暮らしをさせ
ようと、さまざまな分野に参加します。ですから、自信家で、指導
力があり、情熱的です。

 そして、お父さんが不在の時は、家族を守らねばならない立場
にいます。小熊のいる母熊ほど恐ろしいものはないと言われる
ように、危機時には冷静で勇敢となり、自分の持てる以上の力を
出して応戦します。このタイプもエネルギーがあり、すぐにリラッ
クスして、エネルギーを充電するのがうまく、場合によっては、無
理をしたり、無謀になることもあります。


☆タイプ1「長女気質」  
                          

 
長女は初めての子どもです。長女は、父親を強く意識して、父
親の指導を受け入れて、
父には従順です。また、母親を助けて、
家族のためによく働きます。ですから、両親の言いつけをよく守
り、決まりを守って、弟や妹の面倒を見ることも厭いません。家
に居ることが大好きで、いつも家族と行動をともにしたがります。
また、父親に言われたことを、几帳面に、そのまま守って、確実
に最後までやり遂げます。
 長女は優秀な人間になれば、父親に認められます。自分のす
ることが社会に役立てられると、多くの人から信頼されると考え
ます。ですから、向上心があり、遊びたがらず、義務感や責任感
があります。また、言いつけには疑念を持たずに従い、意志の
強いしっかり者に見えます。
 また、意味のないことに関心を持たず、無駄だと思われること
に時間を割かず、目の前にある用件を、正確に完璧に遂行しよ
うとします。
 そして、清潔な家に保ち、家事を手伝い、規則正しい毎日を送
りたがります。ですから、毎日、自分のすべきことがあり、いつも
体を動かしており、怠けることを知りません。従って、緊張しやす
く、リラックスべたで、礼儀正しく、恥ずかしい行為をしないように、
自戒しています。

 また、律儀で正直者で、ウソが言えず、誤魔化しなどもしませ
ん。いつも通りの生活を守り、生まれながらの勤勉家です。

☆タイプ7「長男気質」 
                           

 
長男は、一家の将来を担っている人間ですから、特別な待遇を
受けるべき存在です。で
すから、自分だけは特別待遇されるべき
だと主張しているかのごとく、長男は自分勝手で、楽しいことだけ
を追います。
 母親の手厚い世話を受けたがり、何かと物をねだって、母親の
注意がいつも自分に注がれるようにします。病気になったり行方
不明になったり、いたずらしたりと、世話のかかることばかり、次
々と巻き起こします。また、母親がいないと寂しく、いつも母親を
独占しようとします。 

 長男は、家族のみんなに注目されたがり、明るい笑顔と、面白
い会話で引きつけます。そして、よく気がついて、心配したり、な
ぐさめの言葉をかけます。あるいは、楽しい話題を提供して、元
気づけ、励ますなどもよくします。

 また、生まれながらの遊び上手で、楽しみつくそうとするため、
好奇心が強く、新しいもの、面白くて物珍しいものを、すぐに見
つけて追いかけます。従って、辛抱強さや責任感に欠け、苦痛
や辛いことを直視できず、いち早く逃げ出します。
 しかし、優等生気質があり、両親に命じられたことに従い、礼
儀正しく、正直者でもあります。几帳面で真面目で、お硬いとこ
ろもあります。しかし、ドライで割り切りがよく、飽き性ですが、集
中力もあります。物事に執着しませんが、物欲の強いところは
あります。
 腰が軽く、いつでもスタンバイ状態にいて、落ち着きがありま
せん。しかし、記憶力が高く、頭の回転も早く、広く情報を収集し
ます。従って、変わり身が早く軽快で、危うい! と気配を感じた
だけで姿をくらまします。最も機敏で、危険をいち早く感知して、
家族に知らせる役目をします。つまり、生まれながらの警鐘係、ま
たは見張り番です。


☆タイプ6「次女気質」 
                           

 
次女は、堅実なしっかり者の長女が既に存在しているため、
別の方法で、家族の中での
自分の役割を探します。つまり、愛
らしさ、気遣いのこまやかさ、やさしい思いやりを示します。

 そして、力強い父の庇護の下にいれば安全ですから、父親を
慕います。父親に指導されて、男性たちの補佐役をして、社会
や人々のために、役に立つ人間になろうとします。 
 次女は、家族がどこで何をしているのか、よく把握しており、全
員から嫌われないように、相手に合わせながら、自分の成すべ
きことを探します。ですから、ある次女は聞き上手で、相手の話
をじっくりと聞いて、労りの言葉をかけたり、そっと慰めます。あ
る次女は話上手で、落ち込んでいる人を元気づけ、楽しい会話
に引き込みます。
 従って、生まれながらに交流上手で、補佐役や秘書役などもう
まくできるタイプです。
しかし、家族の輪の中で、安全を確保しま
すから、一人っきりにはなれず、心配性です。けっして一人だけ
にはなれず、孤独を極度に恐れて、常に誰かと一緒にいたがり
ます。家族が集い大勢いると幸せで、家族から嫌われたり、無
視されると、いじけたり、スネたり、場合によっては、かなり攻撃
的になります。
 しかし、不満があっても何も言えず、くすぶり続けることもあり、
自分より弱い人間をいじめたり、物に八つ当たりすることもあり
ます。そして、危機が近づくと、パニックに陥り、ありとあらゆる
策を練って、周囲を混乱させ、惑わせます。次女は、いつも家族
と運命共同体的なところにいて、ともに泣き、ともに喜び、家族
の絆を強める働きをします。

☆タイプ3「次男気質」 
                           

 
次男は、快活で派手な長男が既に存在しているため、別の方
法で、家族から注目を受け
たり目立たなければ、自分の存在が
霞んでしまいます。
 長男が楽しませたり、いたずらをして注目されることがあるとす
ると、次男は家族から賞賛されるような有能さや、カッコ良さをア
ッピールします。従って、生まれながらの野心家で、見栄っ張り
にもなり、積極性があります。

 また、母親に可愛がられ、振り向いて欲しいので、甘えたり、や
さしい気遣いや細やかな配慮をします。なお、母親だけでなく、女
性たちにも振り向いて欲しいと願い、女性の輪の中に入りたがり
ます。

 次男は家族をよく観察しており、その中で、如何にして自分の
有能さを発揮できるのか、チャンスを探しており、慎重です。従っ
て、日頃から情報収集をして、ここぞという見極めがうまく、フット
ライトを浴びる日を夢見て、自分を磨きます。また、人気者になる
とうれしくて、意欲は増し、活発で元気になります。
 しかし、自分の努力にも関わらず、なかなか注目されないので、
ひがむことがあり、うまく自分をアッピールできない悩みがありま
す。

 また、兄や姉たちに挟まれているため、積極的に自分を売り込
まないと、忘れ去られたり、置き去りにされる恐れがあります。従
って、自慢したり、場合によっては、アッと驚かせる必要がありま
す。しかし、あまり目立ち過ぎて、兄姉たちからねたまれて、攻撃
される恐れもあります。また、失敗して笑われたくないので、大胆
になりにくく、よくよく計算して準備を怠らず、間違わないようにして
います。また、出過ぎないように、協調的で、みんなの動向をよく
観察して、愛される対象になれるよう、さまざまな工夫をしたり、
努力をしています。    
  


☆タイプ4「末っ子気質」 
                          

 
末っ子は、最後に生まれた子どもです。家族のそれぞれは自
分の居場所や役割を見つけ
て、生きていくための基本方針を
持っています。しかし、末っ子には、残されている役割や、本来
の居場所がないように感じます。
 自分だけ家族の員数に入っていないかもしれないとか、拒絶
されていると感じやすく、疎外感を抱きがちです。ですから、自
分の存在がOKではないと感じて、自分の殻にこもることがあり
ます。  

 また、末っ子も、母親にかまって欲しいと願いますが、兄弟た
ちに先を越されて、母親を独占することができません。母親の
姿を見失わないように、注意しつつも、空想に浸り、いろいろな
お話を作り出して、一人遊びします。
 従って、現実から逃避しやすく、現実的な処理能力が低くなり
がちです。また、自分は無能であるとか、特別におかしな人間で
あるとか、存在する価値のない人間ではないかと、自問自答して、
自分を追い詰めることがあります。

 なお、生まれながらの芸術家・研究者タイプですから、イメー
ジ力や直感力があり、誰も思いつかない創作品を作り出し、あ
るいは、大発見をするかもしれません。また、創作したお話や音
楽などで、家族を慰めたり、癒すことがあります。しかし、思い詰
めやすく、破滅的になりやすいので、かなり無謀になることがあ
ります。シャイで怖がりにも関わらず、大胆で一筋になりやすい
ので、家族を驚かせるかもしれません。

 末っ子は、懸命になりやすく、生きる意味を考え、さまざまなこ
とに疑問を感じます。自分なりの回答を得たいと、真剣になりが
ちで、その必死な思いが、偉大な仕事として、結実することがあ
ります。そして、よく眠り、夜更かしも多く、不規則な生活をしやす
く、健康指向が少ないためか、
病弱になりがちな傾向はあります。
しかし、家族の輪の中にあり、よく理解されて自由でいられると、
元気一杯にもなります。 


注・ウイングを考慮する場合は、以下のように考えてください。




          

2 家族名から各タイプの気質を性格分析

  
                       
☆ 大人タイプ (9・8・5・2)
 
「大人タイプ」と名づけたタイプがあります。それは「おば
あさん・おじいさん・おとうさん・おかあさん」です。大人
タイプなのですから、家族を守る意識が高く、全体的で大ま
かなことに注意が行きます。おとなっぽいイメージのある人
たちです。

 おばあさんタイプを除いた3つのタイプ(8・5・2)の共
通項は、攻撃タイプということです。傲慢になりやすく、強
引で優位的に振る舞い、命令したり指図したがる傾向があり
ます。自分より上位の人間、つまり、強い人間や賢い人間に
対抗意識がよく起きます。それゆえ、生意気に見られやすく、
上位者からの受けが悪くなる傾向があります。また、自己中
心的になりやすいのですが、責任感が強くて、大胆で勇敢に
もなり、自立的で依存心が少ない傾向があります。しかし、
自分の非を認めにくく、謝ったり頭を下げることは容易では
ありません。

 おばあさんタイプ(タイプ9)は、調和タイプで、強調性
があり、どの人にも「いい顔」をして、誰をも敵に回さない
ように行動しています。穏やかに暮らしたい人たちで、あま
りよい表現ではありませんが、いわば「人畜無害路線」です。
ですから、上位の人にもそれほど反発せず、下位の人にも露
骨に優位性を見せることはありません。バランスがよく中庸
で、破滅的とか破壊的にもなりにくく、いつも温和で受容性
があるので、「オアシスの人」という呼び名を付けているほ
どです。
 なお、家族を守る意識は、タイプ9w8のほうにあり、サ
ービス精神はありません。家族へのサービス精神があるのは
タイプ9w1のほうで家族を守るという意識は低いようです。



☆ 子どもタイプ (1・7・6・3・4)

「子どもタイプ」とは「長女・長男・次女・次男・末っ子」
です。子どもタイプですから、家族を守るというよりは、家
族のために役立つ人間になり、評価されたがります。どちら
かというと受け身のほうで、家族の一員に入っていれば安心
ですが、家族から不要の存在になる心配があり、不安感は大
人タイプより強くなるかもしれません。

 大人や上位の人間に対して、良い子となり、優等生的で礼
儀正しくなります。また、子どもタイプなので、無責任とな
りやすく、依存的になりがちです。大局的というよりも、細
かいところを気にして、周囲の人たちからの視線を気にかけ
ます。腰が軽くて、臆病で怖がりです。強い人間には従順に
なり、弱い人間には態度が大きくなります。ライバル意識が
高く、他と比較ばかりしてしまう傾向があります。

 しかし、謙虚で用心深く、警戒心が強くて、甘えん坊で寂
しがり屋です。自分の非を認めて、謙虚に反省しますが、す
ぐに謝る傾向があり、人に謝るのはたやすいでしょう。生涯、
青年風か少年少女的なところがあり、遊び好きで、子どもっ
ぽいイメージのある人たちです。



 男性タイプ (8・7・3)

 「男性タイプ」とは「お父さん・長男・次男」です。男性
タイプなのですから、男性っぽいところがあります。自己顕
示欲が強く、目立ちたがり、上昇志向が強く、出世したがり
ます。つまり、欲望が強くて、高いステータスを望み、その
ためにガンバル人たちです。計算高く、不利にならないよう
に、不利益を受けないようにと油断しませんが、疑り深くも
なります。自分の良いところを大きく見せて、悪いところは
隠して、要領の良いところがあります。

 男性は女性よりも、競争意識が高く、他人はライバルで、
ケ落とさねばならない対象です。あまり協力しあうことは
少なくなります。他人を信用しにくく、厳しい世の中で生き
延びるために、隙をみせず、緊張しています。力での対決を
予期する人たちで、どちらか勝つまで戦うか、利害の一致を
探し出すしかないと考えやすい。

 チャンスをうかがい、派手なことをしたがります。見栄
っ張りで、地道なことより、一攫千金を狙う傾向もありま
す。目立つことや楽しいことをしたがり、地味なことや裏
方仕事はしたがりません。あまりコツコツ型ではありませ
んが、状況判断が的確で、敏捷です。ドライで割り切りが
よく、効率性を重んじます。自分しか信じられず、利己主
義的です。

 男性的な魅力を大切にしており、美しさやセクシーさを
高く評価するタイプです。興奮と刺激、新奇なものを求めて、
意欲的になりやすいタイプです。
 この3つのタイプが、実際にも男性であると、とても男
っぽくダンディで、女好きです。幼い時から、女性を意識
し過ぎて「おませ」になるか、または、「うぶ」にもなり
ます。女性が苦手にもなり、自然体で付き合えず、女性に
期待したり愛情を求めています。心の中に理想の女性像を
持っています。そして、母親の存在が大きく、父親の存在
はかすみがちか、または、父親には構えず、素直に気楽に
付き合える傾向があります。

 しかし、このタイプの女性は、あまり女性的ではなく、色
っぽさも少なく、どこかガサツと言えるかもしれません。自
分が女っぽくないことを自覚しており、服装や髪型などで、
女らしくなるように工夫している人も少なくありません。同
性に厳しくなるか苦手になるか、さまざまで、同性を意識し
過ぎます。
 従って、男性とは、さながら仲間のようで気楽に付き合え
る傾向があります。なにしろ、本質が「男性的」なのですか
ら、男の世界には自然に入っていけるのでしょう。
 以上、この3つのタイプは、女性や女性的なこと、母性や
母性的なことに関して、構えの強いタイプです。



 女性タイプ (2・6・1)

 
「女性タイプ」とは「お母さん・長女・次女」です。女性
タイプなのですから、女らしい細やかな心使いをします。家
族みんなが仲良く助け合うべきだと考えがちで、話し合いを
大切にします。
 少し利他主義的なところがありますが、全体主義的にもな
ります。つまり、何でも公正にしたがり、ルールを守り約束
を大切にして、公平や平等を求めます。みんなが同じように
行動するべきだと考えて、押し付けや強要などもするかもし
れません。

 また、努力家となりやすく、地道にコツコツと努力し、裏
方仕事を嫌わず縁の下の力持ちもします。誠実で裏切らず、
相手の気持ちを察します。
自分の欠点も弱点もあまり隠し立
てしません。また、なかなか割り切れず、非合理的にもなり
ますが、人を信用しやすく、信頼関係や絆を大切にする傾向
があります。


 この3つのタイプが、実際にも女性であると、とても女っ
ぽく、色っぽい仕草をして、男性に厳しくなるか、男性を意
識し過ぎます。ある意味では男好きで、幼い時から男性を意
識し過ぎて、男性を怖がるか警戒します。または、男性を慕
うか嫌うか反発するかさまざまで、無関心ではいられません。
また、男性に期待しており、力強く指導されることを求めて
おり、心の中に理想の男性像を持っています。

 そして、父親の存在が大きく、母親の存在はかすみがちで
す。また、母親には構えず、素直に気楽に付き合える傾向が
あります。
 
 しかし、このタイプの男性は、あまり男性的ではなく、ど
こか女らしく、おばさん風かお姉さん風で、女性とは気楽に
付き合える傾向があります。なにしろ本質が「女性的」なの
ですから、女の世界には自然に屈託無く入って行けます。
 以上、この3つのタイプは、男性や男性的なこと、父性や
父性的なことに関して、構えの強いタイプです。


 無性タイプ (5・9)

 「無性タイプ」とはおばあさん・おじいさん」です。
無性型というのは、比較的に性的な存在ではなく、性にはあ
まり関心がなく、あっさりとして、こだわりがなく、自然に
向き合えます。

 そして、興奮しにくく、ハイテンションになりにくい傾向
があります。例えば、カラオケなどで大ハシャギできるのは、
子どもタイプのほうですが、このタイプは騒げず、取り残さ
れてしまうでしょう。

 安定型で、精神的な動揺や振幅が少なく、落ち着きがあり
ます。また、性的な魅力に欠ける傾向があり、性的な魅力を
それほど高く評価しない傾向があるとも言えます。
目立ちた
がらず、セクシーな服装を避けます。派手さを嫌い避けて、
実際にもあまり目立ちません。化粧や髪型にこだわることは
なく、質素で地味な傾向があります。

 あまり意欲的ではなく、無欲となりがちで、あきらめも早
いでしょう。腰が重くて軽快に動けません。好奇心は少なく、
少し怠惰となり、意欲満々にはなりにくいタイプです。体力
が無いかのようで、大きな責任を負いたがりません。平穏な
毎日を求め、大きな変化のない暮らしをしたがります。

 保守的で堅実で、寛容で、要領が良いとは言えず、計算高
くもありません。あまり、他人に介入せず干渉もせず、自分
もされたがりません。また、遊びたがらず、楽しみを追うこ
ともなく、淡々としており、どこか枯れており上品に見えま
す。
 ただし、タイプ5は緊急時には動けるタイプであり、変化
にも対応できるので、心のどこかで緊急時を待っているかも
しれません。タイプ9よりは好奇心が強く、何でも知ってい
たがり、同じような毎日を好まない傾向を少しですが併せ持
っています。

☆ 中性タイプ (4)

「中性タイプ」とは「末っ子」のことで、タイプ4です。
不安定型で、精神的な動揺や振幅が大きく、何に対しても極
端になりがちです。落ち着けず冷静になりにくく、過剰反応
しやすいタイプです。
 どこか子どもっぽく、性的な魅力に欠ける傾向があり、そ
のためか性的な魅力を得たがり、誇張する傾向もあります。
性にこだわりがあり自然に付き合えず、性に異常な関心を持
つ人がいます。しかし、全く無関心な人もいて、この中間の
人は少ないようです。総じて言えるなら、性に対して強い構
えがあり、性を意識し過ぎる傾向があると言えます。


 タイプ4は、通常は目立ちたがらないのですが、異常に目
立ちたがることがあります。それゆえ、かなり大胆でセクシ
ーな服装をするか、または異常に慎み深くなったり、はたま
た全く構わない人もいます。

 好奇心が強い傾向があるにも関わらず、何事にも無関心に
もなります。意欲満々にもなりやすいが、意気消沈して、無
欲で怠惰にもなりやすいタイプです。あきらめが早くもなり、
あきらめられず執念深くもなります。あっさりと切り替えら
れる場合と、なかなか気持ちを切り替えられず、執拗にもな
ります。無責任なときもあり、あまりにも責任感か強過ぎて、
そのためにブレッシャーになる傾向もあり、アンパランスさ
が目立ちます。

 平穏な毎日を望む一方で、過激になりやすく、激情的にも
なります。純粋で、無邪気に遊び、楽しみを追いますが、邪
気で一杯になり、全てを破壊したくなるなど、破壊衝動にと
らわれる傾向もあります。他人に干渉されたがらないのに、
自分は干渉をして、受容性はないが、思いやりがあり、暖か
くて親身となり、矛盾した面を一杯に持つ傾向があります。
真にやさしい性格の人たちですが、他人に理解されにくく、
誤解も受けやすいタイプかもしれません。
 つまり、無性タイプとは正反対の性格だと思えば、理解で
きるでしょう。そして、無性タイプも中性タイプも、しぶと
いところがあります。




3 9つのタイプは年齢差がある
  
 
さて、各タイプの家族名を知ると、どうも年齢的な違いが
あるのではないかと気づくのではないでしょうか。そして、
実際、私たちは身近な人たちの中に、子どものくせに何故だ
か年寄りくさい子がいることを知っています。実年齢では40
代のおじさんなのに、どこか少年っぽいとか、ウブな高校生
みたいに見える人たちもいます。
 一方、幼稚園児なのに、同年齢の子どもに対して、母親の
ような口のきき方をする子もいます。それどころか実の母親
に対して、その母親であるかのような諌め方をする子さえい
ます。

 人は成長するにつれ、子どもらしかった子が少年少女らし
くなり、やがて青年らしくなり、ついには年寄りらしく見え
て来ると、誰もが思っていたのではないでしょうか。しかし
、現実にいる人たちを見ると、そのような成長のパターンに
当て嵌まらない人がいます。
 しかしながら、それが、どこから来たのか、私たちはずっ
と分からずにいました。当会だけが到達しえた理論です。


☆年齢順
  おばあさん→おじいさん→お父さん→お母さん→長女→
  長男→次女→次男→末っ子 

☆おばあさんが一番に高年齢 

 
当会では、タイプ9のことを「原型タイプ」とも呼びます。
原型なのですから、いわば性格タイプとしての本家に当りま
す。そうなると、その他のタイプは分家となります。従って、
本家が古い家柄なのですから、年代的には一番古く、年齢も
年上になります。

 なかでも、最もおっとりとして穏やかで腰が重い人たちが、
9w9です。 エニアグラム図でみると、頂点に立っている
人たちです。大抵のことで、他人に譲れるほうで、争いにも
巻き込まれにくい人たちです。全てのことで「よきに計らえ」
と言っているように見えます。何事においても反応が遅くて、
ちょっとばかり鈍くなる傾向があります。男性ならば、お殿
様然としていたり、女性なら、上品で高貴な出の女性ではな
いかと思わされます。 
 
 現実を受け入れて、現在だけに生きており、あまり先のこ
とを考えたり想像したりしません。関心は、人並みのキチン
とした生活をすることで、家族や他人の心配をそれほど気に
しているようには見えません。周囲の人たちと、穏やかにつ
きあえたならば、それで充足しやすく、大抵のことで辛抱強
い人たちです。

 人に対するサービス精神があり、適度な気遣いをして、誰
からも嫌われにくい人たちです。遊びや楽しみもちょっとだ
けで満足でき、欲望も強くないので、まさに、おばあさんみ
たいな雰囲気のある人たちです。まさしく穏やかな人生を送
りやすい、シンプルではあるが頑丈で、かなりの安定型タイ
プです。
 


じいさんは高見で見物する?

 
原型タイプ(タイプ9)は、家族や仲間たちと一緒にいた
いほうで、全体の中での自分の位置とか役割を無意識的に
感じ取っています。それゆえ、ヒトとしての基本形行動パ
ターンが全て備わっており、他のどのタイプよりも、特長
の少ない、突出したところのない人、また、自然体で生きて
いる人たちと言えるでしょう。

 おばあさん気質の人たちに年齢が近いのは、当然ながら
「おじいさん気質」の人ですから、タイプ5となります。
タイプ5は、集団行動が不得意で、個を主張して、他人に
合わせる気質ではありません。現実に批判的で、過去の事
象は記憶して忘れないようにしているが、いつも未来のこ
とを考えています。

 つまり、集団行動が取れて、全体主義的で、今現在だけ
を生きているタイプ9よりも、集団行動が取れにくく個を
主張して、未来志向のあるタイプ5のほうが、年齢的には
若い気質であると考えられます。

 普段は穏やかで地味で目立ちませんが、タイプ5は、い
ざとなると血沸き肉踊るかもしれません。それは危機が訪
れた時で、日頃から収集していた情報や知識が役立つ時な
のです。そのためには賢くなくてはならず、その智慧で周
囲の人たちに指示を与えるという役目を担っている人たち
です。

 それゆえ、子どもの頃から落ち着きがあり、どこか年寄
りじみたところが見えます。はしゃいだり遊びたわむれる
こともなく、一人静かに読書しているかもしれません。た
まに面白いことは言うかもしれませんが、普段は人と関わ
りあいたがらず、秘密主義的で、人を寄せ付けません。ま
た、シンプルで頑丈、しぶとくて、タイプ9と同様に安定
型のタイプです。


お父さんは指導者になりたがる!

 
おじいさん気質の人たちに年齢が近いのは、お父さん気
質(タイプ8)です。タイプ8もタイプ5と同様に、集団行
動は取れにくいタイプですが、集団を率いる指導者タイプ
です。誰よりも強くなければ、自分に誇りが持てない人た
ちです。贅沢好みでかなり欲望が強くて、自分の思い通り
にしたがります。

 子どもの頃はかなりピチピチとしてイキが良くて、腕白
とかお転婆になるかもしれません。親や教師の言うことも
あまり聞き入れる様子はなく、さながら、生まれながらの
指導者であると思い込んでいるような様子を示します。

分より年上の人であっても、平然と指図するほうで、「み
んなのお父さん役」をしていると考えたならば、その行動
の仕方が理解できます。

 タイプ5と較べると格段に活動的であり、欲望も強くて、
子どもの頃はよく遊びよく学びます。そして、長じると精
力的でよく働く人たちです。タイプ5よりはずっと年齢的
にも若いためだと考えたならば、よく理解できるでしょう。
また、タイプ5は危機時に指示したがるタイプですが、タ
イプ8は日頃から指図したがる人たちです。逆に、誰から
も指図されたがりません。好奇心も強くて、新しいもの珍
奇なものに引かれて、探索します。おじいさんよりも、ず
っと気が若いからだと言えます。
 

お母さんはお父さんの補佐をしたがる!

 
お父さん気質の人たちに年齢が近いのは、当然ながら、
お母さん気質( タイプ2)の人たちです。タイプ2は、ボ
スや指導者になりたがらず、どちらかというと、トップの
人を補佐する役目をしたがる人たちです。それは「お父さ
ん」を補佐する「お母さん」の役割にほかなりません。ボ
スの次に控えて、ボスを助けるのですから、年齢的には年
下のほうがうまく行き、お父さんと釣り合いが取れます。

 タイプ2は、子どもの頃はおとなしく手のかからない子
が多いのですが、ふざけたりイタズラをしたり、人にちょ
っかいをだすなど元気一杯の子もいます。大人になっても、
子どもと一緒に戯れ遊び、はしゃいだりもします。
 しかし、タイプ8が成人すると、子ども相手に戯れ遊ぶ
ほうではありません。将来の不測の事態に備えるために、
指導したり説教するだけで、いつも大人然としている人た
ちです。子どもたちが活発に遊ぶ姿を満足気に、高見から
観ているという存在です。

 両グループを比較してみると、タイプ8がクールで落ち
着き払っており、タイプ2のほうが、粗忽で軽率、腰も軽
くて、若やいだ雰囲気を漂わせています。また、タイプ8
が威圧的で、大人物の風格があるとしたら、タイプ2は庶
民的で親しみの持てる人たちが多い傾向があります。


長女は社会人1年生?

 
タイプ8(お父さん気質)とタイプ2(お母さん気質)は、
親的な気質が色濃くあり、子どもたちだけでなく、大人
にも指導したり、保護したりするほうです。面倒見が良
くて、頼られると気力が増してくる傾向もあります。

 おおまかには大人タイプと子どもタイプとに分けられま
すが、長女気質(タイプ1)の人たちからは、親的な気質は
無いように見受けられます。しかしながら、必死に親の勤
めを果たそうと努力する人も当然のことながらいます。懸
命になる人もいますが、とかく子育てが重荷になりやすい
タイプとは言えます。

 従って、他人の面倒をみたり指導もしますが、あまり得
意とは言えず、指図するくらいならば、自分でやってしま
うほうが楽にもなります。また叱る場合も、厳しくなり過
ぎたり、過剰に干渉したり、別の時は無関心などにもなり、
バランスが悪くなる傾向があります。つまり、親的な資質
が少なければ、親らしい接し方が不得意になるのは、納得
できることではないでしょうか。

 さて、タイプ8とタイプ2は、ともに自分でやるべきこ
とを見つけ出す人ですが、タイプ1は、指示されないと何
もできないという傾向が見えます。指示されると、指示通
りに動き、指示されたことしかしない傾向を色濃く持って
います。このようなところから、タイプ1のほうが、タイ
プ2よりもずっと年下であると認められます。
 
 タイプ1は風貌においても、青年っぽく見える人たちが
少なくありません。実年齢が中年以降になっても、おじさ
んふうとか、おじいさんふうにはなりにくいようです。い
つも礼儀正しい振舞い方をしており、自分を抑制している
様子が見えるので、一見、しっかり者に見えます。しかし、
会話すると大学生のような雰囲気があり、世帯やつれして
見える人は少ないようです。

 なお、「世帯やつれ」して見えるのは、タイプ9とタイ
プ2に多いようですが、それも「おばあさん気質」「お母
さん気質」であるからだと考えたなら納得できるでしょう。
糠みそくさい匂いがするのも、この二つのタイプです。愚
痴が多いのも共通しています。

 タイプ5とタイプ8は、「おじいさん気質」「お父さん
気質」であるためか、家庭問題で悩む傾向は少なく、社会
問題のほうに興味と関心が行っています。そのゆえか、
「世帯やつれ」とか「糠みそくさい人」には、なりにくい
のではないでしょうか。そして、「愚痴」というよりも、
いつも社会批判しているとか、非難しているというイメー
ジのほうが合っています。

 少し話がズレてしまいましたが、さて、タイプ
1は長女
なのですから、世帯を背負ってはいません。というよりも、
社会に出て働き出したばかりの新人のような雰囲気を漂わ
せています。上司から与えられた仕事に必死に取り組み、
間違えたら大変だとばかり懸命にまだ慣れていないので緊
張している人たちというイメージです。手馴れた感じで仕
事に携わっている人には見えません。

 そして、第一子なので、弟や妹の世話を親たちに頼まれる
ような立場ですから、面倒見の良いところはあり、自分一人
の楽しみを追うことはありません。いつも何かをしており、
怠けることを知らず、何かの用事をこなしている人たちです。
母親の代用をしますから、家事をそつなく嫌がらず、よく気
づいてこなすことができます。倹約家で、自分のために使う
よりは、みんなのために使う人です。

 
長男はよく遊びよく学ぶ!

 
長女気質(タイプ1)の人たちが、社会人一年生だとした
ら、タイプ7は大学生から高校生くらいの雰囲気をかもし
出している人たちです。年齢に幅があるのは、個人差で、
あるタイプ7は苦労して育ったためか、社会人一年生みた
いな様相ですが、あるタイプ7は高校一年生だと言ったほ
うがよく当たっています。人によっては中学生くらいな精
神年齢にみえる人もいます。 
 中年になっても、遊びたい盛り、生意気盛りの子どもの
ような振る舞い方をする人も少なくありません。

 ところで、この長男気質のタイプ7から、末っ子気質の
タイプ4までの4つのタイプ(7・6・3・4)は、モラトリア
ム的になりやすい人たちと言えるかもしれません。
 (ちなみに、「モラトリアム人間」とは、働かなければ
ならない年齢になっても、勉強したがり、社会人にはなり
たがらず、いつまでも学校にいたがるような人のことです)

 それは、特にタイプ7と4によくある傾向で、「優等生
気質」ゆえ、学校で一番になりたがる人です。タイプ1に
も一番志向は強いが、「長女気質」で、子どもタイプの中
では年長さんであり、自立しなければならないという気持
ちが強いからと考えられます。

 実際、大学は出たが、別の大学に行きたがり、働くより
はずっと学校にいたがる人たちが少なくありません。むろ
ん、学業成績が優秀でなければ学校にとどまりたいという気
持ちにはならないでしょう。当然のことながら、全ての人
たちがそうとはなりません。

 タイプ7は人生を楽しみたいという願望が強くて、実社
会に出ると遊べないかもしれないと予想します。また、社
会とは厳しいところであるというイメージを持ちやすいよ
うです。「世界は否定的」だと思い込んでいるのですから
当然の帰結です。

 しかし、遊ぶためには小遣いが要ります。そこで、バイト
をしたり、自分の趣味を活かして稼げるものを探します。
よく遊びよく学びますが、そのために金稼ぎもしなければ
と考えている人たちです。しかし、親に甘えてねだったり
もして、機敏で要領の良いところがあります。

 タイプ1は親にお小遣いをねだるという発想はなく、勉
強はしたがるが、遊びたがる傾向が少ないとしたら、やは
り、タイプ7のほうが年下であると考えられます。タイプ
7は、周囲の人たちが働いていても、さっさと自分一人は
帰宅して、残業なども極力したがらない傾向があります。

 一方、タイプ1は他の人たちより先に仕事を終えても、
帰ることができにくい人たちです。また帰宅してからも、
翌日の仕事のことを考えて、早めに就寝するなど、仕事や
学業を生活の中心に据える人たちです。
 しかし、タイプ7はアフターファィプが大切なようで、
休日の計画を立て、ゲームに興じて夜更かしなどもしてし
まうかもしれません。楽しいことを探して、よく遊びます
が、遊びをリードする傾向があります。しかし、困ってい
る人たちを見ると、助けしたり世話焼きなどもすることが
あり、親切心のある人たちです。


 次女は、いつもみんなといたがる!

タイプ7が大学生か高校生であるとしたら、タイプ6は

高校生か、または中学生のような雰囲気をかもし出してい
る人たちです。同じタイプ6だとはいっても、個人差があり
ます。

 長女気質のタイプ1がしっかり者だとすると、次女気質
のタイプ6はしっかりしているというよりは、愛想の良さ
や愛らしさがあります。また、心配性で、家族の輪のなか
や、友だちに取り囲まれていないと、とたんに不安になる
ようです。

 家族のために、何か役立つものを手作りすることを好み、
お母さんをちょっとばかり助けてお料理もします。味覚が
敏感で、味見などを任せられたり、ちょっとした心使いの
うまい人たちです。 

 お父さんやお兄さんが大好きで、慕って後追いをします。
年下の子と遊ぶより年上の人たちといたがります。遊びを
リードすることはなく、みんなのしたいことに従って、仲
良く遊べば満足できるほうです。
 タイプ7が一人でさっさと遊びに出かけたり、仲間をリ
ードしているとしたら、タイプ6は一人でいられず、あま
り指導力はありません。当然に年齢的には下になるでしょ
う。 

 

 次男はこっそりと楽しみに浸る!
 
 タイプ3とタイプ6は、それほど年齢差が感じられません。
どちらも、高校生から中学生くらいの幅があるように見受け
られます。しかし、小学生みたいな子どもっぽさが見える人
たちも結構存在します。

 タイプ3とタイプ6はとてもよく似ていて、家族のために、
ちょっとした役立つものを手作りしたがります。みんなの好
き嫌いをよく知っていて、気を利かして小用をかって出たり
などもします。

 タイプ7という長男がいるので、タイプ3(次男気質)は少
し控え目にしています。しかし、それでは自分の存在は霞ん
でしまうので、脚光を浴びるために何かを探し出さねばなり
ません。競争者のいない分野を探して、自分の存在をアッピ
ールすることを考えざるを得ません。しかし、慎重すぎるの
で結局、目立たないおとなしい人物に見られがちです。

 お母さんやお姉さんが大好きで、年下の子よりは、年上の
人たちといたがります。また、タイプ6とは違い、大勢の仲
間の輪の中にいたいのではなく、なるべく少人数で、気の合
う人や気の置けない人たちとつきあいたがり、つきあいを限
定する傾向があります。
 また、タイプ7とは違い、細やかに周囲をよく観察してお
り、やっかいなことに出会わないようにしています。できる
だけ、穏やかで受容的な人たちと、安心して暮したがります。
人との関係では、ちょっと遠慮がちになるほうです。

 夢やロマンを追い求めるところなどは、「末っ子気質」の
タイプ4と共通したところです。自分のことを話したいばっ
かりで、他人のことにあまり関心を持たないのも共通してい
るかもしれません。

 なお、タイプ7は下の子たちをリードしながら遊び、世話
焼きもします。またタイプ6も周囲の人たちによく気遣うほ
うですが、タイプ3はリードしたがらず、というよりも指導
力はないと考えられます。世話焼きもあまりしないほうです。

 自分のことばかり気にして、自分だけが大切みたいで、他
人のことは関係ないと考えがちです。タイプ6は、自分だけ
でなく、友だちのことも同様に大切にして関心を持つほうで
すから、タイプ3のほうが少しばかり年下と考えられるとこ
ろです。 


 末っ子は天真爛漫?

 タイプ3が中学生から小学生くらいまでの幅があるとし
たら、タイプ4は中学生から、下は、小学生、あるいは幼
稚園児くらいまでと考えられます。

 「永遠の少年少女」というイメージと言えば良く理解で
きるかもしれません。14歳くらいの少女を感じさせる人
もいますが、8歳くらいの天真爛漫で無邪気な男児みたい
な振舞い方をする人もいます。たまに5歳くらいな幼稚園
児のような天真爛漫な愛らしさを見せる人たちも結構いま
す。

 実年齢が中年になっても、夢を見ている少年とか、少年
の心を持った大人だと言われているかもしれません。タイ
プ4が最も年齢不詳に見える人たちが多く、純真さやウブ
さなどもよく感じさせられます。夢を追いかけるロマンチ
ィストです。

 謙虚な人たちですが、それは全ての人たちが自分より年
上であり、年長者に対しては、教えてあげるとか説教する
などが不得意となります。他人に説教するなど、なんだか
僭越に感じたりもします。また、他人に注意したりができ
にくいようです。相手は生徒だとか
部下だとわかっている
と、少し注意できるかもしれませんが、全く何も言えない
人もしばしばいます。

 それゆえか、タイプ4からみて、他のタイプの人たちは、
謙虚でないと感じさせられるでしょう。また、謙虚さのな
い人間を嫌悪したりします。

 タイプ4は「末っ子気質」ですから、いつも自分のこと
ばかり固執して、自分の話ばかりする、自分以外に興味が
ないという人たちが少なくありません。優しい気質で、同
情心が強い人たちですが、他人を助けられると思いにくく、
説得できるという発想に欠けることもあります。それは、
本質的に「末っ子」で、末っ子では無力で何もできないだ
ろうと思いやすいのは納得できるところです。

 しかしながら、末っ子の純粋な熱い気持ちは、多くの人
たちの心を揺り動かし、人々を感動させる力があるようで
す。それが芸術的な資質なのかもしれませんが、本物を見
抜く力、鑑識眼なども優れて、芸術家肌と言えるかもしれ
ません。一番に年少で、最も依存的になりやすいタイプで
すが、それを補ってあまりある能力が備わっている人がい
ます。


☆最年長タイプは9w9、最年少タイプは4w4

 
さて、一番年長のタイプ9w9と一番に年少である4w
4は、表面的にはとてもよく似ています。両者はよくタイプ
を間違えられますが、一見した雰囲気がおっとりとして穏や
か、動作や話し方などもゆっくりしている人が多いようで、
とても不思議な現象ではないでしょうか。
 以下に、タイプ別の年齢を、さらに細かく書き出していま
す。


☆さらに詳しい年齢順
  9w9→9w8→9w1→5w5→5w6→5w4→
  8w9→8w8→8w7→2w2→2w1→2w3→
  1w9→1w2→1w1→7w8→7w7→7w6→
  6w5→6w7→6w6→3w2→3w3→3w4→
  4w5→4w3→4w4