Disocactus ディソカクツス属 | |
現在のディソカクツス属は、 ・旧プセウドリプサリス属(Pseudorhipsalis) ・旧ロベイラ属(Lobeira) ・旧フィロカクツス属(Phyllocactus) ・旧プセウドノパレクソキア属(Pseudonopalxochia) ・旧ノパレクソキア属(Nopalxochia) ・旧トロチロカクツス属(Trochilocactus) ・旧チアパシア属(Chiapasia) ・旧ボニファジア属(Bonifazia) ・旧ウィッテア属(Wittia) ・旧アポロカクツス属(Aporocactus) ・旧ヘリオケレウス属(Heliocereus) が吸収された属で、5稜程度の紐状、多稜の紐状から、孔雀サボテンに似た薄い茎節をもつもの等のいろいろな形状の種類を含みます。 森林性サボテンの分類についてはこちら。 総じて冷涼な気候を好み、我が国の蒸暑い夏を嫌う。従って、一般のサボテン栽培環境では、まず育てられない。 |
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花大名(はなだいみょう) 花盃(はなさかずき) Disocactus speciosus 中央メキシコ原産
原種と思えないような真紅の美しい花を咲かせる。クジャクサボテンの交配親にもなったといわれている。
このものは孔雀サボテン属の、交配雑種の元木として、古くから珍重されてきましたが、現在では自生地のメキシコにおいても、乱獲のため、絶滅したと聞いています。私も戦前から、このものを入手せんと努力しましたが、不可能でした。(中略)つまり交配の研究には、欠くべからざるものでありまして、もしこのものが現在でもあったとしたら、かなりおもしろいものが、できたことは、間違いありません。こう考えますとかえすがえすも残念でたまりません。
(伊藤芳夫著「サボテンの栽培と鑑賞」昭和47年) と言わしめた植物。 栽培的には、かなり気難しいところがある。原産地は中央メキシコ(高地)で、かなり冷涼な地域のように思われ、最低温度5℃~20℃くらいの冷涼な時期がご機嫌で、日本の蒸暑い夏を嫌う。夏の終わった頃に根元が腐り、そのままパタリと枯死するということがある。 このため、夏は潅水を控え休眠状態で、遮光下風通しのよいところで管理する必要がある。また、肉質も柔らかいため、他のサボテンではあまり考えられない害虫に食害され、株を弱らせることがある。 花は朱から真紅で、夜遅く咲き始め翌早朝に全開し昼ごろ閉じる1日花。 変種に次項の「Disocactus speciosus var. amecamensis」がある。
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ディソカクツス・ルズマリアエ ディソカクツス・アクランキィ Disocactus luzmariae Disocactus achrankii 中央メキシコ原産
「Disocactus speciosus」の近縁種。
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ディソカクツス・マクランツス Disocactus macranthus =Pseudorhipsalis macrantha メキシコ・オアハカ原産
孔雀サボテンのような平たい茎節をもつ。花は細弁黄色で、夜遅く咲き始め翌早朝に全開し昼ごろ閉じる1日花。花付きは非常によく、美しい。
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ディソカクツス・アッケルマンニイ Disocactus ackermannii =Nopalxochia ackermanni メキシコ・オアハカ原産
3稜程度から孔雀サボテンのような平たい茎節をもつ。花は朱から真紅で、夜遅く咲き始め翌早朝に全開し昼ごろ閉じる1日花。花付きはあまりよい方ではない。
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ディソカクツス・アマゾニクス Disocactus amazonicus =Wittia amazonica =Pseudorhipsalis amazonica 中米コスタリカ~パナマ、南米コロンビア~エクアドル、ブラジル原産
孔雀サボテンのような平たい茎節をもつ。花は小輪だが、サボテンには少ない青色と紫色のグラデーションとなり美しい。
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ディソカクツス・クエツァルテクス Disocactus quetzaltecus メキシコ~グアテマラの標高1800m~2150m雲霧林原産
孔雀サボテンのような平たい茎節と細い枝をもつ。花は小輪だが、大株になり茎節に群がり咲くと美しいのだろう。実生から10年程度で花を着ける。
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ディソカクツス・佳月姫(かげつひめ) Disocactus '佳月姫' ぱんさ交配種
平たい茎節がメインだが、3稜程度の茎節が出ることがある。
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