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PORTER (All Grain)

"Black Heart Porter"

伝統に則ったスタイル。18世紀に、バーテンダーが、3種の異なった樽から3種の異なったビールを混ぜ合わせ、より風味豊かな、複雑な味を作ろうとした。ポーターとは、この「3つの撚り合わされた」ビールを置き換えようとして作られ、それをがぶ飲みした労働者達にちなんで名付けられた、と言われている。スタウトよりわずかに軽いが、このポーターは濃褐色で、深煎りコーヒーの味と、モルト風味の仕上げである。

原料

	基本モルト:		イングリッシュ・ペールモルト				8.5ポンド
	特殊穀物:		イングリッシュ・クリスタル・モルト			3/4ポンド
				チョコレート・モルト					1/4ポンド
				ブラック・パテント・モルト				1/4ポンド
	煮込みホップ:		ファグル・ホップ					1.5オンス
				テトナング・ホップ					0.5オンス
	仕上げホップ:		ファグル・ホップ					0.5オンス
				テトナング・ホップ					1オンス
 	塩:			バートン塩(代わりに、ギプスを使った)			小匙2杯
	イースト:		Wyeastブリティッシュ・エール液体イースト
	プライミングシュガー:	3/4カップ

醸造の手引き

(注意)3日前にイースト培養を始める。つまりイーストの中袋を叩いて破る。

 
オールグレイン醸造の基礎

必要な設備
5ガロン(19リッター)ホーロー・マッシュ/ローター・タン(おけ)、蛇口とスクリーン付き
7.5ガロン(28.4lリッター)やかん、スパージ用蛇口付き
0V〜220V(-18℃〜105℃)長軸温度計
ステンレスまたは強化プラスチックの匙
6ガロン(23リッター)プラスチック発酵タンク、蛇口付き
プロパンガスコンロ(屋外または換気の良いところで使用)
 

ステップ1:シングル・ステップ浸出マッシング(完全に変質した穀物の場合)
 レシピに必要な穀物を破砕する。
 3〜4ガロン(11〜15リッター)の水(穀物1ポンドにつき1クオート:穀物1Kgにつき2リッター)を鍋に入れ、170V(77℃)まで加熱する。
 マッシュ・タンを鍋の注ぎ口の下の位置にしっかり固定し、2クオート(1.9リッター)の湯でマッシュタンの底を満たしておく。マッシュタンのスクリーンを底に置き破砕した穀物を注ぐ。静かにかき回し、穀物全体を湿らせる。かき回しながら穀物がかろうじて覆われるまで湯を加える。
 全ての穀物と湯が加えられたら、温度を155V(68℃)に保ち、蓋をし45分から1時間待つ。鍋をぶ厚いタオル等の断熱物で包むか、断熱箱として作用するオーブン等にマッシュタンを入れる。

ステップ2:テスト
 45分から1時間待った後、澱粉糖化のテスト用に、殻のない熱いワートを蛇口から5オンス取る。1匙のワートを白い皿に入れる(残りはマッシュタンに戻しても良い)。液体が冷めたら、1、2滴のヨードを加える。結果を見る:もし液体が縞模様を示したり、黒くなったりしたら、糖化は未完了で、マッシングを続けなければならない。色が変わらず、縞模様も見えなかったら、糖化は完了している。
 ヨードは有毒:テストサンプルはマッシュに戻してはならない。ヨードテストは常に信用できるとは限らない。サンプルに殻や繊維が混じる事もある。

ステップ3:スパージ(撒水)
 やかんで4.5ガロン(17リッター)の水をスパージ用に170V(77℃)に加熱する。スパージの湯が温まったら、やかんの蛇口をマッシュタンの上に位置し、プラスチックの一次発酵タンクをマッシュタンの蛇口の下に置く。
 マッシュタンの蓋を取る。やかんの蛇口を1/4〜1/2開き、穀物の表面に1インチの厚いプールができるように、湯を静かに穀物の表面にそそぎ込む。
 マッシュタンの蛇口から2クォート(1.9リッター)のワートを流し出す。このワートをマッシュタンからゆっくり流し出すにつれて、穀物の上のプールの減少した分、湯をゆっくりそそぎ込む。流し出した2クォートのワートをマッシュタンの上に静かにそそぎ込む。
 ワートをマッシュタンの下から一次発酵タンクに流し出す間、やかんからマッシュタンの上に湯を注ぎ続ける。スパージ用の湯が全て空になるまで、穀物の上の1インチの湯のプールを常に保ち続けなければならない。
 この、湯を流し出しながら追加する過程はゆっくりと行い、次工程の為の6ガロンのワートを得るのにだいたい40分から60分かけなければならない。

ステップ4:沸騰、冷却、設置
 湯沸かし鍋を空にし、発酵タンクからワートを移す。蓋をし、ぐらぐら沸騰するまで加熱する。ギプス(石膏)とアイリッシュモス、ホップ、及びレシピで要求する添加物類を加える。蓋を緩くして、沸騰を1時間つづける。沸騰の最後の3分間、仕上げホップを加える。
 加熱を止め、鍋に蓋をし、30分間静置する。この時、鍋を冷水浴して、ワートの温度が80V(27℃)になるまで下げる。冷めたワートを、マッシュタンのフィルター漉し器を通して一次発酵タンクに入れる。鍋の中のトラブ(澱)やホップ滓のたまった最後の部分は鍋に残す。これでワートはイーストを入れて通常の発酵過程を行う用意ができた。
 注:もし、浸漬型のワートチラーがあるならば、消毒のため、沸騰終了15分前に鍋に入れること。仕上げホップは沸騰終了3分前に加える。2本のホースをチラーにつなぎ、冷水をチラーに流す。ワートが80V(27℃)になるまでチラーをワートの中で上下する。チラーを取り出し、すすぐ。上記の手順に従って一次発酵タンクにワートを移す。

ステップ5:プライミング、瓶詰め
 さらに約1週間放置し、比重を測定したのち、プライミングタンクに麦汁を移し、プライミングシュガーを混ぜ、瓶詰めする。


注:さらに洗練された技法としては、Dave Millerの「The Complete Handbook of Home Brewing」を参照のこと。同じ道具でステップマッシングを行う場合は、Charlie Papazianの「The New Complete Joy Of Hobe-Brewing 」の292〜306ページまたはMillerの上記本を見ること。

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