いまむら騎手 / 2005年・10月〜12月


10月
 2(日) 阪神4R 障害未勝利 フジタカローズ 1着
 スタートはフワッと出たが、前走同様飛越が巧くスッと好位へ。今回はペースメーカーもいて2、3番手を楽に追走。全体的に流れは速かったものの余裕たっぷりの追走で、勝負どころの3コーナーで先団を捕らえ、最終障害で先頭に立つと直線入口で後続に一気に差をつけセーフティーリードに。坂を上り終えた最後にやや脚色が鈍って差を詰められはしたが、 前走で5馬身つけられたファントムスズカに1/2馬身差をつけて快勝。
 前走を教訓に完璧なレースをしたと言えるだろう。速い流れを余裕たっぷりで追走し、勝負どころで差をつけて押し切る作戦が見事にはまった。内容としては横綱相撲で、時計もなかなかのものだった。オープンに入って互角の勝負は難しいが、飛越が抜群に安定してきた今なら通用してもおかしくない。ただ、距離延長はマイナスかも。

 これで今村騎手は自身最多となる年間5勝目。特に相性の良いのが阪神コースで、4勝を挙げている。ここまできたら、まだ十分圏内である関西の障害リーディングジョッキーを目指して残り3か月も頑張ってもらいたいところである。
 8(土) 東京4R 障害未勝利 ホーリーオラクル 落馬
 最初の障害はややまずかったが、その後はスムーズで中団前の内目を追走。正面の連続障害も無難にこなし、いい手応えで進んではいたが、向正面の3つ目の障害で躓いて無念の落馬。
 レースはスムーズに進んでいたが、2周目の7号障害の着地でバランスを崩して落馬したのはもったいなかった。前走、初障害でバンケットを気にしていながらも6着に頑張ったセンスの良さを発揮していただけに残念である。しかし、レースぶりとしては今後に期待させるものであり、次走はかなりやれると思う。
15(土) 東京9R 東京オータムJ オースミダイヤ 6着
 出遅れもなく、中団前の好位につけてレースを進める。飛越は相変わらずスムーズでうまく流れに乗っていたが、勝負どころでペースが上がると追走が手一杯となり遅れだしてきて、最終障害後は内から追い出したものの伸び切れず6着に敗れた。
 ハンデも最軽量の57kgと恵まれてはいたが、バリバリのオープン馬相手にスピード以上にスタミナが要求される東京3300mでは力差が出てしまったようだ。 馬体重がもう少し回復してくれば、別定Sのオープンレースならば十分勝負になると思うのだが・・・。京都の3170m戦が脚質的にも現状では一番力が出し切れそうに思う。
22(土) 京都4R 障害未勝利 ブルーアルパイン 3着
 序盤は無理をせず後方から進める。2周目に入って1コーナー過ぎで先団まで押し上げ、向正面では大外から一気に3番手まで浮上。そこからペースが一気に上がったが、何とか前の集団について行き直線入口までは見せ場十分であったが、最後は平地力の差があらわになって3着に敗れた。
 3歳の初障害とは思えないようなレース内容だった。平地でも手綱を取っていたが、善戦したレースと同じように勝負どころで一気にまくりを見せてきた。スローペースで上がりの勝負となったために平地力の差が出たが、1回使われたことで次はもっと期待できるだろう。
29(土) 京都4R 障害オープン フジタカローズ 4着
 道中は楽な手応えで中団から。飛越も無難で流れにも乗っていたが、勝負どころからは力の差からか追走が手一杯となり、先団に一気に差をつけられて最後は一杯となった。それでも何とか4着には踏ん張った。
 飛越は相変わらず巧い。道中の追走も楽だったが、勝負どころからは未勝利戦のようには行かず、オープンのレベルを感じさせられたレースであった。着順こそ4着ではあるが、前3頭には完敗で逆転は難しい内容であった。
30(土) 京都4R 障害未勝利 クラシックブレード 2着
 1周目からスッと好位につける。飛越も終始無難で、いつでも前を捕らえられる手応えで追走。2周目の向正面で動いて早目先頭から押し切る理想的な展開となったが、後方から脚を伸ばしてきたテイエムドラゴンに一気に交わされてしまう。それでもそれ以外の馬の追い上げは完封して2着に頑張った。
 初障害では先行して最後バテてしまったが、内容的には良かったので、じっくりとレースを進める今村騎手ならばもっと前進があって良いと思っていたとおりのレース内容だった。2着に敗れたものの、勝ち馬以外は完全に押さえ込んでのものだったので相手が悪かったとしか言いようがない。こういったレースができれば、次走はアッサリだろう。
11月
12(土) 京都9R 京都ハイジャンプ オースミダイヤ 6着
 序盤から行き脚がつかず後方から。距離を考慮してじっくり構えていた。1頭飛ばす中、淡々とレースは流れたが、勝負どころでペースが上がるとついて行けなくなり、最後は一杯に。距離が長かったようだ。
 1勝馬の身で重賞3連続挑戦はきつかった。ふた回りほど通用しなかった。飛越は無難なのだが、勝負どころからの脚で見劣ってしまうのは力が足りていないのだろう。非ラバのオープンならばもう少し前進は見込めそうではあるが・・・。
13(日) 東京4R 障害未勝利 ブルーアルパイン 1着
 スタートはやや遅れ気味だったが、行き脚がついてスッと中団まで押し上げ、飛越も巧く、最初のコーナーでは4番手まで浮上していた。そこからは前を見ながらじっくりと待機。2周目に入ってから前との差を徐々に詰め、3コーナーで馬ナリで外から前3頭に並びかけると、最終障害で一気に先頭に立った。直線入口で4馬身ほどにリードを広げ、 最後の直線では後ろを振り返る余裕が出るほどで、強く追うことなく馬ナリのまま9馬身ぶっちぎっての圧勝劇を演じた。
 最初の3連続障害で楽に4番手につけた時点でレースにかなり余裕が持てたのではないか。3コーナーで先頭に並びかけ、最終障害後に楽に抜け出したところで見ている方としては勝ちを確信できた。直線でもそんなに追うところなく9馬身の圧勝で、タイムもこの秋の東京2開催で最速のもの。内容も文句なし。 2走目できっちり結果を出せたことは評価できるし、なんと言ってもまだ3歳馬で馬が若い。今後、今村騎手のお手馬のエース級の活躍をしてくれることは間違いないだろう。

 これで今村騎手は自身最多勝を更新する年間6勝目。これが東京での初勝利となり、障害戦に限ると、まだ勝ち星を挙げていないのは中京だけとなった。・・・来年こそは勝ってくださいね!
26(土) 京都4R 障害オープン フジタカローズ 9着
 スタートから出たナリに中団から。序盤のペースがやや速かったこともあり無理することなく追走。しかし2周目に入ってもいつもの行きっぷりがなく中団まま。結局見せ場なく9着に敗れた。
 前走と条件は同じだったが、メンバーがひと回り以上強い面子であったため人気もなく、レベルも高かった。休みなく使われているので、ここに来て疲れが出たのかレースぶりに精彩がなかった。とは言え、状態が良くてもこのレベルでは勝ち負けまでは苦しいか。
27(日) 京都4R 障害未勝利 ロマニスタ 5着
 スタートはマズマズで中団から。飛越は安定しておりスムーズに追走していたが、勝負どころでペースが上がるとやや飛越が雑になり、最後の平地では前と脚色が一緒になってしまった。伸び切れずの5着敗退。
 初障害だったが飛越は全体的にスムーズだった。勝負どころからはやや雑になったものの、危なっかしいものではなかったので問題はないだろう。勝負どころでごちゃついたため大外に出したロスが響いた形だ。仕掛けを遅らせて内でためていれば前との差は詰まったはずだ。 今回はやや太め残りで動きももっさりしていたので、1回使ったことで慣れも見込める次走はかなり期待できそうだ。
12月
 3(土) 阪神4R 障害未勝利 クラシックブレード 9着
 スタートはやや出負け。最初の障害はスムーズだったが、行き脚つかず中団後ろから。そして次の正面の障害で大きく躓いて落馬寸前。何とかとどまったが、そこから飛越が慎重になりスピードがつかず差を詰められないまま惨敗した。
 今回はスタートも良くなかったが、2つ目の障害飛越がすべて。完全にバランスを崩して落馬寸前だった。結果的にそれが最後まで響いた。次走に改めて期待したい。
10(土) 阪神4R 障害オープン ブルーアルパイン 5着
 スタートでの出遅れはいつものこと。しかし最初の障害が凄く、一気に中団まで押し上げた。ややかかり気味だったが、追走はスムーズ。タスキコースで2、3番手まで押し上げた。順回りに入ると逃げるマダンテを捕らえにかかり、3コーナー手前で先頭に立ち、最終障害を先頭で飛んだ。しかし、ここまでで脚を使ったことが影響したか、直線では失速。 逃げていたマダンテに再び差されて一気に差をつけられる。後続の馬にも差されて最後は一杯になり5着に敗れた。
 結果は5着に敗れたが、完全な力負けではないので悲観する内容ではない。むしろ、オープンでも通用することが分かった一戦であった。出遅れ、かかり気味、順回りの1コーナーで2番手のブレーヴホーラーが動いたことで深追いせざるを得なくなった展開の綾と敗因は多いが、全体的にちぐはぐなレースであったことは否めない。 じっくりと行けられれば、オープンぐらいならアッサリと勝ち切ってくれそうだ。
11(日) 阪神4R 障害未勝利 ルポルタージュ 9着
 スタートはまずまず。飛越は無難ではあったが、やや高い飛越を見せてスピードに乗れていなかった。道中は一団の後方から何とか追走していた程度。最後まで見せ場なく敗れた。
 平地1000万以下で安定した成績を収めていたこともあり、平地力が買われて2番人気に支持されていたが、道中の飛越が慎重でスピードに乗り切れなかった。勝負どころからはついていくのがやっと。飛越が慣れてくればもう少しはやれそうだが、年齢的に上積みを望むのは酷かも。
17(土) 阪神4R 障害未勝利 ロマニスタ 7着
 スタートはなかなか良く、アッサリと3、4番手をキープ。序盤の飛越は巧かったが、水濠でやや失敗気味。その後も無難に飛越をしていたが、順回りに入ってペースが上がるとやや苦しくなり、勝負どころで置かれ出して後退。結局最後は一杯になって7着に敗れた。
 前走同様、やや太めの馬体。序盤はそれなりに流れに乗ってレースを進めていたが、勝負どころで前の馬に突き離されて後退。最後は一杯になってしまった。2戦目での変わり身に期待していただけに、期待ハズレの結果となってしまった。年明けの京都で巻き返してもらいたいが・・・。
24(土) 阪神4R 障害未勝利 シルクトラベラー 落馬
 スタートは普通。しかし、最初の障害が高くやや置かれ気味。正面に入って2つ目の障害を無難に飛んだが、直前で落馬したシンワロバリーに触れてバランスを崩して落馬してしまった。
 初障害。他馬の落馬に巻き込まれての不運な落馬。残念な結果になってしまったが、あのまま行ってもあまり期待の持てる結果は得られなかったと思われるので・・・。
25(日) 阪神8R 3歳上500万以下 テンエイゴールド 14着
 展開は中団後ろから進めて、最後は一杯に・・・というものらしいが詳細は不明。
 レースを見てないので何とも・・・。次走に期待は持てそうにないが。
25(日) 阪神9R 三木HLPジャンプS フジタカローズ 8着
 レース序盤から縦長の中団の位置をキープしていたが、前との差は大きく開いておりついて回るだけの展開。最後も脚色が一杯になり、見せ場なく惨敗した。
 相手が強かった以前に全く勝負にならなかった。オープンでは苦しいということに加えて距離が長すぎた。牝馬限定戦がない限り、ムリかも。



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