いまむら騎手 / 2002年・8月〜12月


8月

 3(土): 小倉オープン・ヒカリホーオーに騎乗。小倉SJは出走権がなくて出走できず、そのため少し間隔が開いてしまった。それが要因か、やや太めが残る馬体での出走となった。 前走の勝ちっぷりが良く、昇級戦とは言え2番人気に支持されていた。しかし序盤から行きっぷりがやや鈍く、順まわりの1コーナーで早くも今村騎手の鞭が飛んでいたように、反応も鈍かった。 勝負どころから後退し、結局は人気を裏切る7着に惨敗した。動きが重かったことでスムーズなレースができなかったことが敗因で、この1戦だけで力不足と判断するのは早計というものだろう。 次走で馬体が絞れれば必ず巻き返してくれるだろう。
 4(日): ミキノリューオーに騎乗。前走は初障害としてはまずまずの内容で、2走目の上積みを期待されていた。相手にも恵まれており、レースでは前の集団を見ながらうまく追走でき、4角では内からスルスルと上がっていき、最終障害で2番手に浮上した。 しかし、最後は外から追い込んだデルマギャンブラーに差されて3着に敗れた。勝ち馬には完全に及ばなかったものの、2走目でここまでやれれば上々。さすがに兄に障害重賞ウイナーを持つ良血馬である。次走は勝ち負けまで期待したいところだ。
10(土): 障害2走目のヒロアカデミーに騎乗。前走は地味ながらも大負けしなかったこともあり、不確定要素の多い馬が大半のメンバーの中、5番人気に支持された。 レースでは中団を追走。勝負どころで上がって行こうとするも、流れに乗り切れずじまい。最後はまずまず差を詰めたが5着までに終わった。 もう少しレースを積めばチャンスはあると思うが、現状ではここまでか・・・。
18(日): ミキノリューオーに騎乗。今回は前走よりもややレベルの高いメンバー構成となり、予想通りやや苦戦を強いられた。道中は逃げるコアレスヒーローについていくだけが精一杯。最後は差を詰めてきたものの5着までに終わった。 先行馬有利の流れになり、今回は出番がなかった。
24(土): 豊国JS、ビコーグッドマンに騎乗。昨年の覇者で、叩き2走目で期待されたが、序盤からハイペースに付いていくことが出来ず、最後はわずかに伸びてきたものの6着までに終わった。昨夏のデキにはまだ戻っていないようだ。

9月

 2(月): 土曜の代替競馬・5Rヒロアカデミーに騎乗。小倉開催の最終日にもう1勝を!というファンの願いは届かず、後方から追い上げたものの、前とは大きく差をつけられての6着に敗れた。3週連続勝利からやや精彩を欠いているが、秋競馬の相性が良い今村騎手の巻き返しに大いに期待したい。
 7(土): ミキノリューオーに騎乗。新潟の障害初参戦ということで注目されたが、ミキノリューオーはどちらかといえばスタミナタイプ。スピード優先のこのコースでは追走するのが精一杯。結局離れた8着に敗れた。中山向きのような気が・・・。
 8(日): エーピーマッハに騎乗。前走の落馬の影響もあってか、行きっぷりがひと息で、しかも正面の連続障害で大きくバランスを崩し後退。結局立て直しもできないまま7着に敗れた。
14(土): ヒカリホーオーに騎乗。初障害初勝利を収めた阪神コースで変わり身を期待された。相手が強いことは本人も認めていたが、それでも可能性にかけて挑戦するという本人の意気込みもあって、どんなレースになるか注目された。しかし序盤から行き脚がつかず後方から。 最後まで全く見せ場なく10着に敗れた。レコード決着になるようなレベルのレースでは出番がない。
21(土): チャランダに騎乗。3歳牝馬ながら、2戦目で勝利を挙げた期待馬だ。オープン初挑戦と言うことでややペースに戸惑っていたが、最後はジワジワ差を詰めて6着に頑張った。これからの馬で、もっと強くなるはず。オープン初挑戦としては好内容と言える。
22(日): ハギノセレブリティは平地以来の騎乗となるが、ずっと稽古をつけてきた馬である。しかしスタミナ不足が明白で、途中3番手まで上がってきたものの順まわりでは脚色一杯に。7着に惨敗した。
28(土): ヒロアカデミーはスピードでやや見劣るだけに新潟コースはやはり不向きだった。追走するのに精一杯で全くレースにならず11着に敗れた。
29(日): 3Rのフクノアラシは後方ままの惨敗。5Rのミキノリューオーも後方から進み、前と大きく差は開いてしまったが何とか最後追い込んで6着まで押し上げた。しかし、内容的には完敗。

10月

 6(日): 今週から復帰のギルデッドエージに騎乗。明らかに阪神向きで京都コースは全く実績がなく、期待する要素は全くなかったが、最後はまずまずの伸びを見せて6着に頑張った。全くついて行けなかった休養前よりもこの秋の活躍は見込めそうな内容ではあった。
12(土): ギルデッドエージが連闘で重賞挑戦。昨年はこの東京AJで落馬してしまったが、今年は中山での開催。ややスピード不足の同馬にとって、この中山開催はプラスに作用しそうだったが、やはり初コース、多少なり不安はあった。さらに連闘での参戦では最低人気もうなずける。 道中は後方を進み、これまで同様ついて行くのがやっとに見えたが、4角から一気に上がっていくと、脚色よく5番手まで押し上げて直線に向いた。最終障害後もジワジワ差を詰め、前を射程圏に捕らえたところがゴールだった。勝ち馬とはわずか0.2秒差の4着に大健闘した。中山コースにかなりの適性の高さを感じさせてくれた内容で、 中山開催が続く秋競馬の活躍を期待させてくれるに十分の内容だった。だてに中山GJに出走しようとして除外を食ってはいないということか!?
13(日): 2歳未勝利戦のオートウイルに騎乗。前走内容が悪くなかったため7番人気と平地騎乗馬にしては人気をしている方であったが、レースでは後方ままで伸び切れず10着に敗れた。
19(土): 3歳馬のエーピーエターナルに騎乗。前走が大差負けだっただけに一変は望み辛く、レースでも全くついて行けずのシンガリ入線だった。
27(日): ミキノリューオーに騎乗。前走は今村騎手は東京AJ騎乗のため、嘉堂騎手が騎乗したが3着に頑張っていた。メンバー的にもチャンスで、前走の好走を買われて3番人気に支持されていた。が、道中の行きっぷりがひと息。2周目の1コーナーで早くもムチが飛んでいたように、 勝負どころで進出できずじまい。最終障害もやや前につんのめり気味で危なかったが何とか立て直し、最後はジリジリと差を詰めて4着にまで押し上げた。ペースの違いなどあれ、前走の勝ち時計だけは駆けているだけに仕方ないところか。

11月

 2(土): 2騎乗。特に注目は5Rのシルヴァアフリート。今村騎手が平地で勝利を挙げた馬で、その馬が障害入り。間違いなく付きっきりで調教してきており、期待馬と思われる。調教時計も良く、初戦から注目された。 好スタートから最初の障害をうまく飛んで先頭に。その後の飛越はばらつきはあったが、何度か巧飛も見せ先頭をキープ。最終障害後、直線でどんな脚を見せるか期待したが、カラ馬が急に斜行し行き場を失い、内にコースアウト。仮ひもが足に絡み付いて転倒。 かなり危険だったが、馬も騎手も無事だったのは何よりだ。結果は残念なものとなったが、実力の片鱗を見せており、飛越が安定してくれば未勝利はおろかオープンでも結構やれる予感はした。ポイントは1000m専門の馬だっただけに距離延長でどうかということだろう。 10Rのストームスウィープは後方ままの惨敗。
 9(土): 夏に一戦した後、秋の大障害連覇を目標に入念に調教を積んできたユウフヨウホウが京都HJで復帰した。今村騎手にとっては、あの大障害以降の手綱を取ることとなった。3kg増の63kgは確かに厳しいが、8頭というメンバーに加えて、距離、コースともに不安はなく、休み明けからの激走に期待していた。序盤から後方ままなのは大障害と同じで、飛越も力を使わずに巧く飛んでいた。しかし2周目の向正面、大障害コース1つめの難関、大生垣障害で躓いてまさかの落馬。復帰戦を飾ることはできず、 ユウフヨウホウは大障害制覇後、2戦連続落馬という不名誉な足跡を作ってしまった。昨年の中山大障害馬とはいえ、ここ2走で大障害制覇がフロック視されるのは致し方ないこと。この状況を打破するには、もう中山大障害連覇しか道はない。次走に期待したい!!
16(土): ミキノリューオーに騎乗。今回はフルゲートで馬群をさばけるかが注目されたが、全体的にペースが速く、2周目の1コーナーでムチが飛んでいたように追走手一杯の状況。最後は上がりがかかったため、バテた馬を捕らえて6着まで押し上げたが、現状ではスピード不足のようだ。新潟や京都のスピード優先のコースでは追走が手一杯なので、タスキで息の入れられる阪神コースかスタミナを要求される中山コースでの巻き返しを期待したいところだ。
24(日): 京都5R・ストームスウィープは抽選除外。
30(土): シルヴァアフリートに騎乗。初障害は不運な落馬に終わったが、レース内容は良く、2走目の今回、2番人気の高い支持を集めていた。が、序盤から楽に行かせてもらえず、また、先頭を並走していた馬の飛越がバラバラだったことも影響して、スンナリとレースをすることができず、順まわりの2角で早くも一杯に。スタミナ不足もあるかも知れないが、展開が向かなかったのも事実。初戦のレースぶりからこんなに負ける馬ではなく、次走の巻き返しに期待したい。

12月

 8(日): 初障害・ストームスウィープに騎乗。平地で1度騎乗しているが惨敗しており、障害での変わり身を期待された。が、序盤から後方を進み、最後まで見せ場を作ることなく12着に惨敗した。行き脚を付けて積極的に前へ行ければ変われるかもしれないが。
14(土): 阪神5R・シルクミーティアは抽選除外。
21(土): 中山大障害、連覇をかけた大一番。3年連続で出場、今年もユウフヨウホウで臨んだ。昨年はノーマークの存在、今年は2走とも不甲斐なかったが、連覇を狙うディフェンディングチャンピオンとして立場は全然違っていた。さらに軸馬不在の大混戦。チャンスは大きい。 だが、今年完走0ということもあり、7番人気という低評価であった。
 序盤から飛越は安定し、昨年同様後方からのレースとなった。大竹柵も問題なくクリア、大生け垣も無難にクリアしたが、昨年とは違い、ここで前の馬とかなり差ができてしまっていた。雨による重馬場で脚を取られて思うようなレースができないのだ。それからは飛越は無難にこなすも前との差は開くばかりで、勝負どころではもう一杯になっていた。完敗だった。 しかも勝ったのは今村騎手のお手馬として今年の東京AJまで手綱を取っていたギルデッドエージだった。今村騎手が乗っていた頃、オープンで頭打ちになっていたこの馬が、圧勝で中山大障害を制覇したこの結果は今村騎手にとってどう感じたかは知れないが、私にとっては非常に悔しい結果と思う。来年こそは今村騎手に奮起してもらいたいと期待したい。


騎乗結果&短評
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