いまむら騎手 / 2001年・9月〜12月


9月

 9(日): 逸走による落馬負傷から約2ヵ月を経てようやく今村騎手が復帰した。その騎乗馬はギルデッドエージ。こちらも久々で、人馬とも休み明けという状況となった。しかしレースでは全くそういったことを感じさせないものであった。 巧い飛越の連続でジックリと3、4番手を追走。3角で先頭に並びかけてサーストンフライトと並走していたが、最後は平地力の差がくっきりと出て、突き離されての2着に終わった。休み明けを考えれば内容的には文句はなく、2走目となる次走での更なる上昇が見込めそうだ。 競馬で言うところの季節はすでに秋、まずは今年の初勝利を挙げることが目標となりそうだ。
 ちなみにギルデッドエージは先週の小倉戦に出津騎手騎乗で出走予定であったが、抽選除外にあったために今村騎手とともに復帰が叶ったということで、今村騎手にとっては運が良かったといえるだろう。
22(土): 2R・3歳未勝利、最低人気のクリンジールックに騎乗。道中は中団につけられたが、勝負どころから後退。最後は一杯になって14着に敗れた。
23(日): 1日3騎乗は5月6日以来、今年3回目。3R・3歳未勝利のエイシンナポリタンは5番人気とやや期待されていたが、スタートで少し遅れたこともあり後方からの競馬となった。 最後はジリジリと伸びてきたが結局8着どまりに終わった。

 1番人気に応えて完勝、21世紀初勝利!!

 2騎乗目の障害未勝利・ギルデッドエージは前走休み明けで2着に頑張っているだけに、今回は相手弱化もあり負けられない一戦となった。直前で1番人気となってレースを迎えた。 前半はジックリと内々で待機していたが、飛越が抜群で徐々に順位を上げていった。タスキ過ぎで前と差のない4番手まで押し上げ、その後も手応え十分でレースを進めていた。最終障害飛越後にうまく内にもぐりこんで、直線で横に並んだ4頭の最内から鋭く抜け出し、 後続の追い上げを完封して2馬身差をつけて完勝した。待ちに待った今年の初勝利がようやく手に入った。あの逸走落馬負傷から立ち直ってから、障害戦ではわずか2戦で勝利を挙げられたことで、悪夢を完全に振り払うことができたといっても良いだろう。 こういったレースが今後もできればオープンでもソコソコやっていけそうで、次は自身初のオープン勝ち、さらには重賞制覇といってもらいところだ!!
 6R・3歳未勝利のエイシンタービンは道中、中団やや後ろからレースを進めていたが、勝負どころでアラアラ。人気どおり?ブービー負けに終わった。
29(土): 障害オープン・ケーワイスキーに騎乗。昇級後頭打ちの同馬の実力では上位を目指すのは難しかった。完走馬中最下位の7着に終わった。
30(日): 障害未勝利・ハッピールドルフに騎乗。同馬は元所属の古川厩舎の馬。これまでフリー転身後は古川厩舎の馬に騎乗することは一度もなかったが、 今回は川合騎手負傷のための代打騎乗的な要因が大きいが、それでもこのコンビになるとは驚き。どういう経緯かは気になるところだが、結果は休み明けの影響が出て4着に敗れてしまい、 恩返し?はできなかった。

10月

 7(日): 先週に続き、元厩舎の古川厩舎の馬に騎乗。ホエンユースマイルはここ数走、安定した走りを見せており、今回も期待は大きく2番人気に支持されていた。 ややスタートで遅れたものの、中団でうまく流れに乗り、2周目の向正面で徐々に進出して4角で2番手に浮上。最後は勝ち馬に差を詰めたもののそれまでの差が大きく2着に敗れた。 が、全く悲観するような内容ではなく相手が一枚上といった感じで、次走も期待できそうである。ぜひとも騎乗機会を与えてやってもらいたい。
13(土): 前走で未勝利勝ちを収めたギルデッドエージが東京AJに挑戦、いきなりの重賞挑戦はやや無謀とも思えるが、ハンデも軽く、今後を占う意味で重要な一戦となった。 スタートはまずまずだったが、重賞ともなると序盤から好位につけられるほど甘くはなかったようで、後方からの競馬となった。 そして正面の障害までは無難にこなしていたが、最大の難関の大竹柵障害でバランスを崩し落馬してしまった。元々飛越が全体的に低い馬なので脚がうまく抜けなかったのだろうか。 残念な結果に終わったが、幸い人馬無事ということで次走の巻き返しに期待したい。

20(土):  今年の2勝目はバースデー勝利!!

 前走で2着に頑張ったホエンユースマイルに騎乗。今回はややメンバーにも恵まれ、1番人気に支持されていた。スタートはまずまずで、中団の内で終始ジックリと構え、 2周目の1コーナーでは好位4番手まで押し上げ、向正面で徐々に先頭との差を詰めると、3角で2番手に浮上。それからは前を行くロバノパンヤをいつでも交わせる手応えで進め、直線できっちりと差し切った。 差は半馬身だったが、着差以上に余裕ある勝利で今年の2勝目を飾った。また、元所属していた古川厩舎の馬では初勝利となり、これまでいろいろあった先生に対して、これでようやく恩返しができたというところか。 また、前日の19日は今村騎手の23歳の誕生日。結果的にはバースデーVとなって本人の喜びも一層大きいことだろう。
 この秋の今村騎手は騎乗馬の巡り合わせも良いが、人気馬に騎乗してもレースぶりが安定しており、安心して見ていられるようになった。いよいよブレイクの予感!!

27(土): 京都・障害オープン、ギルデッドエージに騎乗。前走は大竹柵で落馬してしまったが、人馬ともに中1週で出走できるほど元気で、巻き返しを期す一戦となった。 前走同様、道中はオープンのペースに追走するのでいっぱいの状況で、最後はバテた馬を交わすまでの9着に終わった。メンバーは確かに強かったが、オープンではまだ通用するまで行っておらず、 ここからが試練の時になりそうだ。ただ、阪神向きの感はあるので、コースが替れば前進はありそうだが・・・。
28(日): 初障害・エイシンナポリタンに騎乗。この馬には2走前の平地で一度騎乗したことがあるが、その際はややスタートで後手を踏んで力を出し切れなかったので、そのリベンジを果たすチャンスとなった。 序盤は行きっぷりが一息だったが、飛越がうまく徐々に順位を上げて後方から中団まで押し上げた。だが2周目に入ってペースが上がると追走が手一杯となり、前について行けず脱落。結局勝ち馬から4秒ほど離されての6着に終わった。 勝ったのが以前一度騎乗したハッピールドルフだったのは悔しいところか。

11月

 3(土): 東京に遠征、秋陽JSのユウフヨウホウに騎乗。ゴーカイの弟ということで期待されている一頭で、淀JS以来2度目の騎乗となった。 しかし、今回は休み明けに加えて骨っぽい相手だったこともあり、序盤から追走だけで手一杯。結局いつもの切れる末脚を発揮する前に終わってしまった。 一度使われて距離が延長されれば、この馬の持ち味であるスタミナを存分に生かしたレースができるはずなので、今回は度外視して次走に期待したいところだ。
10(土): 前走で未勝利勝ちしたホエンユースマイルが果敢に京都HJに挑戦したが、スタートでやや出遅れ、また、このクラスのペースについて行けず、序盤からずっと最後方を追走。 結局見せ場が全くないまま8着に敗れた。鞍上にはどうすることもできないほど馬の実力差があったと言えるので、今回は仕方ないか。
17(土): 東京オープンのエイシンタービンに騎乗。初障害の前走は植野騎手が騎乗して見事に勝利を収めた。乗替として回ってきたのだが、この馬の調教を付けてきたのは今村騎手であり、 この乗替については何ら不思議ではない。レースでは中団をスムーズに追走していたが、勝負どころから徐々に追走が一杯となり、最後はジワジワと差を詰めてきているものの6着に終わった。 が、初オープンでまずまずメンバーが揃っていたこともあり、悲観する内容ではなく次走以降につながる内容と言えるだろう。何と言ってもまだ3歳、先々に楽しみもありこれから実力をつけていってもらいたい。
24(土): 京都オープン・ユウフヨウホウに騎乗。前走は休み明けで相手も強く惨敗に終わったが、今回は相手弱化に加えて距離延長と有利な材料が揃い、叩き2走目で期待された。 レースでは行き脚がつかず後方からとなったが、前走とは違い余裕ある追走ができていた。3周目に入りペースが上がったところでやや置かれたものの何とかついていったが勝ち馬に突き離されてしまい、 最後はなかなか鋭い脚を見せたがゴール前で3着に上がるのが精一杯だった。使われて調子を上げる馬なので、まだまだ本調子ではなかっただけに、この3着は価値のあるものである。 休養前の鋭い末脚が戻ってきたのは好材料で、次走への期待はさらに広がった。
25(日): 京都の障害未勝利ではなく、中京で平地2騎乗。6R・トウヨウライトは後方からの競馬でついて回るのが精一杯。人気どおり12着に敗れた。 8R・トップギャラントもレースぶりは6Rとほとんど同じ。後方ままで何もできず14着に惨敗した。

12月

 1(土): 障害未勝利・エイシンナポリタンに騎乗。前走は植野騎手が跨って3着と好走。今回は再び今村騎手に戻り、どういったレースをするのか期待された。 初コースということもあったのか、序盤から終始掛かり気味であったが、タスキ前あたりでようやく落ち着き、さあこれからというところでタスキ2つ目の竹柵障害で落馬という結果になってしまった。 人馬無事であったのが不幸中の幸いで、次走の巻き返しに期待したい。
 8(土): 障害オープン・エイシンタービンに騎乗。中団からの追走で、道中もうまくレースを進めていた。ペースが上がり、それについて行けるのかどうかというところの7号障害で落馬。 先週同様、落馬という残念な結果になってしまったが、ようやくオープンのペースにも慣れてきたようで、次走の巻き返しに期待がかかる。
 9(日): 特に前日の落馬も影響もなかったようで、ミツルリュウホウに騎乗。同馬が久々の障害戦ということもあって、あまり無理をせず中団より後ろからの追走となった。勝負どころから前が一気にスパートしたため対応できず離されてしまったが、 最後はしぶとく伸びて何とか5着に食い込んだ。平地力もあり、まだまだ良化途上の同馬にとってこの1走で変わり身が見込めるはず。時計がかかるようならば突っ込みがあってもおかしくないし、今村騎手の次走にかける期待も大きいので、次走は要チェックだ!!
15(土): 障害未勝利・エリモロマンスに騎乗。平地では1000万以下クラスの馬だ。序盤は中団から行っていたが、タスキ過ぎで4番手、向正面で3番手まで押し上げた。が、前を行く2頭との差が大きく、どう頑張っても3着という状況になっていた。 最後はジワリと差を詰めるも、やはり届かずの3着に終わった。しかし、障害初戦を考えれば好内容で、展開関係なしのスピード勝負となったこのレースで通用したことによって、京都に替わっても大丈夫だろう。この馬で2002年の最初の障害競走を勝利する可能性も高く、期待したい。
22(土): 
中山大障害制覇!
23(日): 今年最後の騎乗となった三木ホースランドパークJS。騎乗馬はギルデッドエージ。阪神では安定した成績を残しており、前走の3着も評価され3番人気に支持されていた。レースでは距離を考慮して最後方からじっくりとレースを進めたが、かなりスローな流れになり、 タスキ過ぎからペースが一気に上がる上がりの競馬となったため、最後は差し届かなかった。と言うか、3角で大外からまくっていくときに脚を使ってしまい、ここで差を詰められなかったことが敗因だろう。 もうちょっとペースが速くなって、4角までじっくり行ける展開になればはまったかもしれないが・・・。


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