1998年12月


12月

特別勝ちはダテじゃない! ホッカイラモー押し切る!!
 (12/12・阪神5R オープン)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ホッカイラモー59大江原 隆牡・63:30.9
2着メジロバルカン56▲白浜雄造牡・63:31.0  1/2
3着シンメイアユチ59西谷 誠牡・53:32.1
4着メイトウマサムネ59合谷 喜壮牡・53:32.8
5着オンワードアトゥ59小林 徹弥牡・63:35.5大差
6着メイショウレガード59嘉堂 信雄牡・63:35.92 1/2
7着タガノゲール59酒井 浩牡・63:36.11 1/2
単 (1) 250     複 (1) 120 (6) 120
枠 1−6  290晴・良

 翌週に中山大障害が控えているとあって、何ともレベルの低いメンバー構成となった。そんな中、夏の新潟でオープンを勝ったメジロバルカンと、新潟障害Sを勝ったホッカイラモーが実績、実力とも断然であった。 ハナを奪ったタガノゲールが最後の3コーナーで失速し、前で競り合っていたオンワードアトゥも最終障害後に失速。楽に3番手を追走していたホッカイラモーが、 最後追ってきたメジロバルカンを振り切って押し切った。春に京都で未勝利を勝ったインターブラボー以来の関西地区での関東馬の勝利であった。確かにメンバーに恵まれていたのは事実だが、 オープンならこれからも十分戦っていけそうだ。メジロバルカンは今年6回目の2着。連対時のすべてが平場の3kg減を生かしてのもので、斤量の利があることは言うまでもない。同斤量で互角に戦えるのかという疑問はまだぬぐえない。 シンメイアユチは昇級即格上挑戦、しかも苦手の阪神にもかかわらず3着。展開の利はあったとはいえ大健闘である。それは4着のメイトウマサムネにも当てはまる。でも今回は、最近の精彩を欠くレースとは違っているように見えた。 オンワードアトゥはスタミナ不足。メイショウレガードは置き障害コース&平地芝以外では活躍できないみたいだ。タガノゲールは一体どうしたのか? 夏の阪神でレガシークレストを10馬身ちぎったあのレースは何だったのだろうか?  今回も早々に逃げつぶれてしまった。

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ビクトリーアップ、一気に障害界の頂点に!!
 (12/19・中山9R 中山大障害(秋))


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ビクトリーアップ59横山 義行セ・64:39.4
2着メジロファラオ59大江原 隆牡・64:31.6大差
3着ケイティタイガー61嘉堂 信雄牡・104:30.9  クビ
4着エアファントム59鈴木 寿牡・64:30.7  1/2
5着ゴッドスピード59西谷 誠牡・54:31.51 1/2
6着エルウェーウディー59林 満明牡・64:31.6大差
7着カミノリファード59成田 均牡・74:35.010
中止ノーザンレインボー61田中 剛牡・9落 馬
単 (3) 770     複 (3) 200 (5) 270 (2) 240
枠 3−5  3800晴・良

 スタートから強引にノーザンレインボーが他馬を振り切ってハナを奪い、差をつけて単騎で先頭に立った。最初の大難関・大竹柵障害を8頭すべてが巧い飛越でクリアしていった。逆まわりの4コーナーで一団となり、ノーザンレインボーのリードがなくなった。 再びたすきコースに入って、2つ目の難関・赤レンガ(大生け垣障害)でノーザンレインボーがバランスを崩し落馬。中山大障害春秋連覇の夢は途切れた。ここで巧い飛越を見せたゴッドスピードが後続に一気に10馬身以上の差をつけ、単独で抜け出した。 2番手以下が一団で追いかけたが、ゴッドスピードの差が大きく、そのまま抜け出して押し切ると思われた。しかし、3角辺りで一気に失速。最終障害前でケイティタイガーがあっさりとゴッドスピードを交わし、押し切りを図ろうとする。 だが、その直後にいたビクトリーアップの手応えがよく、直線に入るといつもの豪快な伸び脚を見せ、2番手以下をグングン引き離して最後は大差圧勝劇を演じた。最後突き離した脚を見る限り、素晴らしいスタミナの持ち主であることを確信した。 横山義行騎手、ビクトリーアップともに重賞初制覇が障害の最高峰レース・中山大障害ということになったが、メンバー的にも斤量的にも実力でもぎ取った重賞制覇と言える。追い込み馬でありながら崩れないのは力がある証拠。まだ6歳なのでこれからも期待できる。 初の障害G l 制覇の可能性も高くなってきた。2着のメジロファラオは最終障害が巧くなかったため置かれたが、芝に入るとすごい脚。2番手集団をものの見事に大外から差し切った。休み明け2走目で変わってきた。不向きと思われた中山でこれだけ走ったのだから、 これからの活躍も期待できる。ケイティタイガーは最後の坂で力尽きて3着。微妙に2kg差の斤量が響いたか。もうすぐ11歳だが、まだまだ元気。しかし、詰めの甘さは相変わらずである。エアファントムも最後まで食い下がった。力を実証した形となった。 ゴッドスピードは最後の谷で急激にバテた。それまでは楽勝ペースだっただけに、いかにも距離に限界があるレース振りだった。斤量が敗因でない今回、これまで苦しんだ斤量苦からは開放されていただけに、力負けと言わざるをえないだろう。 来春の巻き返しを期待したい。エルウェーウディー、カミノリファードはここでは家賃が高かった。ともに完走までという内容だった。この経験を生かして、オープンで頑張ってほしいものだ。ノーザンレインボーはゴッドスピードに競りかけられた焦りによる余裕のなさから落馬してしまったように見えた。 また、最初からやや強引に駆けていたため、あのまま完走していても最後までスタミナが持っていたかどうかは疑問であった。だがこのまま引き下がるような馬でないことは確か。10歳になる来年も現役なら、まだまだ活躍できる一頭であることに違いはない。 確かに春の中山大障害時と比べるとやや衰えを感じるようになってきたが・・・。

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第121回中山大障害(秋)の優勝馬についての投票結果


古小路騎手、最後の騎乗を飾る!!

 12/20、阪神の障害未勝利を最後に引退を表明した古小路重男騎手。これまで今年未勝利で、そのまま引退かと思われた最後の騎乗をテイエムモンスターに騎乗し見事に逃げ切り勝ちを収め、有終の美を飾った。 引退レースで今年の初勝利、まさに劇的なものであった。JRA通算166勝(障害は90勝)、重賞は11勝(障害重賞8勝)。引退後については未定。


西谷騎手、またまた落馬負傷

 12/20、阪神の障害未勝利でキョーウンに騎乗した西谷騎手は正面スタンド前の3連続障害の3つめの生け垣障害で落馬した際に負傷を負った。 左鎖骨々折、頚椎・右肩甲部挫傷、全身打撲で全治2ヵ月と診断された。夏に続いて2度目の戦線離脱となってしまった。


田中剛騎手、堂々の障害リーディング!!

 今年障害で13勝を挙げた田中剛騎手が、2位の林騎手に3勝差をつけて堂々の障害リーディング騎手に輝いた。 今年の田中剛騎手は、ノーザンレインボーで中山大障害(春)、東京障害特別(秋)を、レガシークレストで阪神障害S(秋)を勝ち、 重賞を3勝するなど内容も良かった。また、障害&平地100勝も今年達成している。

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