○平成13年度総会(平成13年5月27日) 岐阜市金華山にて

 4月から良い天気が続く中、「今年の総会は山でも登ろうか・・・」ということになり、金華山登山と地層の学習と金華山の歴史的なお勉強と総会をかねて行うことにしました。

 ずっと良い天気が続くはずだったのに、この日の前当たりからは天気予報でもよい予報はなし・・・。「雨だ・・・」と誰もが思う中、当日を迎えました。しかし、どうでしょう。雨を恐れて雨具を準備して集まった参加者が雨具を使うことはありませんでした。(一部の人は杖にしていたような・・・)
 この日は10時に集合。いつものごとく集合はちょっと遅れ気味でしたが、無事集合し、登山を開始しました。
 今回選んだ登山道は「七曲登山道」。参加者を見ると老若男女そろっているので、看板にあった右のような説明を信じてこのコースを選択しました。
 七曲登山道に入った直後の参加者。「この道ならなんてことないや」という、安易な考えを持っていたのは私だけ?みんな元気です。
 しばらく行ったところで、第一回目の地層の観察。地質に詳しい参加者が、小さい子にもわかるように説明してます。
 金華山は実は化石でできた山なんです!っていったら驚きますか?「うそぉ〜」と思いますか?でも、うそではないのです。この山はチャートと呼ばれる岩石が主でできていますが、これが実は生物で・・・。(詳しくはあとで説明します。)他の岩石では、チャートの間に泥岩が入っているくらいでしょうか。(詳しく見ていないので、細かいことはつっこまないでくださいね。)
      

 左上がチャートと呼ばれる石です。先ほど、「化石でできた山」って言いましたが、このチャートという石って「化石」なんです!
 チャートは二酸化けい素という「から」をもつ放散虫や海綿が死んで、深い海にたまってできた岩石なのです。ですから、含まれているものの形は小さくて目で見えませんが「化石」なのです。また、不思議なことに、砂粒などを全く含まずに固まってできた岩石なので、とてもきれいな感じでかたいです。表面にはつるつるした感じの光沢があります。色は、白っぽいもの青っぽいもの赤っぽいもの緑色っぽいもの・・・といろいろあります。庭石なんかにも使われていますので、一度身の回りで探してみましょう。
 右上の写真は、層状チャートと呼ばれるチャートの広がりです。チャートはこうした面の状態で観察できることがしばしばあります。

 チャートを使った実験&体験も行いました。名付けて「火打ち石でおとうさんのたばこに火をつけられるか?」です。左にある火打鎌についている金属とチャートをマッチのようにこすると火花が散ります。(時代劇でも時々出てきますよね。カチカチって音を立てて女将さんがやってる後継・・・。)
 それを、左上の写真の様な「ほくち」と呼ばれる布を蒸し焼きにしたものの上に落とすんです。(写真中央の赤い点がその火花が落ちたもの)
 あとは、そぉ〜っと吹いて、火種を大きくし、火をつけたいものを近づければOK。炎があがります。
 ところで、たばこの火をつけたがっていたお父さんですが、待ちきれずにライターで火をつけました。一服吸い終わっても、まだ、火は起きていませんでした・・・。
 ペットボトルに泥水を入れてかき回し、しばらくおいておくと泥は水平にたまります(早速やってみましょう!)地層ができるときも同じで、砂や泥などは右側の絵のように水平にたまっていきます。しかし、地球の不思議な力によってこの地層が押しつぶされることがあるのです。右の絵にマウスを重ねてみましょう。このように、かたいはずの地層が曲がってしまうこともあります。金華山では地球の力によって曲げられた地層(「しゅう曲」と言います)や傾いた地層(写真を参考に)がたくさん見られます。

− 「総会その2」 へつづく −

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