cinema eye
鑑賞日99/6/14(ビデオ)
ベネチア映画祭で4才にして主演女優賞を取ったという天才子役の演じるファンタジックなキッズ・ムービー。フランス映画らしい淡々とした洒落た映画です。
母親を交通事故で亡くしたポネットは、どうしてもママに会いたくて仕方がない。神様にお願いして何とかママと話がしたい、とお祈りをするけれど、全然願いは叶えられない。悲しむポネットが母の墓の前で泣き伏していると、ついに奇跡が起きる。。。
映画はずっとポネットの視線で綴られていきます。父親や伯母や従姉妹や友達や、様々な人がポネットを慰めてくれても、ポネットの心は決して晴れない。彼女の悲しみが、見ているものにひしひしと伝わってくる導入部から後半クライマックスまでの描き方は、ハリウッド映画を見慣れた目には単調と言えば単調。しかし、じっくり腰を据えて作られているいかにもヨーロッパ的な作品でした。
それにしても確かに子役は天才的です。あんな上手な演技ができるなんて、日本の子役のレベルからしたら信じられないくらいです。主役の子だけではなく、脇役の子どもたちのレベルも高く、またいかにもフランス映画らしい可愛くてこじゃれたことをするんですよね。
フランス人形のような可愛い子どもが見たい人にはうってつけ。幼い娘がいる人は、特に心が動かされることでしょう。
今回の木戸銭…900円