cinema eye
鑑賞日02/1/9(ビデオ)
『アメリカン・ビューティ』のケビン・スペイシー、『恋愛小説家』のヘレン・ハント、『シックス・センス』のハーレイ・ジョエル・オスメントという演技自慢の豪華キャストによるヒューマンドラマ。男優・女優・子役のハリウッド流演技合戦という趣の作品です。監督がまた『ディープ・インパクト』のミミ・レダーですから、余計に過剰な演技が鼻につきます。
ラスベガスに住む中学1年のトレバーは、アル中の母アイリーンと二人暮らし。新任の社会科教師シモネットに「自分の手で世界を変えるアイデアを考えて実行する」という課題を与えられて、3人に善行を施し、それを別の人に渡していく、という善意運動“ペイ・フォワード”を実行していく。最初は不可能に思えたそのアイデアは、少しずつラスベガスからロスへ、そして全米へと広がっていく。
まさにピューリタン的・理想主義的なテーマであり内容です。正直言って、これを美しい感動の名画と称える人もいるでしょうが、僕にはあまりにも真っ正直過ぎて、ちょっと引いてしまうところがありました。これが実話なら感動的ですが、フィクションに過ぎないのなら、ここまで正面から人の善意の美しさを描くことは、単に「つくり話」にしか思えません。とても心が素直な人、子どもと一緒に見る映画を探している人には、お薦めします。
今回の木戸銭…1000円