cinema eye
鑑賞日01/7/19（ビデオ）
老婆（『ちゅらさん』の“おばぁ”です）が60年前の恋に身を投じ、周囲の人まで巻き込んでの騒動をヒューマンかつユーモラスに描く人間ドラマ。沖縄の風景と文化風俗と人情がたっぷり詰まっていて、味わい豊かな作品に仕上がっています。
老婆のナビィは年下の夫ともに沖縄の小さな島で暮らしています。ある日、本土から恋に破れた孫娘が島に戻ってきます。島にやってきた都会の若者や、島の人々との交流で少しずつ癒されていく孫娘。のどかに平和に過ぎていく日々。しかし、ある日ナビィの元へ、かつて60年前に引き裂かれた恋人が帰ってきました。別れの時にした「必ず迎えに来る」という約束を果たしに戻ってきた恋人と、長年連れ添ってきた夫の間で揺れるナビィ。しかしナビィは恋に生きることを決意し、島を出ていきます。
映画の見どころは、とにかく何につけ酒を交わし歌い踊る沖縄の人々のエナジーに溢れた生活ぶりです。地元の俳優を起用し、島の人々もふんだんに登場するこの映画には、嘘偽りのない実感に満ちた沖縄の原風景が映し出されています。改めて沖縄の魅力を再確認できた作品でした。
今回の木戸銭…９００円
