cinema eye

『グッド・ウィル・ハンティング』

鑑賞日99/3/25(ビデオ)
 溢れんばかりの才能がありながらトラウマからそれを敢えてゴミ箱に放り出そうとする若者と、彼の心の傷を癒しその才能を救おうとするドクターの心の触れ合いを描いたヒューマンな作品。天才的な若者にマット・デイモン、心の傷に立ち向かうドクターにロビン・ウィリアムズ。もう見事なまでに2人ともはまり役です。

 ただ少々見ていてはまり過ぎていて物足りない気もしました。これはキャスティングだけではなく、映画全体がそうなんですが、いかにも予定調和的に収まり過ぎていて、ちょっと退屈なのです。ストーリーも意外性がなく先が読めてしまうし、演出もオーソドックス。しっとりと落ち着いた作品で、またいかにもアメリカの70年代の風を感じる空気感もいいのですが、あまりにも全体に収まりが良すぎます。いろいろ深読みをしていけば面白い部分もあるのですが、単にボーっと見ていたらあまりにも何でもない映画という気がします。

 僕は70年代のアメリカのキャンパスの雰囲気を知ることができるし、本当に頭が良いとはどういうことか、才能とは何なのか、なんてことを考えさせられて結構嫌いじゃありませんでしたが、人によってこの手の映画がダメな人もいるでしょうね。なにせ退屈だから。

今回の木戸銭…1000円