cinema eye

『ボーリング・フォー・コロンバイン』

鑑賞日03/12/8(DVD)

 映画そのものよりもアカデミー授賞式でのマイケル・ムーア監督のパフォーマンスで話題になった作品。昨今のマイケル・ムーアブームも、ここが原点でしょう。

 映画は銃規制についてのアメリカ社会のドキュメンタリー。なぜアメリカだけが銃による殺人事件が多いのか、それをマイケル・ムーア自身が調べて歩きます。圧巻はやはり全米ライフル協会会長であるチャールトン・ヘストンとの会談場面。まるでシナリオがある映画のようにな会談シーンは、さすが名優と言うべきでしょうか。演技をしていなくても、人生自体が演技なのかも知れません。

 日本人からすると、何かと銃に頼るアメリカという国の恐ろしさとバカらしさにどうにかならないのか、と思ってしまいますが、彼らにしてみれば、そこにアイデンティティが存在しているのでしょうから、話はやはり簡単ではないのです。

 ただまあ面白かったけど、底は浅い感じのドキュメンタリーだと思いました。この「底が浅い」感は、内容はともかく作品としての作りの浅さです。あまりにナマなので、一度見ておけば十分。見なくても話の概略だけ知っていれば大丈夫でしょう。



今回の木戸銭…1000円