cinema eye

『七小福』

鑑賞日92/3/3(劇場)
 いやぁ、香港映画はカンフー系しか(と言っていい)見たことがなかったのですが、これは良かった。うん、見直したね。こんなに、さりげなく地味でそれでいてちゃんと伝わってくる映画もできるんだぁ。

 物語はJ.チェンがモデルのアロンが、京劇学校に入学するところから始まり、その学校を舞台にしてサモとの出会いや、師との交わり・淡い恋などの様々なエピソードを交えて、学校が時代の波に抗しきれず廃校になるまでの10年余を描きます。

 子役がいいんですよね。特にわき役の子たちが。アジアの映画に出てくる子役の雰囲気って今の日本映画の子役よりずっと僕たちの子ども時代の雰囲気に近いものがあります。だから、すごく親近感を覚えてしまうんですよねぇ。

 厳しくて、それでいて優しい先生役を、サモ・ハン・キンポーがまた好演しているんですよ。ただ立派というのではなく、すごく人間臭い味を出して いるところがいいんです。

 と、いうわけで、結構掘り出しものじゃん、という感想でした。

今回の木戸銭…1100円