幹事クリタのコーカイ日誌2014

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2月27日 ● 年を取ると夢より不安が多くなる。

 今月は誕生月なせいか、いろいろと「年を取ると思うこと」が多く、昨日の「年を取ると歴史好きになる」に続き、今日は「年を取ると夢より不安が多くなる」という、ある意味において身も蓋もない話です。

 子どもの頃なんて将来どうしたいかばかりを考えていました。1年生になったら友達100人できるかな、から始まり、中学になったら部活をやりたいとか、大学生になったらバイトがしたいとか。もちろん大人になったら憧れの職業に就くこと、夢のような暮らしをすることを想像していました。言わば子どもは起きていても寝ていても夢を見て生きている生き物なのです。多分20代も、そしてもしかしたら30代でも、精神的に若いもしくは幼い人は、将来のことを考えると頭の中で夢と希望が舞い踊る人がたくさんいることでしょう。

 しかしそれも40代になると、大半の人は将来の夢や希望は「難しいな」「無理かな」「諦めようかな」となります。ビッグなロックミュージシャンになりたいとか、社長になりたいとか、海外で暮らしたいとか、女優と結婚したいとか、そう思っていたのに中年になると自分の周りの現実を見渡してため息をつくばかり。せいぜいアマチュアバンドで定期的に演奏するとか、年に1度は海外旅行に行くとか、そういうスケールダウンした形で何とか夢の尻尾を残しているくらいです。

 代わりに台頭してくるのが「健康」と「お金」の不安です。それまでぼんやりと知識として知っていた加齢による肉体の衰えを実感できるようになります。高血圧だったり血糖値が高かったり、膝が痛かったり目が霞んできたり傷の治りが遅かったり。それまで当たり前のように元気に遊びも仕事もしてきたのに、それが実は当たり前ではなかった、健康っていつまでも一緒にあるもんじゃないんだとわかってきます。

 「お金」の不安はもっとリアルです。給料は右肩上がりが当然だったのは40代まで。調子に乗って大して貯金もせずにパーッと使っていたら、給料は下がり始めるし、教育費や住宅ローンは重くのしかかってくるし。定年が見えてきているのに、年金支給年齢は引き上げられていて、再雇用してくれるものの給料はこれまでの半分にも到底及ばない。え、これで80歳まで本当に大丈夫なの、「健康」も「お金」も?

 とはいえ、あまりそんなことばかり心配していたら余計に癌になったり血圧が上がったりしてしまいそうですから、なるべく楽しいことを考えて生きていかないとなりません。子どものように大きな夢は見られないけど、できそうなことをいろいろ考えて一歩ずつ進めていく知恵と忍耐力はあります。いま僕はテニスとサックスとピアノだけですが、もうひとつふたつ、何か楽しい希望を持ちたいと最近思っています。まだ何をするか決めていないけど、それを考えるのもまた楽しいですから。


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