名古屋の桜の名所に山崎川というところがあります。土曜日のテニスは、その山崎川沿いにある瑞穂公園テニスコートでした。コートサイドに満開の桜が咲き誇るので、この季節の瑞穂テニスコートはとっても気分が良いのですが、残念ながらまた土曜日は雨。なんとかできないかとコートまでは行ってみたものの、雨に打たれて散っていく桜を見ただけで帰ってきました。

　それにしても桜の魅力というのは、咲き誇っている時よりも、この散り際にある気がします。たださえ命の短い花なのに、雨が降りやすいこの季節、ますます花の寿命は短くなります。「ああ、この雨で桜が散ってしまう」と誰しも思う、このはかなさが余計に桜を魅力的に感じさせます。

　「美人薄命」という言葉がありますが、美人だから早死にするというよりも、早く逝ってしまったから余計に美人に感じる訳です。いつまでも老醜をさらしていては美人の価値も薄れるというものです。

　桜が散ったら晩春、そして初夏。それはそれで楽しみな季節ではありませんか。