【アルバム名】
JOHN JENKINS (BLUE NOTE)
【リーダー名】
JOHN JENKINS (1957/8/11)
【パーソネル】
JOHN JENKINS (as) KENNY BURRELL (g) SONNY CLARK (p) PAUL CHAMBERS (b)
DANNIE RICHMOND (ds)
【収 録 曲】
FROM THIS MOMENT ON / MOTIF / EVERYTHING I HAVE IS YOURS / SHARON /
CHALUMEAU / BLUES FOR TWO
【内   容】
 環形動物門ゴカイ綱多毛類。一口にゴカイと言っても、実にたくさんの種類があ ります。サシバゴカイ目、ウミケムシ目、ヒレアシゴカイ目、イソメ目、ホコサキゴカ イ目、クエスタ目、スピオ目、クテノドリルス目、プサモドリルス目、コッスーラ目、 ハボウキゴカイ目、ウキナガムシ目、ダルマゴカイ目、イトゴカイ目、オフェリアゴカ イ目、ネリッラ目、ディノフィルス目、ユリネムカシゴカイ目、ムカシゴカイ目、チマ キゴカイ目、フサゴカイ目、ケヤリ目。環形動物門ミミズ綱貧毛類がオヨギミミズ目、 イトミミズ目、ナガミミズ目と3つしかないのに比べ、なんという充実ぶりなんでしょ う。ミミズなんて糸みたいなのと長いのと泳いでるのだけですもんね。ということで超 ネタ切れ&思いつき企画“環形動物門ゴカイ綱多毛類俳句♪”
 
     ※
 
《サシバゴカイ》
 
・妻と子と 父母(ちちはは)刺せば 瓦解する家庭
 
> 刺しすぎです。
 
 
《ウミケムシ》
 
・傷口膿み 毛ェ毟ったら 悪化した
 
> 荒療治逆効果。
 
 
《ヒレアシゴカイ》
 
・フカヒレは 4、5回食べたが うまかった
 
> フカヒレはおいしいです。
 
 
《イソメ》
 
・まずいサメ 諌める カマボコにもならん
 
> サメ肉はまずいです。
 
 
《ホコサキゴカイ》
 
・奉公先 コカイン吸ってる 丁稚どん
 
> 丁稚どん、らりらり♪
 
 
《クエスタ》
 
・牛が言う 「食え、舌。」 言われんでも食べる
 
> 牛タンはおいしいです。
 
 
《スピオ》
 
・マイルスの “E.S.P”を聴き おスペ
 
> モーダルなモーテルにて。
 
 
《クテノドリルス》
 
・「サバ食ってのぉ。」 道理、留守番人は 麻疹
 
> 道理で。
 
 
《プサモドリルス》
 
・「“まぐさ”も…」 道理、留守番人は 馬ヅラ
 
> 道理で。
 
 
《コッスーラ/ハボウキゴカイ》
 
・こすられると気持ちいい はぼき5回
 
> 掃除機に装着。
(注: http://www.komakinet.com/hitori/hitori026.html 参照)
 
 
《ウキナガムシ/ダルマゴカイ/イトゴカイ/オフェリアゴカイ》
 
・流す浮名か 蒸したる孫か 従兄弟魁皇 フ○ラは豪快
 
> 浮名ばかり流している孫を布団蒸しにしたが、それにしても
 イトコの魁皇のフ○ラは豪快であるなぁ。
 
えーと、アホらしいのでこれくらいでやめておきますが、今日は布団蒸しについて 考えてみたいと思うんですけどね。茶碗蒸し、松茸の土瓶蒸し、布団蒸しを“世界の3 大蒸しもの”と称するわけですが、蒸し業界というのはそのネーミングが一種独特です よね。例えば巻き業界なら「海苔巻き」や「昆布巻き」のように“巻いたもの勝ち”の 傾向が強く、焼き業界の場合は“焼かれたもの勝ち”の「焼肉」「焼き茄子」、“焼い た器具勝ち”の「網焼き」「鉄板焼き」、“焼かれたもののカタチ勝ち”の「タイ焼き 」「パンダ焼き」、“焼く人の動物愛護精神が問われる”「アワビの残酷焼き」、“焼 く人の勇気が試される”「根性焼き」など、各勢力が拮抗しております。それに対して 蒸し業界というのは茶碗蒸し、土瓶蒸し、布団蒸しと、すべて“蒸されるものを入れる 容器勝ち”のネーミングとなっているんですよね。松茸の土瓶蒸しは“松茸の…”と明 記してあるからいいようなものの、“茶碗蒸し”という名前だけではいったい何が蒸さ れているのかわかったものじゃありませんよね。たとえ茶碗だけが蒸されていて中身が 空だったとしても文句は言えないわけでありますが、一方の布団蒸し。布団というのは 「布団が吹っ飛んだ。」というギャグで万人を大爆笑させるだけのパワーを秘めている わけなんですが、同時に蒸すための道具にもなるという重宝なものでございます。が、 このまま布団蒸しについて論を進めていったところで話が盛り上がるような気がぜんぜ んしないので、話題を「マムシとタムシ」という方向に転じたいと思うんですが、果た してマムシはタムシになるんでしょうか?
 この実にどうでもいい疑問に答えるために、とりあえず「 マムシ | タムシ 」 をキーワードに“Infoseek検索”してみたところ、13件ヒットしたんですけどね。そ の中にこんなの(↓)があったんですが、
 
  http://www.asahi-net.or.jp/~RN2H-DIMR/bunrui/B1/05wagata.html
 
おお、これは先ほどゴカイの分類を調べるのにお世話になったサイトではありませ んかぁ。これのいったいどこにマムシとタムシが…?と思ったら、おお、
 
  緩歩動物門 トゲクマムシ目 クマムシ目
  舌形動物門 シタムシ目
 
というところですね。なるほど、蜘蛛の巣状に張り巡らされたWEBというのは、 どこで何が引っ掛かるか分かったもんじゃありませんね。で、肝心の「マムシのタムシ 問題」なんですが、
 
 マムシには股がないので、股が痒くなることはないと思います。
 (日系ロシア人マムシ研究家・毒蝮マタカイセン・クラミジア氏談)
 
というのが実状のようです。ま、それはそうでしょう。で、そのあと
 
 あ、でもヤマタノオロチだったら股が8つもあるから、ひと股くらいは痒くなる かも知れませんね。がはははは。
 
と豪快に笑った毒蝮マタカイセン・クラミジア氏は、なかなか陽気なアメリカンな のでありました。…って、日系ロシア人ちゃうんかい!
 
     (おしまい)
 
 @ 僕がまだ若かった頃、ジャッキー・マクリーンが大好きでした。いや、マク リーンのことは今でも“らぶらぶ♪”なんですが、そんな僕でもマクリーンのリーダー 作の中で、今ひとつ買う気をソソられないものが1枚だけありました。『アルト・マッ ドネス』というのがそのアルバムのタイトルだったんですが、マクリーンはともかく、 もう一人、なんだかよくわかんないアルト奏者が入っているのがちょっとなぁ。。。な んて思っていたんですよね。ジョン・ジェンキンスというのがそのアルト奏者の名前で す。
 
  ・このコチジャン 痔炎禁止ね キツすぎます
 
  > 炎症悪化。
 
いや“痔ネタ”もそろそろ潮時かなぁ。。。とは思っているんですが、コレしか思 い浮かびませんで。。。で、あまり気はすすまなかったもののとりあえず『アルト・マ ッドネス』を買ってみて、聴いてみてびっくり。ジェンキンス、いいじゃないのぉ♪マ クリーンとかなりよく似たスタイルの持ち主でありまして、正直なところ、いまだに僕 はマクリーンとジェンキンスの区別がつかないのが実状なんですが、それ以来、ジェン キンスはちょっと気になる存在になったのでありました。
 
 ただこの人の場合、57年3月にシカゴからニューヨークにやってきて、その年 の11月頃にはジャズ・シーンから姿を消しちゃたので、残された演奏が極端に少ない んですよね。そんな中、8月に吹き込まれた貴重な初リーダー作がこのBN盤の『ジョ ン・ジェンキンス』というわけであります。何てひねりのないタイトルなんでしょうね 。で、ジャケットにはケニー・バレルの名前がジェンキンスの半分くらいの大きさの字 で書かれておりまして、双頭コンボとまではいかなくても、かなりバレルのプレイをフ ィーチャーした演奏になっているのではないかと思われます。写真はバレルのほうがで かいくらいですしね。個人的にはパーカー派のアルト奏者のハード・バップ作にギター のサウンドは不似合いなような気もするんですが、ま、それもまた人生。で、ピアノが ソニー・クラークというのはいいですね。ベースはボウ好きのチェンバースくんで、ド ラムスがダニー・リッチモンドというのがBN盤としては異色ですね。ということで、 では1曲目から。「フロム・ジス・モーメント・オン」はコール・ポーターのナンバー 。
 
  ・風呂も辞す 木綿豆腐が おるもんね
 
  > 先客あり。
 
その日、スーパーで木綿豆腐を買ってきた妻あゆか(17歳)であったが、豆腐を 入れるボウルが生憎と合びき肉(はんばーぐ用♪)でふさがっていたため、やむを得ず 風呂に浮かべておいた。帰宅した夫のたかし(37歳)は風呂に入ろうとしてフタをと ったら中に豆腐が泳いでいたので、入浴を辞退したのであった。・・・という情景を詠 んだものではないかと思われますが、20歳も年下の幼な妻なんか娶るから、こういう ことになるんだってば、たかし!(←同情の余地なし。)
で、ポーター・ナンバーというのは、いかにもパーカー派アルト奏者好みのものが 多いんですが、ここでのジェンキンスは実に気持ちよさそうに吹いてますね。“キムチ ぷれい♪”というのも試してみるとなかなか気ムチのいいもんなんですが、ギターとア ルトのユニゾンによる短いイントロに続き、ジェンキンスはちょっぴり荒っぽくテーマ を吹いております。AABAの“Bの部”はバレルの担当なんですな。で、“Aの部” に戻って再びジェンキンスが登場し、そのままソロに突入します。こうして単独で聴い てみると、それほどマクリーンにそっくりというわけでもないかな?という気もするん ですが、やはり時々マクリーンを彷彿させる瞬間がありますね。どっちが真似してると かいうのではなく、結果的に似たよーなスタイルになっちゃったんだと思いますけどね 。ちなみにジェンキンスが認めているお気に入りのミュージシャンはパーカー、マクリ ーンに、スティットとロリンズの両ソニーなんだそうであります。とか言ってるうちに 、もうひとりのソニー(クラーク)のソロになりました。BN盤『ソニー・クラーク・ トリオ』を思わせるようなプレイですね。と思ったら、録音は一ヶ月違いなんですね。 トリオのほうがちょっとだけ早いわけですが、トリというのもたいへん“早い”ものら しいですね。で、バレルのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。
 
 2曲目の「モチーフ」はジェンキンスのオリジナル。よく茶わん蒸しなんかに入 れる餅麩をモチーフにした曲ではないかと思われまが、あ、よく茶わん蒸しなんかにい れるのは餅麩じゃなくて花麩でしたかね?だいたい餅麩なんて食いもの、ありましたっ けね?で、曲自体は12小節のシンプルなリフ・ブルースで、途中に8小節のブリッジ があります。で、ここでのジェンキンスのプレイはマクリーンというより、限りなくパ ーカーに近いです。「薬のカジリ過ぎで今ひとつ演奏にキレのない、らりらりパーカー 」といった感じで、時折ハッとするようなフレーズはあるんですけどね。ジェンキンス のあと、バレルのそこそこなソロがあって、続くクラークのプレイが秀逸ですね。チェ ンバースの指弾きソロも少し聴けます。はい、3曲目。歌もの、ブルースときたら、こ こでバラードがこなくてはいけません。「エブリシング・アイ・ハブ・イズ・ユアーズ 」。胸が切なくなって、肛門が切れなくなって、切れ痔だって治っちゃうカナ?といっ た感じのしみじみとした吹奏がココロに染みます。個人的には「じゃま?」だったバレ ルが、ここではいいプレイを披露しておりますね。クラークのタッチも哀切です。
 
 はい4曲目。「シャロン」はジェンキンスが娘に捧げたナンバーで、明るいハー ド・バピッシュなナンバーで、シャロンちゃんは明朗にして快活、好きな食べ物は海老 カツとお見受けしました。ソロ先発はバレルで、ギターだって悪くないもんだね。とい う気がだんだんしてまいりました。キダ・タローだって悪くありませんしね。「夫婦で ドンピシャ!」のテーマなど、なかなかの傑作だと思います。5曲目もジェンキンスの オリジナルで、「シャルモー」というのは彼の昔の楽器、クラリネットのある音域を表 す古い呼び方だそうです。アルトとギターの体位法が、好きな体位は這う背位って感じ ぃ?こうして聴いてみるとジェンキンスの作風というのはマクリーンに比べると“明る い系”ですかね?音色(トーン)は濁っていても性格は明瞭(クリア)で、好きな和菓 子は栗餡とお見受けしました。はい、ラスト。「ブルース・フォー・トゥ」はバレルの オリジナルで、いかにもバレルらしい都会的なブルースとなっております。だんだん書 くことが無くなってきましたが、アイラ・ギトラーの原文ライナーだって「リッチモン ドを含む全員に見せ場がある。」って、曲解説はこんだけ。ちょっとだけ補足するとソ ロ・オーダーはクラーク、バレル、ジェンキンス、で、ここでお待たせ!チェンバース のボウ弾きがあって、最後にダニー・リッチモンドの登場となります。
 
 以上、はじめて聴いたときには「なんか印象薄やなぁ。。。」という印象があっ て、いま聴いてもやっぱり地味なんですが、じっくり聴けばまあまあ、そこそこ。。。 といった感じですかね?“ファンキー”なムードはあまりなく、“地味なハード・バッ プ”のムードが濃厚なので、あまり期待しないで聴けば、期待以上のデキではありまし ょう。ということで、おしまい。


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