- 【アルバム名】
- MAL/3 (PRESTIGE)
- 【リーダー名】
- MAL WALDRON (1958/1/31)
- 【パーソネル】
- ART FARMER (tp) ERIC DIXON (fl) MAL WALDRON (p) CALO SCOTT (cello)
- JULIAN EUELL (b) ELVIN JONES (ds) ELAINE WALDRON (vo)
- 【収 録 曲】
- TENSION / OLLIE'S CARAVAN / THE CATTIN' TODDLER /
- PORTRAIT OF A YOUNG MOTHER / FOR EVERY MAN THERE'S A WOMAN
- 【内 容】
- 本日のテーマは「ホテル・ルートイン岐阜」の徹底研究です。いや、先ほど「ル
ートイン」と書こうとしたら「ルーと陰」と変換されて、日頃の“陰の字多様”を改め
て思い知らされた次第でありますが、今その「ルートイン岐阜」というビジネスホテル
に泊まってるんですけどね。月・火と岐阜市の隣の北方町というところで仕事があり、
もしかして遅くなるかな?だとしたら、家に帰るのが面倒だな。。。と思ってホテルを
予約しておいたら夕方6時には仕事が終わってしまい、おかげでこうしてのんびりと原
稿を書くことが出来てとっても結構なことでございますが、先ほどバドワイザーを35
0ミリリットルほど飲んだため脳細胞がアセトアルデヒドによって麻痺状態となってお
り、きっとつまらん原稿になることは必至。あまり期待しないで読んでくださいね。
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- さて、わたくし、仕事の関係で数ヶ月に1、2回程度は出張でお泊まりというこ
とになるんですが、今まで泊まったことのあるホテル・旅館で、よかったところベスト
3となると、次のようになります。
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- 第1位:光○イン(和歌山県新宮市)
- 第2位:上田グランドホテル(長野県上田市)
- 第3位:大垣チサンホテル(岐阜県大垣市)
-
- 次点として、軽井沢の「民宿あおき」を挙げるおきましょう。おばちゃんが作った
普通の家の晩飯やん。。。といった感じの料理が長期滞在には嬉しかったんですが、部
屋の暖房器具が石油ファンヒーターだったのが減点材料ですな。3時間たつと勝手に消
えちゃうので、いちばん冷え込む朝方には何の役にもたたず、お陰で寒さで目が覚めま
した。日本シリーズをやってた時期なのに、最低気温がマイナス5度なんですよねぇ、
軽井沢。でも2回目に行ったときには料金をオマケしてくれたので、おばちゃんはいい
人だと思います。第3位の大垣チサンホテルはなんの取柄もない普通の古いビジネスホ
テルなんですが、黙って「ゆかたの紐」を持ってきてしまった引け目があるもんだから
、おわびの意を込めて入賞にさせていただきました。ここで食った晩飯なんか、自販機
で買った「紐を引っ張ると化学反応で温まるカレーライス」でしたもんね。どうせホテ
ルの部屋の中で引っ張るなら、紐パンの紐のほうがよかったなぁ。。。と思うと、生石
灰の紐を引っ張りつつ思わず涙がこぼれてしまいましたが、いや、ひとりで飯を食いに
くのが面倒だからカレーにしただけで、別にいいんですけどね。生石灰もとってもいい
仕事をしてくれて、しっかり熱かったですし、カレー。
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- 2位の上田グランドホテルについては、このコーナーだったかピン子のコーナー
だったかに書いたので、覚えている人も多いでしょう。気配りにかけては竹下登ゆずり
だった上田のグラ子ちゃんなんですが、死んじゃいましたねぇ、竹下クン。小渕クン、
梶山クン、皇太后さま、竹下クンと、何だか立て続けに“昭和の人”が死んじゃいまし
たが(←小渕クンは“ヘーセー”の人?)、それはともかく「すけべビデオをテープに
ダビングできる」という画期的なシステムが評価されて、見事、銀メダルの獲得となり
ました。で、第一位の「光○イン」なんですが、ここはいわゆる職人宿で、1泊2食付
き。職人宿ではありますが部屋は綺麗で、食事を部屋まで届けてくれるのがウレシイで
すね。僕のようなとってもシャイで、1人で大食堂やレストランでお食事するのって、
恥ずかぴー。。。という青年だって、だいじゃぶ。値段が安いわりに、料理はボリュー
ムがあっておいしいです。で、ここもおばちゃんがとってもいい人で、常連さんに“常
連さんカード”というのを発行してくれました。この“常連さんカード”を持っている
と出発のときにサイコロを3個振させてもらえ、出た目によってポータブルCDプレイ
ヤー他、豪華な景品が当たるという、とっても気前のいいサービスであります。
- 私もカードを作ってもらって(←記念すべき、お得意様ナンバー100ばん♪)、
いきなりビール3本をゲットしたんですが、それからすぐに名古屋に転勤になり、この
旅館に泊まる機会がなくなって残念な限り。。。で、この旅館を1位に推挙した理由に
は実はウラがありまして、「ここで流れているすけべビデオが裏ビデオである。」いう
のが裏の理由でございます。そのことが当局にバレて迷惑がかかるといけないので伏せ
字にしておいたんですが、それにしても100円玉が大量にいる旅館でありましたな。
最近では「ホテル・旅館専用衛星すけべチャンネル」を流しているところが多いんです
が、この旅館はもちろん“自前”でありまして、自前ならではのアクシデントもあった
んですけどね。ウラだねっ、モロだねっ、楽しみだねっ♪とワクワクしながら100円
玉を大量に投入したところ、どういう手違いか薬師寺クンのボクシングの試合を録画し
たビデオが流れたりして。一瞬、ホモ系のボクシング仕立ての裏ビデオか?と思ってし
まいましたが、いつまでたっても薬師寺クンはパンツを脱ぐことはありませんでした。
残念至極。。。
-
- ということで、ルートイン岐阜について触れるスペースがなくなりましたので、
この続きは明日。
-
- @ と、ここまではホテルでなんとか書いたんですが、翌日、炎天下でぼーっと
してたら人間としてのヤル気がまったくなくなりまして。。。日陰の、わりと涼しいと
ころにぶら下げてあった温度計で40度ありましたからねぇ。隣でエンジンが回ってい
たので、ラジエータ排風の直撃を受けると、恐らく60度は越えていたのではなかろう
かと。以前、危険を侵してオイル給油を強行した喜田クンは、のぼせて鼻血を出したそ
うですしね。ということで思わず1日お休みしてしまいましたが、本日はマル・ウォル
ドロンの『マル3』。マルちゃんの『マル・シリーズ』には『マル1』から『マル4』
までの4種類があり、“1”はハードバピッシュな2管編成、“2”はホーンのいっぱ
い入った大編成、“4”がオーソドックスなトリオのフォーマットと、おのおの趣向を
凝らしたアルバムづくりがなされておるわけですが、この“3”はトランペット、フル
ートのフロントにチェロを加えた、かなり異色の編成となっております。恥垢ハミルト
ンの室内楽ジャズを思わせる編成でありまして、私、お外でやるのはちょっと。。。と
いう恥ずかしがりやさんにはぴったりかも?これからの時期、蚊も多いですしね。蚊が
多いからこそ、ああん、こんなところを刺されちゃったぁ。。。どれどれ、見せてごら
ん?というプレイが楽しめるのではないか。という意見もあるでしょうが、とりあえず
1曲目の「テンション」。このアルバム破砕後の…って、アルバムを破砕してはいけま
せん。このアルバムは最後の1曲を除いてすべてマルのオリジナルになっておりまして
、アレンジもおそらくマル本人でしょう。いわゆる“パウエル派直系のハード・バッパ
ー”とは一味違うマルの個性バリバリ全開♪といった感じなんですが、それにしても凝
った作りの曲ですな。無伴奏でアート・ファーマーが「ぱーーーーらら♪」と呼び掛け
、それに対してエルビンが「じゃかじゃかじゃかじゃか♪」と応答し、再び、ぱーーー
ーらら♪じゃかじゃかじゃかじゃか♪(中略)そこにエリック・ディクソンのフルート
とチェロの弓弾きが絡んで、今度はファーマーのミュートとマルのピアノがテーマらし
きメロディを演奏します。ストップ・タイムを挟んでファーマーのミュート・ソロに突
入するんですが、アドリブ・パートに入ると演奏はわりかしオーソドックスになります
。で、このファーマーのソロが秀逸ですなぁ。とか書いてるうちにフルートのソロにな
りましたが、このエリック・出糞ん〜のソロも秀逸であります。あ、いま原文ライナー
を見てみたら、1953年、ミンガスのジャズ・ワークショップ時代に作曲した。と判
断してもあながち間違いではなさそうな英単語が並んでおりました。なるほど、テンポ
が頻繁に変化するあたり、とってもミンガス的でありますな。あの手のサウンドが好き
な人ならよろしかろうが、一般的ハード・バップ好きピープルからは、ちょっぴり頭で
っかちジャズという判断を下されるかも知れません。個人的には好きですけどね、こう
いうの。
- アドリブ・パートに関して言えば、一般ピープルにも十分にご満足いただけるので
はないかと確信しております。あ、もう一度よく見たら“コンポーザーズ・ワークショ
ップ”と書いてありますね。ま、どうでもいいんですけど。
-
- はい、2曲目。「オリーズ・キャラバン」。これもいかにもマルらしい曲であり
ます。ていうか、どっかで聴いたことのあるような???キャラバンというだけあって
中近東ムードの漂うリズムに乗ったマイナー・ブルースでございます。フルートの音色
がより一層ミドル・アンド・ニア・イーストな雰囲気を高めておりますね。で、この曲
のベスト・ソロはアート農民でありましょう。“趣味のよいおじさん”になる以前の“
ブラウニー直系のおにいさん”的なプレイが堪能できます。けっこうバリバリ吹いてお
りますが、決してオーバー・ファンクにならないところがファーマーですね。で、続く
チェロのピチカート・ソロは、かなり変です。頑張ってるカロ・スコットには申し訳な
いんですが、別にいなくてもよかったんじゃないですかね?この人。サウンド的にも今
ひとつ浮いてるような気がなきにしもあらず。続くマルのソロは独特の“モールス信号
”スタイルが堪能できるものとなっております。ほの暗い陰気さがこの人の持ち味です
よね。最後にエルビンのソロがあって、再びあの印象的なテーマが登場します。以上。
続いて3曲目「ザ・キャッティン・トドラー」。猫っているところのよちよち歩き、と
いう意味ですかね?タイトルは彼の娘のマラちゃんにちなんだものだそうです。奥さん
の名前だとばかり思っていたら、娘さんのほうだったんですね、マラちゃん。息子の名
前がマラくんと言うのだったら心底納得がいくんですが、娘なのにマラちゃん。日本に
来るときには「マリちゃん」とかに名義変更したほうがいいのではないか?と他人のム
スメながら心配になりますが、曲自体はあまり特徴のない元気で明るい風のナンバーで
す。アップ・テンポの演奏で、農民→出糞ん〜→チェロ弾きのカロくん→マルくんの順
で、ときどき音とびのするソロが繰り広げられます。いや、音がとぶのはCDのせいな
んですが、指紋べたべた、あるいはもしかして陰毛図?ま、元気で何より。。。といっ
た感じの演奏です。
-
- 4曲目「やんぐな母の肖像」。ここから2曲はマルの妻のエライネ・ウォルドロ
ンという人がヴォーカルとして参加してるんですが、旦那のお仕事にきちんとお付き合
いして、偉いね、ウォルドロン。無伴奏で「ううう〜♪」と暗い声で歌っている様は、
聴いてるだけで気分が落ち込んでまいります。ここでベースとミュート・トランペット
がちょっとだけ出てきて、再び暗い「あああ〜♪」の独唱になって、以下、チェロの弓
弾き、ベースのピチカートなどが登場し、ほの暗いムードのマルのピアノが出てきたと
ころでようやく曲らしくなってまいります。で、しばらくチェロのピチカート・ソロが
フィーチャーされるんですが、これは全体のサウンドともよく溶け合っていて、良好で
あります。続くエリック・ディクソンのフルートはブルーなムードがあってよろしいで
す。続くファーマーのソロもよろしいです。続くベースのピチカート・ソロもよろしい
です。続くマルの“ほの暗ピアノ”もよろしいです。はい、だんだん書くことがなくな
ってきましたね。いよいよ最後の曲です。「フォー・エブリ・マン・ゼアズ・ア・ウー
マン」はハロルド・アーレンの曲。
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- ・「ほー、ええブリやん。」 世阿弥は 「うん、満足。」
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- > ブリ好きの世阿弥。
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- コメントが投げやりでありますが、歌モノだけあって偉いねウォルドンも「あああ
〜、ううう〜♪」だけじゃなくって、きちんと歌詞を歌っておりますな。前曲に続いて
雰囲気陰気ここに極まり。。。といった感じが致しますが、アビー・リンカーンのヴォ
ーカルにちょっと似てますね。マックス・ローチが参加して、小難しくなったアビ・リ
ン。あの世界です。が、歌がおわった途端にテンポが速くなって、演奏もずいぶん明る
くなります。暗くなっていたのはお前のせいか、エライネ?以下、ディクソン、ファー
マー、以下略と続くソロは良好です。ということで、今日はおしまい。
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