THE SCENE CHANGES (BLUE NOTE)

 BUD POWELL (1958)

THE SCENE CHANGES

【解説】

 最近、月日が経つのが早くなったような気がしませんか?僕が子供の頃は、1年が経過するのに2年間くらいかかったような気がするんですが、最近は3ヶ月くらいで1年経っちゃいますもんね。5月になってすっかり仕事が暇になって、これまでずいぶん長い間放置していたコーナーを順次再開している次第でありますが、この“ジャケコレ2”の最終更新日はいつなのかと思ったら、2003/06/16 となっておりました。ほぼ1年ぶりぢゃん。いや、ついこの間、“GROOVY”のジャケ絵を書いたような気がするんですけどねぇ。。。

 そもそも、このコーナーのコンセプトは何だったのか?…というところから話を始めなければならないわけですが、えーと、“ジャケコレ2”というのはアレです。“jazz giant”で今さら取り上げるのも恥ずかしいような超有名盤で、且つ、ジャケットにソソられるものがあるアルバムにつ関して、とりあえずジャケ絵だけでも書いてみるぅ?…という思い付きから始まったものでありまして、でも実際に始めてみたらただ面倒なだけの話だったので、1年近く更新が滞ってしまったと。ま、そのような企画であったわけですな。そのような企画は最初からなかったことにして、塩サバ史から完全に抹消しちゃってもよかったんですが、どうしてそれを今さら再開したのかというとですね、最近の“jazz giant”のジャケ絵に、アーティストとしての不満を感じていたからなんですけどね。ミルト・ジャクソンの 『インヴィテーション』 は手抜きの極みだったし、レム・ウィンチェスターは顔つきがとっても凶悪になっちゃったしぃ。誰が悪いと言って、手を抜いたり、絵が下手だったりする僕が悪いわけなんですが、そんな自分の不甲斐なさに忸怩たる思いを抱いた僕は、もっと書きやすいジャケットを選んでやるぅ!…と叫んで、ま、そんなこんなで“ジャケコレ2”を復活させた次第でありまして。で、手持ちのCDをピアニスト編から順にチェックした結果、“書きやすいジャケット”として、このパウエルの1枚が目に付いたわけなんですけどね。

 『ザ・シーン・チェンジズ』 と言われてもあまりピンと来ないんですが、例の 「クレオパトラの夢」 が入っているヤツですな。ちなみに僕ま、まだジャズのド素人だった頃から、この曲の名前だけは知っておりました。素人心にも 「クレオパトラの夢」 という名前はいいナ♪…と思っておりました。何かこう、オシャレな感じがありますよね。少なくとも 「アメンホテップ4世の梅さん」 よりはマシだと思います。『ド根性ガエル』 の梅さんというのは、なかなかいいキャラでありましたが、アメンホテップ4世というのがよくありません。ぱっと見、“アホメンテップ”と間違えやすいところがよくないと思います。本人もそこのところは気にしていたようで、後年は“イクナートン”と改名したりしておりましたが、「クレオパトラの夢」 はとってもいい曲だ。…という世間の評価に従ってこのアルバムを買って実際に聴いてみたところ、ホントにいい曲だったので心から納得した次第でありますが、その後、同じパウエルの 「ウン・ポコ・ローコ」 という曲を聴いた時は、あまりの落差に愕然としちゃいましたね。僕は相撲取りの“逆鉾”がけっこう好きだったんですが、“ウンポコ”のほうはどうしても好きになれず、あ、でも、ポコちゃんというのは悪くないと思うんですけどね。ペコちゃんの相方で、今ひとつ地味なキャラではあるんですけど。

 で、ジャケットの出来としてはアレですよね。パウエルの息子のパウ太郎くん(仮名)が、まるで心霊写真のようにぼーっと写っているところが微笑ましいと言えば微笑ましいし、邪魔だと言えば邪魔だし。で、ジャケ絵の出来としてはアレですよね。レタリング文字の部分の仕上がりがやや雑になってしまいましたが、パウエルとパウ太郎は、ま、結構うまく書けたかな?…と自画自賛しております。これくらいの顔のデカさが、いちばん書きやすいですなー。


INDEX
BACK NEXT