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JACKET COLLECTION

2005/07/26


one for fun

 先日、コンビニで買い物を終えて駐車場に戻ると、僕のクルマの隣に霊柩車が止まっておりました。霊柩車というのはよく見ると、普通の小型トラックの荷台部分を神輿のようなもので架装しただけやな。…といった構造をしておりまして、その架装部分に火葬する遺体を載せるという点を除けば、車輌自体はごく普通の貨物自動車と何ら変わるところはありません。よって、社有車でコンビニに買い物に来るということ自体、別に悪いことではないと思うんですよね。それは本当に社有車だったのか?自家用だったという可能性はないのか?…という問題はとりあえず置いといて、霊柩車の運転手だって普通の人間である以上、腹が減ることだってあると思うんです。腹が減ったのでコンビニに立ち寄って、ツナサンドとシーチキンマヨネーズのおにぎりを買いたくなることだってあるでしょう。ツナサンドもシーチキンマヨネーズも中身の具は同じようなものなので、サンドイッチとおにぎりのどちらか一方は違った系統にしたほうがいいのではないか?…という気がしないでもないんですが、それは個人の自由であるわけでありまして。それと同時に、ただ何となく縁起が悪いというだけの理由で霊柩車に乗ってコンビニへ買い物に来る事を拒むようなことがあれば、それは職業差別以外の何物でもないわけでありまして、僕はこの運転手の行動にはまったく何の問題もないとは思うんですけどね。

 まったく何の問題もないとは思うんですが、とは言ってもやはりコンビニの駐車場に霊柩車というのはやや違和感のある光景ではありました。しかも駐車場には空きスペースがたくさんあるのに、わざわざ僕のクルマの隣に停めなくってもいいのにぃ。…と思わずにはいられませんでしたが、まさか業務の途中でコンビニに立ち寄ったわけでは無いと思うんですけどね。でも絶対に無い話だとも言い切れなくて、例えば “荷物” の運搬中に後ろの荷室のほうから何やら異臭が漂ってきたので、慌ててコンビニで角氷を買ったという可能性だって無いとは言えません。それならそれで業務上必要な措置でありますので、この運転手は非難されるどころか、 “荷物” の損傷を最小限に抑えたという事で、むしろ称賛に値する行動だったと思いますが、ところで先ほど来、遺体を “荷物” 呼ばわりするのは、ちょっと罰当たりなんぢゃないか?…などと思われた人もいるかも知れませんが、でも大丈夫です。霊柩車というのは貨物自動車運送事業法の規定では “遺体の搬送を行う自動車” と定義されておりまして、法律の上でも遺体なんてのは所詮、貨物扱いされているわけでありまして。

 マニアの仕業ではないか?…というセンも捨て切れなくて、それはどういう事なのかというと、最初のほうにもちょっと出てきた “霊柩車自家用説” なんですけどね。カーマニアと呼ばれる人種はとかく他の人とは違った珍しいクルマに乗って目立ちたがるのを至上の悦びとしておりまして、その趣向が高じた挙句、ついに霊柩車にまで手を出してしまったという可能性も考えられます。果たして霊柩車なんか勝手に乗り回してもいいのか?…というのはちょっと疑問なんですが、恐らく実際に遺体の運搬に用いるのでなければ、さほど大きな問題にはならないような気もします。少なくとも、首を絞めて殺してしまった姑の死体とかを自分の軽自動車に乗せて山奥に運搬するのに比べれば罪としても軽いに違いなく、あるいは、格安ベンツ、売ります!…といった触れ込みのネットオークションで、実車を確認しないまま落札したところ、届けられたのが霊柩車バージョンだった。…ということだって有り得るし、今の世の中、何が起こるか分かったものではありませんね。…ということで、その霊柩車の実態がまったく解明されることもないまま、僕はそのコンビニを後にしたのでありました。

 ということで、この話とは何の脈絡もなく今日のジャケ絵なんですが、いや、酷いですなぁ。。。 木の下に佇むビリー・テイラーって、元のジャケットからしてまったく冴えたところがないんですが、この手の小さく人物の全体像が写っているヤツって、書くのがヒジョーに難しいんですよね。こんな小さな顔のスペースには目と鼻と口を書くのがやっとで、とても似せるところまでいかん!…というのが実情でありまして、もしそこまで要求すると言うのなら小さな米粒に “HIROKO” とか名前を入れてくれる、インドのシャガナパーラム寺院の最高僧ザーム・ヴィラカーラ氏に頼めって!…と、僕は思います。

(自己採点)

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 自分の才能の無さを棚上げした、とっても逆ギレなコメントでありました。ま、自己採点で 30てん がいいところでしょう。それでも自分に甘すぎるような気がしますけどね。ザーム・ヴィラカーラ氏として生まれてこなかった我が身の不幸を恥じるしかありません。