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JACKET COLLECTION

2003/09/27


waltz for debby

 このコーナーを更新するのも約3ヵ月半ぶり?…といった感じでありますが、皆さま、如何お過ごしでしょうか?僕のほうはというと、ぼちぼち現場作業が入ってまいりましたな。岐阜県の某所で新しい水源地を造成する工事の機械・電気・計装設備設置工事を我が(塩サバ物産仮名)が受注する運びとなったんですが、受注金額が、えーと、2億5000万くらいでしたかね?すごいですね。本社でエンジンのメンテをしていた頃は10万円とか20万円の仕事ばかりで、たまに見積金額が50万円を超えるようなことがあれば、こんなクソ高い見積もりを出してもいいのだろうか?…と心臓がドキドキしたものでありますが、今から思えば僕が焼いたエンジンの修理費の800万円なんて、カスみたいなものでありましたなぁ。2億5000万円もあれば、エンジンを31回焼いてもまだお釣りが来ますもんね。

 で、先日は管理棟の土間に電線管を埋設する作業の監督に行ったんですが、えーと、建物を作る場合はですね、僕は今までよく知らんかったんですが、基礎杭打ち→掘削→地中梁の型枠組み→地中梁の鉄筋配筋→コンクリ打設→脱型→埋め戻し→砕石敷設→土間配筋→土間の型枠組み→土間コンクリ打設→脱型…という手順で基礎と土間の部分が出来上がることになっております。で、土木建築の部分は別発注となっておりますのでウチの会社は関係ないんですが、砕石敷設→土間配筋の頃合を見計らって土間部分に埋設する電線管を敷設しなければならないわけでして。で、土建屋さんとの交渉は現場監督である僕がやらなければならんのですが、そういうお仕事は僕が最も苦手としている分野でありまして、だってドカタのおっさんは恐いし、僕って根がシャイで無口だしぃ。。。が、僕は頑張りました。勇気を振り絞って、「明日、配筋の合間を見計らって電線管を入れさせて貰いますぅ。」と申し出て、監督さんから「いいよ♪」という快諾を得ることに成功しました。いやあ、やれば出来るんぢゃん、僕。

 が、その話は土建屋さんの下請けの鉄筋屋さんには今ひとつ伝わっていなかったようで、翌日、現場に行ったら叱られました。「んなもん、昨日のうちにやっとけぇ!」と叱られました。その日は雨降りで、しかもその鉄筋屋は仕事が詰まっていたらしくて、相当に機嫌が悪かったようです。いや、ここはやはり、仁義を尽くしておかねばならんな。…と思って、鉄筋屋の親方とおぼしき年寄りに、「ちょっと電線管を入れさせてもらいまっす。」と挨拶したんですが、生憎、僕が親方だと思っていた年寄りは親方ではありませんでした。単なる年寄りでした。で、僕が親方に挨拶をしなかったのが気にくわなかったのか、「お前らに仕事はさせん!」てなことを言われてしまいまして、でもまあ、鉄筋を組んでからでも何とか電線管は入るから、いっかぁ。…と、ウチの職人は諦めムードでありましたが、途中、鉄筋屋の親方も少しは機嫌が直ったのか、「挨拶もせんようなヤツに仕事はさせん!」てなことを言いつつも、電線管を入れる区画を優先して仕上げてくれたりして、いや、ちょっぴり気難しいところはあるものの、根はいい人だったんですなぁ。ちなみにこの親方という“挨拶”というのは要するに「一升瓶でも提げて持って来い!」ということらしいんですが、いや、僕が親方と間違えてただの年寄りに挨拶したことを根に持って機嫌が悪かったというわけではなかったんですな。少しは安心しました。いずれにせよ、あんまりグダグダ言われると僕もキレやすいほうですんで、火炎瓶を提げて挨拶に行くことになろうかと思います。気を付けてくださいまし。

 で、お昼休みの隙を縫って、大雨の中、何とか電線管入れの作業に取り掛かることが出来たんですが、鉄筋屋の親方に「鉄筋の上に乗るな!」と怒られたりして、いや、機嫌が直ったんだか、まだご機嫌斜めなんだか。職人肌のヒトというのは実に扱いにくいものでありますなぁ。。。で、後で見ていると、僕が親方と間違えたただの年寄りは平気で鉄筋の上をひょいひょいと歩いているし、よっぽど「歩いとるやん!」と文句を言ってやろうかと思ったんですが、そのことでまた機嫌が悪くなっても困るし、何より僕はオトナなので黙ってましたけどね。で、何とかウチのほうの作業も終わり、鉄筋屋さんもダブルにびっしりと配筋を組み終えた頃、しばらく姿が見えなかった鉄筋屋の親方が戻って来て、僕たちに向かってこんなことを言いました。「おい、電気屋さんよぉ。失敗したぁ。。。」 何事かと思ったら鉄筋のピッチを間違えていたそうでありまして、本来なら15センチ間隔で鉄筋を格子の目に組まなければならないところを、20センチ間隔でやっちゃったという。今までの作業、みんなパーっ!わははははははははははは。僕にいじわるするから、そのバチが当たったんですな。いい気味ぢゃん!…などとオトナの僕は思ったりはしません。さすがの親方もかなりしょげておりまして、ちょっぴり気の毒になってしまいました。

 が、監督の栗田クンは根性が座っておりました。翌日、役場の人とコンサルのエラい先生が来て“配筋検査”をすることになっていたんですが、「黒板に“ピッチ=200”と書いて、押し通すっ!」と言っておりました。で、その翌日、僕は特にやることもなかったんですが、“鉄筋事件”の顛末が気になったので現場に偵察に行くことにしました。監督の栗田クンは、「どうせコンサル言うても“パシリ”が来るだけやし。」とタカをくくっていたようなんですが、当日は社長直々に検査にやってまいりました。いやあ、いよいよ楽しいことになってまいりましたなぁ。僕の胸は期待と不安でドッキドキ♪ が、栗田クンは立派でした。下手に隠したり誤魔化したりせず、確かに配筋のピッチを間違えたが、それがどうした!?…と開き直る戦術に出たようで、それが功を奏したのか、いや、僕は離れたところから様子を伺っていただけなので詳しい経緯はよくわからんのですが、とにかく部分的に鉄筋の数を増やして補強することで、コンサルも役場の担当者も納得したようでありまして。ちっ!…って、残念がっている場合ではなくて、いやあ、とにかく丸く納まってよかったですなぁ。ということで以上、栗田クンがオトコを上げたというお話でした。

 で、モニカ・セッテルンド『ワルツ・フォー・デビー』なんですが、ちなみに栗田クンがオトコを上げた頃に僕は何をやっていたのかというと、ヴァイブで遊んでおりました。いや、正式には何というのか知りませんが、生コンというのは振動を与えるとヘニャっとなって綺麗に仕上がるので、ブルブルと振動する棒のようなものを突っ込む係の人がいるんですよね。で、そのヴァイブがあまりにも長くて太くて大変そうだったので、一緒に持って喜んでいた次第でありますが、コンサルの先生の目にはきっと、自分の会社の受け持ちでもないのにお手伝いをする感心な青年として認識されたことでありましょう。もっとも僕は1年ほど前、このコンサルに提出する書類のことで問題を起こして出入り禁止になっておりますので、一緒にブルブルで遊んでいるくらいでは到底許して貰えないに違いなく、というか、社長の目には僕がいったいどこの誰なのか、まったく認識されてなかったような気もするんですけどね。恐らく生コン屋の下っ端くらいに思われていたのではなかろうかと。

 で、モニカ・セッテルンドです。どこの誰なのかはよくわかりません。僕の書いた絵では更によくワカランと思いますが、けっこう美人です。で、ヴォーカルでエヴァンスの「ワルツ・フォー・デビー」なんぞをやってるものだから思わず買ってしまったんですが、しかもバックでピアノを弾いているのはエヴァンス自身、で、ベースはチャック・イスラエルでドラムスがラリー・バンカーというのだから、これはもう『JAZZ625』の世界ですよね。…って、ああ、早くDVDのレビューを書かねば。。。

(自己採点)

india3.jpg

 60てん…というのはちょっと自分に甘すぎますかね?でもまあ、“女の描くのが下手”と言われた僕にしてみれば、これが精一杯でありまして。ジャケットのデザインとしては何の変哲もない顔写真仕様。本物と比べるとやや目線が違うし、口もデカくなっちゃっておりますが、ま、これは工事屋の世界でいうところの“漫画”みたいなものですんで、細かいことを気にしてはいけません。いや、「とりあえず“漫画”でいいけど。」とか言われて、オチを考えなきゃならんのか?…と思ったりもしたんですが、手書きの簡単な図面のことを“漫画”というみたいですね。ちなみにこのセッテルンドという人、最近は表記がゼタールンドに変わったみたいですね。ま、どうでもいいんですけど。