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JACKET COLLECTION

2002/06/21


exploring the future

 君は宇宙夢中かな?僕はどちらかというと宇宙よりも回虫とかぎょう虫のほうに興味があるんですが、宇宙への夢がまったくないわけではありません。子供の頃は天体望遠鏡が欲しくて欲しくてたまりませんでした。『天才クイズ』に出場した塩サバ2号が見事に“天才賞”をとって、天体望遠鏡をGET!…というのを期待してたんですが、残念なことに塩サバ2号は天才でありませんでした。というか、むしろアホでした。天才賞・秀才賞・敢闘賞など、夢のまた夢。チームの他のみんなが頑張ってくれたおかげで、なんとか“勝組賞”の賞品「食パン10個」を貰ってくるのが精一杯でありまして、仕方がないから自分で作りましたけどね、天体望遠鏡。ボール紙で筒を作って、その両側に虫めがねから取り外したレンズを取り付けました。夜が来るのを心待ちにして月を眺めてみたんですが、「まだ肉眼で見たほうがよっぽどマシ?」といった感じでありまして、手作り天体望遠鏡は次の日には解体されちゃいましたけどね。仕方がないので虫めがねで黒く塗った紙を焦がしたりして遊びました。煙が目に染みて、ちょっぴり泣きました。

 旧ソ連が2段式のA型ロケットによって世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げ、地球を回る軌道にのせることに成功したのは1957年10月のことでありました。その1ヶ月後にはスプートニク2号にライカ犬を乗せて打ち上げることに成功しております。ライカ犬というのが一体どういう犬なのか僕は寡聞にして知りませんが、恐らくイカのようなイカした犬ではないかと思われます。で、1958年1月にはアメリカがジュピターCロケットによって人工衛星エクスプローラ1号の打ち上げに成功しておりますが、この『エクスプローリング・ザ・フューチャー』というアルバムはその年の5月に吹き込まれたものなんですな。この、物凄くクールでオトナっぽくて渋いジャケットは、44年が経過した今となっても充分に近未来的ですよね。ベースを片手に宇宙を遊泳するカーティス・カウンスの真摯な眼差しからは、宇宙によせる熱い期待と夢が感じられます。空気のない宇宙空間でベースを弾いても音出えへんやろ?…とか、それ以前の問題として、その格好では窒息するやろ?…とか、いろいろ不満もあるでしょうが、細かいことを気にしてはいけません。いいんだって、本人さえ幸せならば。

(自己採点)

india4.jpg

 いい仕事をしてますね。いや、あまりにもどうでもいいジャケットなので適当に書こうかと思ったんですが、何かを訴えかけるかのようなカウンスの眼差しに、思わずけっこう真面目に書いてしまいました。バックに飛んでいるアンドロメダ星雲らしき天体に今ひとつ愛情が感じられないのが減点対象ですが、総体的に見て80てんの出来です。ちょっと自分に甘い採点かも知れませんが、気にするな。宇宙は広い。