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JACKET COLLECTION

2002/06/13


THE MAGIC OF JUJU

 前回の『スペルバウンド』以降のジャケ絵を20枚ほどチェックしてみて、そのあまりの出来の悪さに愕然としました。いや、昔の作品が今ひとつであるということは自分でも認識していたんですが、『Vol.3』までくれば少しはマシになるかも?…と思っていたら、ぜんぜんでしたな。人間、そう簡単に絵が急にうまくなるというものでもないようです。ということで、25枚くらい飛ばして『ジュジュの魔術』です。花柄模様の骨あたまが、とってもキュートですね。

 『ジュジュ』というのはウエイン・ショーターのリーダー作にもありますが、うちにだってあります。普段の生活においてそれほど使う機会はないんですが、かといってひとつもないと法事の時に困りますからね。…って、それはジュジュじゃなくて数珠ですね。ジュジュというのは恐らく呪術的な宗教の一種ではないかと思うんですが、数珠にだって呪術的な意味は込められております。いや、たぶん。そもそも数珠というのは難陀(なんだ)国の波瑠璃(はるり)王が釈迦如来の教えに従って108個の木の実を糸でつないだのがその起源であると言われておりますが、“108”という数字を見てピンと来た人は多いでしょう。そうです。煩悩の数ですね。人間には「尺八して欲しい。」とか、そういった欲望が百八ほどあると言われております。ちなみにこの“108”という数字は以前「南京玉すだれ」のところでも書いたと思いますが、人生には四苦八苦があって、四苦=4×9=36、八苦=8×9=72で、合計108だねっ♪…という、ただそれだけのことらしいんですけどね。

しかし、玉が108個というのは少し多過ぎやしませんかね?玉なんか2個もあれば充分?…という気がしないでもないんですが、そのあたりの事情は数珠業界としてもよくわかっているようでありまして、最近ではもっぱら玉の数を減らした簡略化バージョンが用いられているようであります。具体的には108玉以外に54玉27玉22玉18玉というのがあるようです。一度、うちにある数珠の玉の数を調べてみるといいかもしれませんね。「仏壇スーパー」のお彼岸バーゲンで「30%引きでとってもお得だねっ♪」と思って買った数珠の玉が実は15.4個しかなく、22玉の3割引きになってたりしているかも知れません。いや、15.4個と端数が出ている段階で気がつけよ!…という気がしないでもないんですけどね。ひとつだけ半分に割れてる玉があって、おかしいと思ったんだよねー。…とか。

 で、『ザ・マジック・オブ・ジュジュ』。原題よりも『ジュジュの魔術』という邦題のほうがいい感じですよね。韻踏んでるしー。で、“ジュジュ”という呪術的な宗教と“頭蓋骨あたま”とのマッチングが絶妙ですね。「あ〜ん、まっちんぐぅ〜♪」とマチコ先生も褒めておりましたが、ただひとつ、このジャケットには疑問がございます。それは何かというと、「どうして頭蓋骨が花柄なのか?」ということなんですが、本当に一体どうしてなんでしょうね?生前、アタマから被っていた花柄ぱんつのプリントが写っちゃったんでしょうかね?いずれにせよ火葬場でとんだ恥をさらすことがないよう、頭から被るパンツは白の無地にしよう!…と心に誓った次第であります。

(自己採点)

saba.JPG

india3.jpg

 いやあ、書くのが簡単でいいですなぁ、頭蓋骨。ちょいちょいと書いて70てんぐらいのレベルは確保出来たのではないかという気がします。これでもうちょっとバックの黒塗り具合が丁寧だったら言うことはないですね。今後ジャケットに登場しようとするジャズマンは、すべからく頭蓋骨姿になっていただくよう切望する次第であります。