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JACKET COLLECTION

2002/05/07


bags' groove

 フレッド・シュワブという画家を知っていますか?僕は知りません。いや、この『サークル・ワルツ』のジャケットの絵、昔から気になっていたんですよね。とても素人の所為とは思えないので、モンクの『ミステリオーソ』同様、誰か有名な画家が描いたものだとは思うんですが、いったい誰の作品なのか?いろいろと調べてみた結果、たどりついた名前がフレッド・シュワブでありました。そういえば絵の左下のところに“Fred Schwab”というサインが見えますよね。ただ、その“Fred Schwab”というのが一体どういう人なのかという点については、残念ながらまだ調べがついていません。唯一判明したのは、 どうやら「聾唖者のボランティアに興味を持っていたらしい。」ということなんですが、いや、名前がシュワブだから恐らく手話部に入っていたんぢゃないか?…という、僕の勝手な想像なんですけどね。

 ちなみに、この絵の作者について書かれていたサイトは僕の調べた限りでは2件だけでありまして、そのうちの1件は何と『ぢゃまイカ倶楽部』でありました。で、僕はこのジャケットに対して、「右のほうには陰毛図らしきものも見えるし…」というようなネタを用意していたんですが、恐ろしいことに既に同じことを書かれてしまっておりました。ジャケットもFred Schwabという画家のシュールなリトグラフ風絵画でなかなかお洒落。しっかり“陰毛図あり、そんなこと〜”してるし、当時としてはかなり思い切ったジャケットじゃないでしょうか。…と書いてありました。オフ会の句会の時によく見られる「恐るべき発想の同レベルさ」を彷彿させ、ちょっと不快な気分になってしまいましたが、いや、クリエイターにとって「先を越された感」というのは、何にも増して屈辱感を感じさせるものであるわけでして。。。

 そしてドン・フリードマン、その人も「先を越された感」を味わされた一人ではないでしょうか?彼がビル・エバンスに対して持っていた感情は、恐らく僕が『ぢゃまクラ』(←キャバクラ、イメクラ、コゾクラに続く、第4のフーゾク?)に 抱いた感情と同等のものであろうかと思いますが、ちなみに某サイトにはフリードマンについて、“彼の音楽はリリシズムという言葉で語られています。リリシズムの先輩はご存知、ビル・エバンスです。ビル・エバンスの対抗馬と見られました。でも、お聴きになればわかるようにフリードマンはエバンスより「普通」です。エバンスは「異常」です。エバンスは「異常の異常」ですが、フリードマンは「異常の普通」です。”と書いてありました。なるほど、至言ですな。さすがはヤックンの『サニーサイド・カフェ』ですなぁ。いや、今回は図らずも某・ジャズ系サイト勝手にトップ10のランキングでシノギを削っている対抗サイトからの引用でお茶を濁す形になってしまいましたが、こういうのを「他人のフンドシで相撲を取る」って言うんでしょうかね?そういえば『ガセネッタ&シモネッタ』には「他人のフンドシで相撲を取る」という日本のことわざを、とっさにロシア語で「他人のパンツでレスリングをする」と訳してしまったという話が出ておりましたが、この2つのことわざから我々が汲み取ることが出来るのは、どちらも「インキンに注意」という教訓でありましょう。

 で、このジャケット。何が描かれているのか、正確なところは分かりません。先述のとおり陰毛図らしきものが見えるので、裸のネーチャンを描いたものだろうというのは何となく想像がつきますが、問題は左のほうの歯車エリアですな。両手と胴の部分と顔の輪郭らしきものが描かれているので、恐らくはニンゲンだろうとは思うんですが、その意図するところは描いた本人に聞いてみないと分かりません。ただ言えるのは、エバンスを凌ぐフリードマンの“凄みのあるリリシズム”と、一種異常なジャケットが見事な調和を果たしているという事実でありまして、さっすがはリバーサイド、レジャーもリバーサイド、リバーサイド、リバーサイド、おぅおぅおぅ、リバーサイド(By井上陽水)ですなぁ。ただ僕の絵心では原作の持っている“凄み”を寸分も表現することが出来ず、ただのヘタな絵になっちまいました。わはははは。

(自己採点)

saba.JPG

india2.jpg

 笑ってる場合ぢゃない!…という自戒の意味をこめて、50てん。…って、自分に甘すぎるのが僕のいいところですよね。…って、よかねーよ。