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JACKET COLLECTION

2002/05/03


bags' groove

 「塩通」を開設して間もない頃、聞いたこともないような出版社からメールが届きました。何でも『季刊いんたーねっと』たら『季刊ほーむぺーじ』たらいう雑誌を発行することになって、それに掲載する原稿を募集していると。「いい話ぢゃないか!」と思いましたね。たとえ1年に4回しか出ない中途半端な季刊であろうと、名前を聞かん出版社からであろうと、「塩通」を雑誌で大々的に宣伝していただけるとは、なんて有難い話でありましょうか。ただ問題なのは雑誌に掲載してもらうにあたって掲載料を取られるということなんですが、ま、「塩通」ごときをタダで宣伝してくれるとなると、逆に「何かウラがあるんぢゃないか?」という猜疑心が湧いてまいりますので、これはこれでイイと思います。ゼニを取るなら正当なビジネスですからね。

 で、ゼニ払いました。確か2500円ぐらいではなかったかと思いますが、銀行に振込みました。ついでに原稿も郵送しました。いや、この『季刊いんたーねっと』たら『季刊ほーむぺーじ』たらいう雑誌は、手書きでもワープロ打ちでも何でもいいから、Webマスターが作った原稿をそのまま写真製版して作るらしいんですよね。何て個性的な!…と評価することも出来ますし、ただの手抜きやん。…という判断を下すことも出来るわけでありますが、僕はけっこう真面目に原稿のレイアウトに取り組みました。何せ、全国で20万部ぐらい発行されて(←たぶん)読者の厳しい目に晒されるわけですので、恥ずかしいものは作れませんよね。いくらアクセス数を増やす為とはいえ、「私の恥ずかしい写真」など載せたアカツキには末代までの恥でございます。

 で、恥ずかしくないものを出そう!…と思って僕が選んだのが、このデューク・ピアソンの『バグス・グルーヴ』でありまして。いや、当時はこれがベストや!…と判断したんでしょうな。で、自信満々で提出した原稿でありますが、結局のところ日の目を見ることはありませんでした。いや、雑誌を出すという試み自体がポシャっちゃったんですけどね。どうやら世の中にはゼニ出してまで自分のほ→むぺ→じを宣伝しようなどという奇特な人種はそれほど多くなかったようで、思ったほど原稿が集まらなかったんだよねっ。…といった内容のメールを受け取って、思わず「何ぃ?」と思ってしまいましたが、幸いにもその出版社は極めて良心的でありまして、振り込んだお金は全額、小切手で返してくれました。もっとも額面2500えんの小切手なんて、恥ずかしくて銀行へ持っていけませんでしたけどね。

 で、この出版社が良心的なのはそれだけでなく、「すまない。。。」というオワビの気持ちからか、何冊かの本もサービスに付けてくれました。すんげぇ、ゲロつまらん本だったので、売れ残って始末に困った不良在庫を体よく押しつけられただけちゃうか?…という気がしないでもないんですが、ところでこの話って、前にも書きましたっけ?

(自己採点)

india1.jpg

 シンプルなタッチではありますが、個人的には嫌いではありません。なんせ当時のベストと自負していた作品ですからね。ちなみにこの『バグス・グルーヴ』というアルバムは原盤がジャズ・ラインという超マイナーレーベルであるために版権があちこちと変わりまくり、いろんな所からいろんな名前で出されているので、オリジナル盤のジャケットがどんなものだったのか僕は知りません。このCDで使われいる写真はおそらく、同じくジャズ・ラインから出された『八種!』…いや、『ハッシュ!』というアルバムのジャケットを流用したものでありましょう。人差し指をクチの横に立てて、「しーっ!」と言ってる感じの絵面ですからね。ちなみにCDではもう1枚、『タイム・アフター・アイム』も、まったく同じ顔のジャケットで出ております。