〇子どものしつけについて
 
スーパーで買い物をしていた時のことです。私が買い物を終え、レジでお金を払っていました。
 するとたぶん10歳くらいの子を先頭に4人ぐらいの子どもが、どっとレジの前に並んでいるお菓子の
コーナーに寄ってきました。どうするのかと思って見ていると、突然そこにあったチョコレート菓子の
袋をあけて、食べ始めました。半分も食べたかと思うと、包みもそのままに床に投げ捨てていきました。
先頭の子がそういうことをするので、ほかのちびさんたちも同じように真似をしていきました。
 投げ捨てた後はまた、駆けて外に出て行きました。
 駐車場に出てみると、さっきの4人が父親らしき男性と一緒に歩いていました。
 親がそうさせているというわけではありませんが、たぶん知っていても何も言わないでしょう。
 店員も何も言いません。というか、言えません。子どもを叱ると、たぶんその父親らしき男性は
もっと言い返すでしょうし・・・


〇こどものしつけについて2
 これもスーパーでのできごとです。ミネラルウォーターが積んでありました。500mlの小さいペット
ボトルは2ダース程度ビニールに包んであります。子どもがそこに来て何をするかというと、いきなり
そのビニール袋を破って中のペットボトルをつかみ出しました。そしてなんとその場で飲み始めたのです。
半分くらい飲んだかと思うと、隣の棚にぽんとおいて、どこかに行ってしまいました。棚をふと見てみると
なんと、飲みかけや空になったペットボトルが散乱していたのです・・・


〇子どものしつけについて3
 ホテルと隣接したスーパーに行った時のことです。最近ここではローラーブレードがはやっていて、
多くの子どもが使っています。私がスーパーの喫茶店でお茶を飲んでいると、いきなりゴーッという
音とともに、ローラーブレードに乗った子どもがやってきました。そしてホテルの入り口とスーパー
の中を何度も何度も繰り返し走り始めました。もちろん、ホテルの客も袋を抱えたスーパーの客も
多くが通行しています。しかし彼は30分程度、ひたすら往復を繰り返すのでした・・・

〇子どものしつけについて4
 雑貨屋で買い物をして、レジに並んでいました。私の前には3人程度、私の後ろには2人程度の客が並
んでいました。突然10歳くらいの子どもが手に飾り紙のようなものと小銭を持って割り込んできました。
レジの担当の人は最初無視をして、他の順番通りに並んでいる客の対応をしていました。するとその子
どもはお金でカウンタをカチャカチャ叩き始めました。「早くやれ」と言っているのです。その態度と
お金の音がうるさいので、私の前にその子どもは支払いを済ませました。そして当然のような顔をして
黙って去って行くのでした・・・

〇子どものしつけについて5
 最近ホテルのプールに来る子どもの間で、水鉄砲がはやっています。そして高校生くらいまでの大きな
体をした子どもが周囲のことなど、全く気にせずおおはしゃぎして遊んでいます。もちろん、他の人に
ぶつかろうが、水がかかろうが何も言いません。水鉄砲を持っていない子は、プールの水を口にふくんで
噴出して遊んでいます。もちろん、周囲にだれがどれだけいようと、彼らのその行動はとまりません・・・

〇ごみの捨て方について
 アブダビでは分別回収がありません。一つのビニール袋に、魚の頭からコーラの瓶、キッチンペーパーや野菜くずまで何でも放りこんで捨てます。大きなフラットですと、ダストボックスというエレベータ横にある
ごみ捨て口に投げ込みます。ごみはシュルシュルという音をたてながら、最下階にある大きなごみ箱に落ちていきます。
 ダストボックスがない場合は、家の近くにある大きなトラックほどのごみ箱に捨てます。ちょっと除くと
大きな肉の塊や野菜のくず、ビニール袋に包んだ様々なごみが、いっぱいになっています。それを市役所のごみ収集係がこれまた大きなごみ収集トラックで回収しています。
 時々、その街角の大きなごみ箱の中の段ボールとかを集めているおじさんに会います。丁寧に大きさを
そろえ、きちんとたたんで回収していきます。
 また街角のごみ回収はディズニーランドのごとく、丁寧に迅速に行われます。手にほうきとちりとりを持ったおじさんがごみを探して歩いています。朝7時くらいに見つけた猫の死骸は、8時頃には片付けられていました。砂漠の中の道を走っていた時、ごみ箱があったのと、2Km程度の間隔のごみ箱の間を、ごみ回収のおじさんが歩いていたのには驚きました。何といっても何もない砂漠の中ですから・・・
 釣りに行っても、飲み干したペットボトルや釣り糸、その他もろもろはそのまま捨てて行く人が多くいます。
しかし次の日の朝、必ずごみ回収のおじさんがきれいにしていきます。
 仕事を多くの人に与えるために、大事なことなのか、もっとモラルを考えるべきなのか非常に難しいこと
だと思います。

〇木は大事にされています
 首長の考え方で、国内の木は勝手に切ったり、枝を折ったりすることはできません。緑が大変貴重な土地なので、その考え方はよく分かります。お金次第ですが、家の周りに芝生を、それこそゴルフ場のように
きれいに整えている家もあります。
 そして、街中にも大変緑が多くあふれており、場所によっては森の中を走っているかのように感じる所も
あります。人によると、ハワイにいるようだとか、亜熱帯地方のようだ、と表現する人もいるくらいです。
 多くはなつめやしの木です。この木はアッラーが授けてくださった木ということで、大切なものです。
確かにその実は栄養価も高く、昔はなつめやしの実と水さえあれば生きていける、というくらいのものです。
味は日本の干し柿と大変よく似ており、加工品としてアーモンドをはさんだり、チョコレートをデコレート
したりしたものが、商店には多く並んでいます。
 それらの木や芝生を維持するには、並ならぬ努力が必要です。何せ、下は砂、雨はここ2年間降っていないのですから。国内にはマサフィというきれいな地下水がでることで有名な土地があるのですが、ここ最近の水不足のため、枯れてきてしまいました。生活用水にも苦労しているため、赤十字の救援を頼んだくらいです。
マサフィの他にも、同程度の水不足に苦しむ土地はいくつかあります。
 ところが、木や芝生の維持のために、市街地では日に何トン、何十トン、という水がまかれています。木の根元には水パイプが一本の木のもれもなく、はわされており、給水されます。芝生には道路にもはみでるくらいの水がスプリンクラーでまかれます。砂漠のどまんなかには、なつめやし等の植樹林がいくつもあり、幼木を育てています。もちろん、生き生きとしています。
 市街地のあちこちにある噴水からは、あふれるばかりの水が噴出し(これは海水か淡水かは分かりませんが)夜になると、光のイルミネーションがとてもきれいです。アブダビの30年間の繁栄を象徴するかのような存在です。
 でも、2年間、雨は降っていません・・・
matinokigi                kazanfunsui

 

 

 

 

  〇パレス
 イギリスのエリザベス女王の別荘とか、ダイアナ妃が住んでいたという「御殿」を見たことがあります。
その時に「小さいなあ」と思いました。パレスという言葉を辞書で引くと「宮殿」「御殿」とあります。
それが何かはアブダビに来ると分かります。
 砂漠を走っていると、何キロ、何十キロと壁が続くことがあります。街の中にも突然高い壁が続く一帯が
あります。それらはあちらこちらに点在しています。遠くから見ると、山のような家屋がその中にあるのが
分かります。そして森のような緑があり、野球場より広い芝生が広がり、噴水がいくつもあり、メインの
家屋以外に何件もの大きな(その敷地の中では小さな)家が並んでおり、畑があり・・・という状態です。
門は数メートルの高さがあり、門の前には小銃を構えた門番が立っており、黒や金の装飾がところせましと施されているものもあります。塀の中には孔雀やカンガルーが放し飼いにされていることもあったり、門から見て家屋が遠くにかすんでいることもあります。
 カメラを構えると、門番がとんできます。先輩はパレス近くの海に潜っていて、顔を上げた瞬間、顔に
銃口が向けられていたこともありました。大変なシークレットゾーンなのです。
 ローカルの人とは、なかなか知り合いになれないので、中に入ることは滅多にできません。中の様子を
レポートすることができたらうれしのですが・・・

〇ベンツ
 アブダビで一番多く見る車はカローラです。タクシーのおじさんたちは、この燃費がよく故障が少ない
車が大好きです。そして次に多いのがベンツではないでしょうか。もちろん統計をとったことも、調査結果を参照にしたこともありませんが、8枚ドアのベンツのリムジンも見たことがあります。
 古いものから、最新作まで、ショールームのように見ることができます。中には窓に黒いシールドを貼って中が見えないようにしているものがあります。イスラムでは女性を守るのは亭主の役割なので、女性を
周囲の目から覆うためにシールドを貼るのですが、シールドはサイドだけではなく、フロントにも、もちろん
リアにも貼ってあり、つまり真っ黒です。運転手がどこを見て運転しているのかも分かりません。
夜の運転の時に、相手の意図が分からず、不安に思うこともあります。中からは見えているのでしょうが・・・

〇携帯電話
 アブダビでも携帯電話は大はやりです。ここでは一般電話は市内通話については無料でかけ放題です。
携帯電話は有料です。しかし、ローカルの方から労働者のおじさんまで、多くの人が片手に持って歩いて
います。そして、ほとんどの人がしているのがイヤホンです。日本でも乗車中の携帯通話は禁止されています。
アブダビでも禁止なのですが、その乗車中用のイヤホンを常にしている人がとても多くいます。
 だれか独り言言ってるぞ、と思うと携帯電話で通話中だったりします。
 映画館の中でも、携帯電話は盛んです。かかってくる電話に出ている人もいれば、上映中にかける人も
います。映画を上映中携帯電話でのおしゃべりが続く人もいました。
 日本の中学生が携帯電話を持っている様子をテレビで見たことがあります。大変盛んな国だと紹介していました。しかし、ここでの携帯電話の使用も、非常に興味深いものがあります。
 ちなみに、日本以外の携帯電話は、国外に持ち出してもチップを変えたり、そのままだったりしますが、
使用可能です。もちろん、電話代は法外なものが来ますが、日本のように国内のみ使用可能というのは
だれかの独占を守っているようにしか見えません。

〇フラットの掃除
 フラットの前の道に車を置いておくと2日間で砂まみれになります。目にはあまり見えなくても砂は確実
に降り注ぎ、太陽は容赦なくすべてのものを焦がして行くのがアブダビです。
 フラットはたいへんきれいなタイルで床ばりがしてあります。その床を毎日同じ人がクリーナーをかけて
くれています。湿度が高いせいで、エントランスのガラスドアはいつもくもり、人々の手垢で汚れます。
それも毎日毎日きれいにします。かれらの仕事といえばそれまでですが、その様子を見ていて地獄絵の
河原の桟敷を思い出しました。水子が積んだ河原の石を鬼が倒して行く様子です。
 もちろんきれいにこしたことはないのですが、砂にまみれた床を毎日クリーナーをかける。ごしごし
汗びっしょりになりながら窓を拭く。もちろん、低賃金です。
 自分達の部屋の前の廊下も同様です。毎日ぴかぴかにしてくれています。私の住んでいるフラットは
20階建てなのですが、きっと全部行うのには相当の時間がかかることでしょう。
 仕事だから、といえばそれまでですが・・・

〇埋め立てラッシュ、建設ラッシュ
 アブダビの海岸線は、その多くが自然のものではなく、埋め立てされたものとなっていると思います。
現在も最北端では半島が伸びており、そこにはとてつもなく大きなショッピングセンターを建設中です。
 街のあちこちで、海岸線やビルの建設が盛んに進められています。それにしては余り大きなダンプト
ラックには出遭わないのが不思議ですが、建設工事が止むことはありません。
 ビルは建ててしまってから、入居者を募集することが多いらしく、大変立派なビルの窓に、大きく
to letと貼り出してあったりします。soft open!とか書いて、入居のテナントも総面積の三分の一も
ないままオープンしてしまうこともあります。客を入れておいて、後からがんがん工事をします。
 工事期間は決まっているのでしょうが、「いつできるか分からないなあ」というのが、多くの人の意見
のようです。まあ、それは日本も同様ですね。名古屋の町の中も年がら年中工事しているし・・・

〇挨拶
 イスラムでは挨拶を大変大事にします。ハディースにも書かれているように、きちんと挨拶をすること、
自分から挨拶をすること、心からすることなどが大事にされます。
 街中でも、「本当に友達がたくさんいるんだなあ」と思うくらい、とつぜんこっちから歩いている人と
向こうから歩いてきた人が抱き合う風景をよく目にします。
 握手をして笑顔で話す挨拶はよく見かけますが、時折挨拶をしている人の横を通ると「チュッ、チュッ」
という音が聞こえることがあります。男性と女性は挨拶をしないので、男性同士なのですが、なぜそんな
音がするのか、最初は不思議でした。
 よく見てみると、まず鼻の先どうしをくっつけて、そのあと右の頬、次に左の頬をくっつけて、チュッっと
していました。もちろん大変親しい者どうしなのでしょうが、日本人には真似できない挨拶だなあと
思ってみていました。「パーソナルエリアの狭さ」と説明されますが、男性同士手をつないでいるのは
日常茶飯事です。非常に濃い挨拶や体を密着させた行動など、文化の違いを感じます。
 旅のアラビア語といった類の本を見ると挨拶の言葉は「アッサラーム・アライクム」となっており、その
返答には「ワッ・アライクム・アッサラーム」と答えるといいとあります。これは「あなたの上に平安あれ」
という意味で、日本の時間的な「こんにちは」「こんばんわ」とは少々異なります。
 日常的には「サラマ・レイコン」と声をかけ、「ワッ・レイコン・サラーム」と答えます。意味合い的には
アッサラーム・アライクムと同じになります。こういった意味合いの挨拶には初めて触れました。
 日本と同様に時間的な意味合いの挨拶ももちろんあります。「サバーハ・ヘール」というとgood morningになります。この場合「サバーハ」が朝,ヘールはGOODの意味です。それに対する返答は「サバーハ・ル・ヌール」です。
 それ以外に、「アハラン・ワッ・サハラ」は「いらっしゃい」それには「マーッサ・ラーマ」と答えます。
仲良しだと「マル・ハバ」と声をかけ「マル・ハプテン」と答えます。ありがとうは「シュクラン」どういた
しましては「アフアン」、Thank you very muchは「シュクラン・ジャージンラン」となります。
 最低限のあいさつを使うだけでもコニュミケーションは大きく変わるので、必需品です。

〇労働者
 アブダビではローカルに労働力がありません。ここに限らず産油国はそういう傾向が強いようです。
石油資本を動かしたり、さまざま資金を基にして会社を経営するという方法で生活の糧を得ているようです。
では、労働力はどうするかというと、近隣アラブ諸国からの出稼ぎ人に頼ることになります。といっても、
近隣諸国でもらえる賃金は産油国での労働賃金に比べて話しにならないほど低いらしいですので、出稼ぎ
といっても、結局は大金を持って帰ってくることになり、一種のステータスに近いものにもなります。
 結果、大変多くの国籍を持った人達がここで働いています。インド、パキスタン、レバノン、シリア、
バングラディッシュ・・・。
 出稼ぎ労働者は家族を呼び寄せることや、車の免許を持つことなどが規制されています。一説によると
そういった人たちがここで定住してしまうことを避けているということです。産油国側としては、必要な
時に必要なだけの労働力があればそれでよく、定住したり金を持ったりして力を持つことは、好まないよう
です。
 労働者のおじさんたちは昼間も働いている人がとても多くいます。気温50度の下で、汗を流している姿
を見ると、本当に頭が下がります。夏休みなどの帰国の時期になると、みやげ物屋などの店で大量のかばんや靴、子どものおもちゃや雑貨類などを山のように買い込んで行く人たちを多く見かけます。ラジカセなどの電気製品や毛布やふとんなどを持ちかえる人も多いです。国に笑顔で持って帰るのだろうなと思うと、心から「よかったね、がんばって」と思います。
 食事は小麦粉やオレンジ、バナナや水など、生活に最低限必要なものは大変安く購入することができますので、外食も下手すると食材を買って作るより安くあがります。おじさんたちがよく行くようなレストラン
ですと、3dhs(100円程度)で食事をすますことができます。コッペパンも30円で5本か6本購入することが
できますし、紅茶は30円程度です。日本人の方でも、そういう外食を続けて数年間で一千万円以上ためて
帰国したという話しも聞きました。夕方になると、そういうレストランはおじさんたちでごったがえします。
また、フラットも一部屋に何人も住んでいたりするので、プライベートスペースが少ないのか、夜遅くまで
街角でうろうろしています。お茶を飲みながらずっとおしゃべりをして時間を過ごしている人が、とても
多くいます。特に金曜日の夕方のオールドスークに行くと、何百という労働者のおじさんたちが集まって
来ていて、その光景には圧倒されます。香港の日曜日のセントラルには何千というフィリピン人のメイドさんたちが集まって時間をつぶしていますが、それに近いものがあります。
 タクシーのおじさんは意外とパキスタン人が多く、よく「中国人か」と聞いてきます。「日本人だ」と
答えると急に「日本はいい国だ。金を持っているし、日本製品はいい」と誉めてくれます。そこで「あなた
はどこから来たのか」と聞くと「パキスタンだ」と答えそのあと「パキスタンは強いぞ」とか「あそこも
いい国だ」と話をしてくれます。時々よく分からない英語を話しているにもかかわらず、私たちに「もっと
英語を勉強しろ」とお説教をしてくれます。非常に楽しい一時を過ごすことができます。以前英語も分から
ないし、耳も遠いおじさんに出会い、行き先がわかってもらえず100m走ったところで「降りてくれ」と言われておろされてしまったこともありました。タクシーに乗るのもスリリングでいいです。といっても電車もないし
バスも時刻表がない街ですので、移動にはタクシーを使うしかないのですが・・・ 
国を思い、家族を思い、体を酷使しながら働いている労働者のおじさんたちには、それこそ日本人なんか
には真似のできない強さを感じますし、ぼくらはこれで本当にいいのかなと思います。

〇タクシー
 基本的にタクシーは安全です。ぼられることもほとんどありません。ただ、アブダビ市街地から外に
出る時には最初に値段交渉をしておいた方が無難です。初乗りが2ディルハムですので、60円くらいというところです。12Km程度離れている日本人学校までは7ディルハム(210円程度)か8ディルハム(240円程度)で来てくれますが、時々「15ディルハム(450円程度)くれ」という
おじさんもいるので、注意が必要です。しかし街中ですとたいがいのところには3ディルハム(90円程度)とか5ディルハム(150円程度)で行けますので、
ぼいようがなく、メーター通り払うことになります。
 日本と違うのは、行き先が近場の方が喜んでくれるということかもしれません。街中ですとすぐに次の
客をつかまえることができますし、遠くから空車で帰る事を思うと、2,3ディルハムのもうけを数多くこなした方が
金になるようです。
 どのおじさんもほとんどがおしゃべり好きで、いろいろ話しかけてくれます。ここでは基本的に男性が
乗る場合助手席に座ります。そしてはじめてのおじさん同士、おしゃべりをしながら行きます。女性が
助手席に乗るのはご亭主と一緒ならばわかりますが、タクシーなどでそうすると、「私のことはどうして
くれても構いません」と言っているようなものなので、気をつけないといけません。以前、ヴェールを
つけた女性が助手席に乗って行って、周囲の人の目がくぎ付けだった光景を見ました。また、日本人や
西洋人は後部座席に乗る傾向が強いようです。ここでは車の場合、位が同じだと助手席に乗り、運転手
より位が上だと思うと後部座席に座るという意識があるようで、日本人はいばっていると思われている
かもしれません。
 アブダビには流しのタクシーの他に、ガゼールタクシーという高級車を使ったタクシー会社があります。
予約をしたり、電話で呼んで使うことが多いようです。予約をすると、待ち合わせ時間の相当前から
待っていてくれるし、運転手の方のマナーや服装もきちんとしています。ちなみに流しのおじさんたちは
ワンピースのままです。学校の行きかえりやお買い物にこのガゼールを使うローカルの方も多くおり、
スーパーの横でじっと帰りを待っているガゼールにもよく会います。
 先日同僚が聞いた話です。同僚がフロントグラス近くに張ってある子どもの写真を見て,「かわいいね,国には帰ったの?」と聞いたところ,「毎月オーナーに2625ディルハム払わなくてはならない。だから国に帰る金がたまらない」と言っていたそうです。毎月8万円近くのお金を払うのです。初乗りが2ディルハムで数ディルハム程度の客しか乗せないタクシーで,2625ディルハムという金を考えると,とても複雑な気持ちになってしまいます。日本の初乗りはいくらだったかなあ・・・


〇子どものしつけについて6
 日本人学校の隣には「アメリカンインターナショナル」「フランス人学校」「アル・ウルード」という
3つの学校があります。アメリカンとアル・ウルードには現地の子どもも通います。特にアル・ウルードは
現地の私立学校ですので、ほとんどが現地の子どもです。
 毎朝登校の時間になると、アル・ウルードの前は数十台の車でごった返します。右車線も左車線も路肩もセンターライン上も、あっちを向いた車やこっちを向いた車が散乱します。そしてお互いが譲らず、直進
しようとしますし、どこでもここでも車から子どもを降ろします。右車線を進もうとすると、逆行してきた
車にパッシングされ、クラクションを鳴らされ、「どけどけ」って感じで手を振られたことも一度や二度
ではありません。
 帰りには車のお迎えと、スクールバスの使用で道が生徒であふれます。運転手が呼んでもなかなか車に乗りこみませんし、いつまでも遊んでいます。子どもを呼ぶクラクションの音が、毎日響いています。
 アメリカンの前もそれに近い状態があります。
 いろいろな国の、いろいろなしつけの状態がわかって、非常におもしろい時間帯です・・・

〇お祈りについて
 イスラムでは1日に5回メッカの方向に向かってお祈りをすることが義務付けられています。サウジアラビアなどでは宗教警察の監視もあり、非常に厳しくその掟が守られているようです。ここアブダビではその掟
は余り厳しくないようで、各自の意思に任せられているようです。アザーンが鳴ってラグを持ってモスクに
急ぐ人もいれば、知らぬ顔の人もいます。金曜日の礼拝などでは、モスクに入りきれず、モスクの周囲の影を見つけてラグを引いてお祈りをしている人が多く見られます。5回という回数も各自次第です。 
 スポーツクラブの中や、道端でお祈りをしている人もよく見かけます。タクシーに何人かで乗合をしている
場合でも、全員が車を降り道端でお祈りをしています。スポーツクラブの更衣室でも、熱心にお祈りをして
います。「信じる」という行為は強いものだと感じます。
 空港の中やスーパー、レストランといったところにもprayer roomが設けられている場合があります。
どんな時でも、どんな場所でも、その「信じる気持ち」こそが大事なのだと思いますし、行為によってその
信心を示すというのも、イスラムの特徴でもありますし、また「信じる」ということの象徴的な姿なのかも
しれません。  
 私達日本人は「無宗教」に近い、とよく言われます。実際に子どもが生まれると神社にお礼に行き、キリスト教会で結婚式をあげ、葬式はお坊さんを頼んで・・・という家も少なくありません。お盆にはお迎えの火をともすためにお墓に行き、クリスマスには盛大に祝う。日本人は何を信じて生きているのでしょう。
 外国で「無宗教だ」と言うと、信頼を無くすと言われます。「生きる糧」としての宗教を持たない人間
は信用できないというのです。宗教に変わる信念や理論を打ち出せればよいのでしょうが、残念なことに
現在の日本には宗教も理念も感じることができないのは私だけでしょうか。
 宗教を持て、というのではなく、宗教を軸に生きているこのアブダビの人達に学ぶものはたくさんありそう
だと思うのです。敬虔なイスラム教徒は本当にアッラーの存在や自分の来世のことを信じ、ひたすら謙虚に強く生きているのだと思います。砂漠の真中でラグの上でお祈りをささげる姿には、信じる強さ以外に感じるものはありません。私などただひたすら、自分の信念のなさを呪うばかりです。
 宗教のことをとやかくいうつもりは毛頭ありませんし、議論にはページが足りません。さらにイスラムに
ついて勉強し、「無宗教である私達自身」を見つめる窓口を持ちたいと願っています。


  

○プールの水温

 平成12年9月19日現在の日中気温は最高39度でした。そしてその時プールの水温は36度。私の体温と同じ温度です。36度のプールは想像ができるでしょうか。真夏にはこの水温が40度になることもあります。まさに温泉の中の水泳授業!この日,私は放課後に30分間泳ぎました。肩にかかる水が生ぬるいやら冷たいやら熱いやらよく分かりません。そしてその後職員室の中に戻ると汗が止まりません。また体中にけだるさが残ったままです。体型が怪しくなってきた私にとっては,実によい運動なのでしょう。子どもたちにとってはまさに鍛錬の場。なかなか味わえるものではありません。

                                                          

○ガス爆発!

 車の中でライターが爆発!大きな事故につながる危険性…という記事をインターネットのニュースで読んだことがあります。この国では真夏では気温が50度に達する事もあり,車の中は100度程度なのでしょうか…。私のライターは何度も爆発してしまいました。「気をつけないおまえがばかだ」と言われそうなのですが,くりかえしてしまうものです。これで赤ちゃんでも寝かしていたならば,それこそしゃれになりませんね。

                      

○カメラが壊れました

 日本を出る少し前ですから今から1年ほど前,清水の舞台から飛び降りる覚悟で一眼レフカメラを購入しました。その大事なカメラを持って,砂漠の夕日を撮影し,化石谷を撮影し,青く光る海を撮影し続けていました。操作といえばダイアルをオートモードにしシャッターを押す程度です。ところが,まずそのモード設定のスイッチがおかしくなりました。カチカチと音がするはずなのに,何も言わずあまりにもスムースにまわり始めました。そして2001年の初日の出を撮影した直後から,モードを変更してもディスプレイに写る文字が変わらなくなりました。つまりモード変更が利かなくなったのです…。先輩からは「見えない砂がたくさん飛んでいるからねえ。ここで使い切る覚悟で使わないと…」と言われていたのを思い出しました。そのうち東京タワーから飛び降りる覚悟で購入したデジタルビデオも壊れるのでしょうか…。

○子どものしつけについて7

 先日アラブの人と,子どものしつけについて話をしました。その中で携帯電話の利用についての話がありました。その方には高校生の息子さんと娘さんがいます。二人とも携帯電話を欲しがっています。理由は「どこにいても呼べるでしょ」というものです。(日本でも同じような理由で欲しがりますね,きっと)そのお願いに対して,その方は「携帯電話などなくてもどこにいても呼べるようにしておかなくてはならない」と答え,携帯電話は買い与えませんでした。つまり,自分がいつ,どこで,だれと,何をしているかは親に知らせておかなければならないというものです。親に隠れて何かをしたり,親に嘘をつくことは許されません。「○○の喫茶店にいる」と言って家を出たならば,そこにいなくてはならず,他へ移動するときには家に連絡をいれます。

 この話しを聞いて,自分も昔親から同じようなことを言われていた事を思い出しました。親が親として子どもをきちんと見ているということは,やはり当然なことでしょう。正直,日本もこういう姿があった時代に戻るべきだと強く思った次第です。

 しかし,イスラムの世界にも欧米のように自由に,という考えを持たれる方も多く,モラルの面で心配される面も出てきているようです。例えば,女性が結婚前に人前で男友達と遊ぶということは考えられません。しかしプールサイドでも,街中でも時折見かけます。親に隠れて行っている場合もありますが,親が容認している家庭もあります。先ほどのアラブの方の娘さんは,男友達と平気で遊ぶ友人のことは「ルーズだ」と表現し,付き合いを避けるそうです。小さい頃からモラルを守る家で育ち,モラルを守る環境の中で生活すれば,ゆがんでいくことはないのだと感じました。イスラムのモラルを守る生き方には賛同します。私たちのルーズにあまりにも平気になりすぎた頭を冷やしてくれるものでした。

労働者2

 機会があって,ホテルでバンド演奏をしました。さて「やるぞ」と意気込んで練習を始めました。そしてある日ふと気づきました。大量の機材をどうやって運ぶの?自分の車には乗らないし,知り合いでトラックを持っている人はいないし…。

 そこで在UAE17年というアブダビ熟練者に相談しました。そしたら「そんなの簡単や。通りに出て『おーい』って手をあげたら全部できるで」ということでした。「???」という気持ち。今後こういう機会もあるかもしれない,とその熟練者に付き添ってもらって「通りでおーい」を実施してみました。

 通りといってもフラットの目の前の通りではなく,それなりに労働者さんがたくさんいる通りがあるのです。今回は「ナジータ」という通りに出ました。「イーストロード」のニュースーク辺りもOKらしいですが,今回は小さ目のトラックも必要だったのでナジータに行きました。たくさん道端に座っている人たちがいます。私たちはその人ごみの中に入っていきました。そして「おーい」。

 その一言で,それこそ「だーーっ!」って感じでみなさんが集まってきました。私たちのまわりは「群集」という感じになりました。そこで熟練者は「4人来い!」と日本語で話しています。指を4本立てながらですけど。「日本語???」と思いつつもどうなることやらと見ていました。仕事をお願いしたトラックの荷台に何人も乗り始めました。すると熟練者再び「4人やって言うとるやろ,はよ降りよ。」と指を立てたまままた日本語。しかしなんとしぶしぶと4人を残して降りてくれるのです。そうして運転手とトラック,労働者の方々4名に仕事をお願いしたのです。労働者の方々は何の仕事をするかは,まだご存じありません…。

 私のフラットに連れてきて,そこで初めて何をお願いするのかを伝えました。というより,部屋まで連れてきて「さあ,これを運び出して」と伝えます。その時まで彼らは仕事が何かは知りません。でもだいたいのことは「No problem」という笑顔を見せながら引き受けてくれるそうです。

 この国への入国はパスポートを持っていたらだれでも簡単にというわけではありません。基本的に働き場所や留学先がないと無理のようです。スポンサーがだれかをはっきりさせないとビザが下りないからです。女性はその妻,ということで入国します。でも上に記したように仕事にあぶれてしまったり,もともと仕事がないのに極秘に入国したりしてしまう方々もあるようです。

 今回お願いした5人の方は,とてもまじめでとても丁寧に仕事をしてくれました。運転手をしていた人は携帯電話も持っていたので番号を教えてくれました。また頼みたい事があったらお願いするねと言って別れました。英語が話せるのは5人のうち2人だけでした。熟練者が「4人来い」って言っていたのは,そういうことです。英語が上手な人ほど労働者のおっちゃんたちと話ができんだろうな,と思いました。