郵便事情の一つ

 郵便局での一こまです。

 日本から郵便を届けるのにはいくつかの方法がありますが,ポピュラーなのは「EMS」とか「empost」「SAL」といった方法だと思います。私たちの場合,職場のポストボックス(一般的にP.O.BOXと書かれます)に全ての郵便が届きます。最近は職場まで配達してくれるものもあるのですが,基本的には自分か職場のドライバーさんが郵便局まで取りに行きます。

 先日,家に郵便が来ているから取りに来いと連絡がありました。郵便局に行って,自分の運転免許証を見せながら,連絡があったんだけれど,うちのp.o.boxあての郵便はないかとたずねます。すると,部屋の奥の方に行ってごそごそと探して見つけてきます。そして,おもむろにカッターナイフを取り出して荷物を開けます。見て分からない荷物は「これ何だ」と聞いてきます。先日の荷物の中には,豆腐用のにがりが入っていました。ご時世がご時世のため,当然聞かれました。「これは豆腐をつくるためのものなんだ。豆腐知っているかい?」と聞くと,ふむふむといった感じでお許しが出ます。そして次にビデオテープが出てきました。「これはビデオだね。中は何だい?」と聞かれるので,テレビだと答えました。すると,中をチェックするからチェックルームに行きなさい,と言われます。そして郵便局2階のチェックルームにテープを持って行きます。

 チェックルームはかなり広い部屋(日本流に言うと,20畳程度かな?)におじさんが一人座っていました。そこで,「テープをチェックしてくれるかい」と聞くと,さっそくチェックです。とりあえず「中は何だい」と聞くので「クイズとか歌番組だよ」と答えます。おじさんはデッキにテープを入れ,チェックが始まります。

 さて,1本180分録画してあるテープを6本見るとすると何時間かかるのかなあ・・・と思ってみていると,おじさんは倍速で見始めました。画面ではバラエティや歌番組がどんどん進行していきます。と,思っていると急に通常再生になります。そして「これは何?」と時々聞かれます。「これはね,ぼくも初めて見るけれど,たぶんクイズだと思うよ」とか答えます。「ふーん」とか言って,次はテープの中ほどを倍再生しはじめます。

 てな感じで6本全てのチェックをしてくれました。1本にかかる時間は約1分程度。計6分くらいでした。

 「世界中のTVが見られていいね」と声をかけると,「じっくりみるわけじゃないから,何も分からないんだよ」と教えてくれました。そして「日本から送られてくるビデオはほとんどこういうのだから,問題ないんだけれどね」とか言っていました。そして最後にテープをまとめてビニールテープで止め,はんこをぽんと押して完了です。

 ひろーい部屋で,おじさんが日本のバラエティをぽつんと見ている。この風景が何とも言えない光景です。「大変だよなあ,この仕事も」とか「女の人の裸とかもしも出てきたら大変なことになるんだろうな」とか思っていました。実際,届かないビデオテープもあるようですし・・・。

 そんなある日の一こまでした。