3月 「にんじん」 横浜公演  について

このお芝居は、岡橋和彦が以前、劇団民藝稽古場公演にて手がけたものです。宇野重吉が民藝公演で上演した作品でもあります。

今回、横浜での公演への運びとなりましたのは、横浜演劇祭に参加したいという岡橋の意志もあり、ほとんど出演者のツテすらない、関内・小ホールでの上演というやや無謀な一面も持っております。

ご存知のように、有名な名作家庭劇でして、お互いに理解しあえない家族の姿を描いたものです。私のルピック夫人も、一面、いじわるなお母さんという印象を持たれる方も多いとは思いますが、本来は、理解しあえない子供・亭主との葛藤を描いております。現代の家庭での苦悩をも感じさせる一面もございます。

にんじんには、個性的な民藝女優の藤巻るもが配役されております。

アンネット役の鈴木美也子も明るい役にぴったりの方ですし、お父さん役の山内栄治も、池袋小劇場のベテランです。今回はチェンバロの生演奏も企画されておりまして、芝居前に20〜30分ほどお楽しみいただける予定です。

桜咲く頃、横浜中華街にてお食事など合わせていらしていただければ、ありがたく思います。東京方面からは、みなとみらい線、湘南快速ライナーなどご利用くだされば、横浜は身近な場所になっております。

 にんじん舞台