上級シスアド午後T ---------------------------------------------------------------------------- 問1  住宅販売業務へのインタネットの活用に関する次の記述を呼んで,設問 1 〜 3 に 答えよ。 G 社は,大都市圏で集合住宅を建設し,販売している。住宅の販売では,営業担当 者が何度も顧客と面会して,商品を説明することが必要である。G 社では,営業担当 者個々人の営業スキルに依存した販売方式から,多様な顧客ニーズに的確に対応した 商品を開発し,商品ごとの営業担当チームが顧客情報を共有して,組織的に販売する 方式への切り替えを進めつつある。 〔現在の住宅販売方法〕 (1) 販売する集合住宅について,近接地域への新聞折り込みチラシの配布,住宅紹介  専門紙への広告掲載,新聞や一般誌への広告掲載などを行う。 (2) 将来,住宅購入を考えている潜在顧客に対し“友の会”を組織しており,広告媒  体を通じて“友の会”への加入を呼びかけている。希望者は,申込書に次の項目を   記入して,G 社に郵送し,入会する。  ・連絡先(必須項目):氏名,住所,電話番号 ・購入希望住宅の条件(必須項目):立地,種別,規模,間取り,価格 ・個人情報(任意項目):生年月日,性別,職業,家族構成,年収など (3)“友の会”の会費は無料である。会員あてに,暮らしや住宅購入にかかわる情報を 掲載した会誌を定期的に郵送し,会員の希望条件に合致する集合住宅の販売開始時   には,非会員よりも早く,案内資料を送付する。また,個々の会員に会員カードを 発行する。会員が G 社と提携した小売店でこのカードを提示すると,家具,インテ リア,引っ越しサービスなどを割引価格で購入できるなど,優待サービスを受けら   れる。 (4) 登録した会員データはデータベース化し,会員からの問合せ時に参照したり,商   品開発に活用したりする。また,商品開発のため,会員に対するアンケート調査を, 適宜,郵送で実施している。 (5) インターネットを利用した住宅の紹介を始めている。G 社のホームページで,購 入希望住宅の条件を入力すると,条件に適合した商品の一覧表が表示される。さら に,その中から特定の商品を指定すると,商品説明の文章や写真,価格表,間取り ,図など,その商品のパンフレットに記載されている情報をすべて参照できる。 (6) 紹介した住宅に関する問合せを電子メールでも受け付け,各商品の営業担当チー ムが電子メールで回答している。問合せと回答の内容はデータベース化されている。 (7) (1)〜(6)などを通じて G 社の住宅に関心をもった顧客が,住宅の現況や生活環境   (最寄りの駅,学校,病院,ショッピングセンタや,それらから住宅までの街区や  道路の状況など)を現地に出向いて確認し,気に入れば商談が開始される。 〔住宅販売業務へのインターネット利用の影響〕 営業部長は,ホームページへの参照回数や電子メールでの問合せ件数が,予想以上 のスピードで増加していることに気がついた。そこで,営業部の A 課長に命じ,イン ターネットの利用が住宅販売業務に与えている影響を調査させた。その調査結果は, 次のとおりであった。 (1) 住宅購入者の中でインターネット利用者の比率が増加している。 (2) ホームページを参照し,電子メールによる問合せを通じて下調べをした上で,商  談を開始する顧客が増加している。これらの顧客は,既にその住宅を高く評価して  いるので,ほかの広告媒体で商品を知った顧客よりも購入に至る確率が高い。商談  開始から契約までの期間は短く,打合せ回数も少ない。 (3) ホームページや電子メールで下調べしてから購入に至った顧客を調査したところ,  次のような意見が多かった。  ・ホームページで希望の条件に合った商品を簡単に調べることができる。  ・電話で問い合わせると,名前や住所を聞かれたりして煩わしいが,電子メールな   ら,納得できるまで気軽に質問を重ねることができる。  ・夜遅くなど自分に都合の良い時間に問い合わせたり回答を見たりできる。  ・インターネットをもっと上手に利用して,確認のために現地に出向く手間を減ら   せるようにしてほしい。 〔インターネット版友の会〕 A 課長は,インターネットの利用は,顧客ニーズに的確に対応した商品開発や,効 率の良い販売活動に役立つと考え,従来の“友の会”とは別に,インターネット利用 者を対象とした“インターネット版友の会”を組織することを考えた。  入会希望者は,G 社のホームページで従来の“友の会”と同様の必須項目及び任意 項目のデータを登録して申し込む。電子メールアドレスも必ず登録し,会員との連絡 には,原則として電子メールを使用する。会員から電子メールによる問合せがあれば, 会員登録情報と電子メールによる過去の問合せ履歴を参照して回答する。開始はメー ルマガジンとし,商品パンフレットやアンケートを郵送する代わりに,電子メールに よる連絡とホームページの参照を組み合わせる。会員には,会員カードと優待サービ スも提供する。  A課長は,営業部長に対して調査内容を報告し,“インターネット版友の会”を組織 し運営することを提案した。営業部長はこの提案に対し,対象がインターネット利用 者であることに留意し,従来とは異なったサービスを提供して顧客満足度の向上を目 指すべきであることを指摘し,提案の見直しと拡充を指示した。 設問1  インターネットを利用して住宅を調べた上で,住宅を購入した顧客が,インターネ ットを利用して良かったと考えているのはどのような点か。二つ挙げ,それぞれ 40 字以内で述べよ。 設問2  “インターネット版友の会”案が従来の“友の会”と比較して,優れている点は何 か。次の観点から具体的に一つずつ挙げ,それぞれ 40 字以内で述べよ。 (1) 運営費用 (2) 顧客ニーズ収集 設問3  “インターネット版友の会”の会員に対して,より有効な情報提供を行って顧客満 足度の向上を図りたい。どのようなサービスが考えられるか。二つ挙げ,それぞれ 50 字以内で述べよ。 ---------------------------------------------------------------------------- 問2  アフタサービス支援システムの導入に関する次の記述を読んで,設問 1 〜 3 に答 えよ。   A社は,輸入車の販売総代理店で,代理店契約を結んだ企業(以下,販売会社とい う)30社を通じて販売している。各販売会社では,自動車の販売とともに,顧客の車 の各種点検・整備・修理などのサービスも行っている。最近は,顧客ニーズの多様化 や販売競争の激化に伴い,車種やオプション品目数の増大及び仕様の変更が著しくな ってきている。 販売店サポート部の Y 課長は,課員5名とともに,アフタサービスを中心に各販売 会社のサポートを行っている。A 社が取り扱う車種の全部品の受発注業務,メーカか ら届く最新の部品カタログやその価格表の販売会社への提供,販売会社からの部品カ タログに関する問合せや納期などについて,調査・回答を行っている。部品カタログ は,部品個別の仕様,対応車種,部品サイズ,取付時の注意事項及び部品の写真が記 載された書類ファイル(印刷物)である。各販売会社では,サービス担当者がこのカ タログを見て整備や修理を行ったり,A 社に部品を発注したりしている。  また,各販売会社をネットワーク化した効果的なアフタサービスの推進や,新たな 顧客向けのサービス企画の立案も,販売店サポート部の重要な仕事である。 〔情報システムの現状〕 昨年,A 社と各販売会社で受発注システムを導入した。また,今年,電子メール及 び Web を使用して,A社と各販売会社間で情報交換ができるコミュニケーションシス テムを利用できるようにした。これらは A 社が委託した情報システムサービス会社, B 社のサーバに,各販売会社がアクセスして使用するシステムである。各販売会社が アクセスして使用するパソコンは B 社を通じて購入し,障害対応,運用サポートも B 社に委託している。 〔業務上の問題点〕 販売店サポート部では,定期的に各販売会社の要望や業務上の問題点を調査してい る。最新の調査結果に基づく問題点は,次のとおりであった。 (1) 販売店サポート部では,販売会社からの問合せや依頼された調査には,受け付け  た担当者が回答することになっている。担当者以外では,正確な情報や状況が分か  らないので,担当者が販売会社への連絡を忘れると,そのままになってしまう場合  がある。販売会社では,整備や修理で顧客の車を預かる期間が不必要に長くなった  り,修理完了予定日を顧客に正しく伝えられなかったりする場合がある。 (2) 顧客情報と顧客別整備記録は,各販売会社で個々にもっており,顧客が別の販売  会社で整備や修理を行おうとすると,過去の整備情報がなく,迅速で十分な対応が  できない場合が多い。 (3)販売店サポート部からは毎月 2回程度,最新の部品カタログの追加,差し替え分  が送られるが,各販売会社では,この部品カタログの更新を忘れ,点検・整備・修  理などのサービスに支障を来すことがある。 (4)各販売会社には,受発注システムやコミュニケーションシステム及びパソコン操  作に,まだ不慣れな担当者が多い。また,整備や修理を行うサービス担当者は,パ  ソコンを使用して迅速に業務を遂行する意識が薄い。 (5)各販売会社では,業務上の問題は A社に,パソコンの障害対応などシステム運用  上の問題は B社に問い合わせることになっているが,業務上の問題とシステム運用  上の問題の切り分けが難しく,問合せ先を間違えることがある。また,販売会社が  独自に導入したシステムについての問合せをすることもある。これらの対応にとら  れる工数が A社,B社ともに多い。 〔アフタサービス支援システム〕 Y 課長は,このほど,提携している自動車メーカから,新しいアフタサービス支援 システムの導入の推奨を受けて,検討を開始した。このシステムには電子カタログ機 能が含まれているので,従来の部品カタログ書類ファイルは廃止する計画であること も,併せて連絡があった。 アフタサービス支援システムの電子カタログでは,1 車種 5万点にも及ぶ大量の電 子カタログデータを,各種のキーから容易に検索できる。また,新システムでは,各 種部品の発注データや,点検・整備・修理などの整備情報データを生成し,発注シス テムや顧客管理システムに転送することができる。しかし,電子カタログ機能につい ては,膨大な画像データを含むので,WAN を介して利用することは実用的ではない。  アフタサービス支援システムの利用に当たっては,メーカが指定する国内の出版会 社,C 社のサポートを受けることができる。C 社から,最新の電子カタログデータが CD-ROM で供給されるとともに,その更新方法や使用上の注意点が記述されたマニュ アルも同時に供給される。新システムでも,書類ファイルと同様な頻度のデータ更新 が必要で,その作業は各販売会社で実施しなければならない。 Y 課長は,アフタサービス支援システムを導入し,将来の部品カタログ書類ファイ ルの廃止に備えるとともに,現状の業務を見直して,各販売会社の顧客サービスの向 上を図りたいと考えている。 設問1  顧客が,どの販売会社でも,迅速で十分なサービスが受けられるようにするために ,情報活用の観点からアフタサービス支援システム導入に合わせて,A 社内及び各販 売会社間で実施すべきことは何か。それぞれ 60 字以内で述べよ。 設問2  業務上の問題点を解消し,アフタサービス支援システムの導入と合わせて,修理や 整備のサービスを向上させるため,各販売会社が取り組むべきことは何か。二つ挙げ ,それぞれ 50 字以内で述べよ。 設問3  業務上,システム運用上の問題点の切り分けが,今後,より複雑になると考えられ る。販売会社からの問合せ対応を効率的かつ的確に行うにはどうすればよいか。50字 以内で述べよ。 ---------------------------------------------------------------------------- 問3  顧客情報システムの構築に関する次の記述を読んで,設問 1 〜 3 に答えよ。   P社は,各種機械設備の製造・販売を行っている。P社には,ホテルやレストラン, 病院などの厨房設備を扱う厨房設備部門がある。製品には,ガスレンジやフードプロ セッサなどの調理機器のほかに,冷蔵庫や食器洗浄機など様々なものがある。営業企 画室の N氏は,厨房設備部門における営業業務支援の仕組みを構築する目的で,調査 を行った。 〔営業業務の現状〕 厨房設備については,営業担当社が各顧客を直接訪問し,営業する。受注に成功す ると,営業担当社は注文内容に基づいて,製品出荷や,設置の手配などを行う。その 後,注文内容は社内の販売管理システムに入力され,請求処理などが行われる。 納品後も,営業担当者はその顧客の担当として,顧客からの問合せ対応や他製品の 営業などを行うことになっている。 営業担当者はノートパソコンをもっており,必要に応じて客先にも携行し,見積作 成などに使用している。 〔顧客情報管理の現状〕 社内の販売管理システムには,受注ファイルのほかに,顧客コード・顧客名・住所・ 売掛金などを管理する顧客マスタファイル,製品に関する情報を持つ製品マスタファ イルがある。このシステムは,受注内容と売掛金の管理を目的としたものであり,そ れに必要な項目だけを各ファイルで管理している。  厨房設備部門では,以前から,顧客名・住所・購入製品名・購入担当者などの基本 的な顧客情報を,部門サーバ上の顧客データベースで管理している。営業担当者が, 顧客情報を参考にして,顧客からの問合せなどに対応できるようにするために,部門 で独自に設計したものである。販売管理システムとは連動しておらず,情報は営業担 当者が収集し,登録することになっている。 しかし,このデータベースはあまり使われていない。営業担当者は,顧客情報を部 門の顧客データベースに登録してもメリットは少ないと感じており,最近では自分の ノートパソコンに記録していることが多い。 〔営業業務の問題点〕 営業担当者へのヒアリングなどによる調査を行ったところ,既存顧客への対応に関 して,次のような問題があることが分かった。 (1) 営業担当者は,納入した製品の機能について,顧客から問合せを受けることがあ  る。顧客サービスの観点から,これらに迅速に対応することが重要である。しかし,  問合せ対応マニュアルが未整備なので対応が遅れ,顧客からクレームを受けること  もある。 (2) 納入した製品は,耐用年数が近づくと機能が低下したり,故障しやすくなったり  する。顧客の使用状況によっても製品の寿命は変わる。適切なタイミングで設備更  新の提案をしていくためには,製品の耐用年数に達する期日を把握しておくととも  に,定期的に顧客に連絡を取るなどして,製品の状態を調査しておくことも重要で  ある。しかし,営業担当者は,製品の耐用年数に達する期日や,製品の状態を顧客  に確認する時期を十分に把握できていない。 (3)P 社では,顧客の規模や料理の種類に合わせて,様々な調理機器を新規開発して  いる。調理の仕上がりを良くするような製品の改良も,継続して行っている。これ  らの新製品や改良品は,対象顧客を適切に選んだ上で,その顧客担当の営業担当者  が対応すれば,既存顧客にも,十分販売できる。営業担当者からも,“販売対象とな る顧客層の属性が簡単に入手できるようにしてほしい”との要望がある。 〔 N 氏の取組方針〕 調査の結果から,N 氏は,既存顧客の状況や納入した製品の状態を把握し,その情 報を活用することが,新規受注につながる可能性を高めると考えた。また,既存顧客 への新製品や改良品の営業に関しても,対象となる既存顧客の属性を営業担当者に役 立つように提供する仕組みが必要であると考えた。  そこで,従来の顧客データベースを見直し,営業担当者のノートパソコンとも連携 した,新たな顧客情報システムを部門サーバ上に構築することにした。新顧客情報シ ステムには,営業担当者の活動を支援し,営業業務の問題点解決に有効な情報提供機 能を組み込む。営業企画室でも,新顧客情報システムを利用して,対象とする顧客層 に新製品や改良品が実際に売れているかどうかなどのデータ分析を行う。 〔新顧客情報システムの概要〕 (1)販売管理システムから販売実績データ,顧客データ,製品データを取り組む。販  売実績データには,顧客コード・製品コード・販売金額・販売日・購入担当者など  が含まれる。 (2)顧客に関する様々な詳細情報を管理できる。 (3)営業担当者は,収集した顧客の情報や,顧客からの問合せ内容,顧客訪問の記録  をノートパソコンに入力する。外注先からでも社内でもノートパソコンを部門のサ  ーバに接続すれば,入力した情報は新顧客情報システムに自動的に取り込める。 設問1  新顧客情報システムを使用して,調査で明らかになった営業業務の問題点を解決し たい。 どのような顧客の抽出ができればよいか。二つ挙げ,それぞれ 30 字以内で述 べよ。 設問2  新顧客情報システム構築に当たり,営業担当者が収集する顧客情報について,管理 するデータ項目を整理する必要がある。このシステムの特徴から見て,どのように整 理作業を行えばよいか。二つ挙げ,それぞれ 40 字以内で述べよ。 設問3  新顧客情報システムに,営業担当者が情報を入力するようにさせるには,業務運用 面やシステム機能面で,どのような工夫が考えられるか。それぞれ 60 字以内で述べ よ。 ----------------------------------------------------------------------------- 問4 ソフトウェアパッケージの導入に関する次の記述を読んで,設問1,2に答えよ。 Q 社は,パソコン関連用品の販売会社である。社内に情報化推進の専門部署はなく, 各部門がそれぞれ必要な情報システムを整備し,運営管理している。営業部では直営 店舗での販売に加えて,インターネットを利用したオンラインショッピングを開始す る方針で,そのためのシステムの稼動が急務となっている。同社にはインターネット での販売経験やノウハウはないが,同業界では後発となることから,使い勝手が良く, 他社以上に魅力があるものにしたいと考えている。 営業部の T主任がリーダとなって,部内プロジェクトが発足した。 〔プロジェクトの活動状況〕 (1) 最初に,システム構築の目的,ねらいと予算規模,運用体制,スケジュールなど,  前提となる事項について確認・整理した。次に,Q社の既存業務を調査・分析する  とともに,最近のオンラインショッピングの状況を調べた。調査結果も参考にして,  今回の業務フローや業務要件,システムで必要となる機能について検討した。 (2) 開発期間の短縮とコスト削減のため,ソフトウェアパッケージ(以下,パッケー ジという)を利用する方針で,本分野のパッケージについて調査した。 (3) (1)及び(2)を踏まえて,プロジェクトでは次の基本方針案を作成した。 @ 早期立上げを優先して,最低限必要となる機能でスタートさせ,売上の状況を 見ながら段階的に機能の拡充を図る。最終的には,販売管理,在庫管理,物流管 理などのシステムとも連携させていく。代金決済は,最初から組み込む。 A 直営店舗との差別化を図るため,オンラインショッピングでは,利用実績に応 じたポイント制による割引を実施する。 (4) プロジェクトの基本方針案を基に,社内のヒアリングを行ったところ,次のよう な要望が出された。 @ 旧製品の在庫品を対象にしたオークションを,目玉として実施したい。 A 商品の在庫有無や納期情報は,できるだけ最新の情報を表示させたい。 B このシステムの専任要員は置けないので,極力運用負荷を小さくし,専門知識 のない人手も対応できるようにしたい。 〔ベンダへの提案依頼準備〕 プロジェクトでは,ベンダに提案を依頼するため,提案依頼等の作成準備を始めた。 提案依頼書には,今回のシステム構築の目的,ねらい,システム化対象業務の概要, 予想アクセス件数,必要とする機能,前提となる運用及び費用面での条件,全体スケ ジュールなどを記載した。ベンダからの提案書に記載してもらう内容としては,パッ ケージを含めたシステム構成,具体的な提供機能,保守や運用でのサポート内容,詳 細費用見積りのほか,ベンダの会計概要,主要顧客,技術者の状況,本分野での具体 的な実績などを予定している。 〔パッケージの調査状況」 パッケージを調査した結果,次の二つの有力候補に絞り込んだ。 (1) X 社パッケージ 日本のソフトウェア会社である X 社が独自に開発したパッケージで,カスタマイ ズはできないが,商品情報の登録・管理や商品の検索,顧客管理などオンラインシ ョッピングに必要な基本機能を備えている。個別開発を行わない場合,パッケージ の導入はごく短期間で済み,コストパフォーマンスが良いことから,多くの中小規 模のオンラインショッピングで利用されている。専門的な知識がない人でも,日常 の運用管理やコンテンツ更新が容易にできるよう工夫されている。  組込みが容易な代金決済用の安価な専門パッケージと,他システム連携用にファ イルを介したバッチ方式のデータインタフェースが用意されている。  パッケージにない機能は,個別に開発して追加することになる。ポイント管理の 対応は容易であるが,本格的なオークション機能は開発工数,期間ともかかる。 (2) Y 社パッケージ 海外でトップレベルの販売実績がある Y社製パッケージの日本版として最近完成 したもので,何社かのソフトウェア会社が取扱いを始めた。海外では,大規模なオ ンラインショッピングでの実績もあり,豊富な機能と外部とのオンラインインタフ ェースが特徴である。多くの追加オプションが用意され,代金決済の手段やオーク ション機能など,Q 社の要望のほとんどカバーされる。さらに,個別の要望を組み 込んでの開発も可能である。  パッケージの基本価格は X 社並であるが,追加オプションや標準の導入支援費用, ハードウェアなどは X 社より 30 %以上高い。 設問1  ベンダに提案を依頼する前に,Q 社自身がプロジェクトで実施しておくべき重 要な事項が残っている。それはどのような事項か。二つ挙げ,それぞれ 50字以内 で述べよ。 設問2  T 主任は,X 社・Y社のパッケージを比較検討して,次のように考えた。T 主 任はどのようなことから,そう判断したか。(1),(2)について二つずつ挙げ,それ ぞれ 50 字以内で述べよ。 (1) コストを抑え,早期に確実に立ち上げることを重視した場合には,X 社のパ   ッケージが優れている。 (2) 将来わたる拡張性を重視した場合には,Y 社のパッケージが優れている。 ---------------------------------------------------------------------------- 以上が午後Tの問題です。