2010年まとめ



日経産業新聞2011-1-18参考。 ビール、発泡酒、第3のビールの合計は4億5917万ケースと前年比2.8%減と、6年連続前年割れとなった。酒類別ではビールが同3.6%減、発泡酒が17.7%減、第3のビールが8.7%増となった。構成比はビールが50.2%(前年比0.4ポイント減)、発泡酒が17.0%(同3.1ポイント減)、第3のビールが32.8%(同3.5ポイント増)だった。 第3のビールを含めた総出荷量のシェアは、アサヒが昨年並の37.5%で2年ぶりに首位となった。キリンは同1.0ポイント減の36.7%で2位となり、サントリーは同0.6ポイント増の12.9%、サッポロは同0.3ポイント増の12.0%となった。サントリーは3年連続3位。
アサヒは、ビールが販売量の65.8%を占めるスーパードライが前年比3.7%減にとどまり、同4.2%減、また、発泡酒は、スタイルフリーが同2.3%減にとどまったものの、同25.9%減、第3のビールは、主力のクリアアサヒが同10.9%増となるなどで18.6%増となり、販売量全体では同3.3%減で、シェア1位を奪取した。
キリンは、ビールは、一番搾りが同4.2%減となるなどで同6.1%減、発泡酒は同9.1%減、第3のビールは主力ののどごし生が同3.5%増となるなど同3.7%増にとどまり、販売量全体で同3.1%減となった。キリンは新製品関係が軒並み振るわず、それが既存製品の足を引っ張る結果となった。
サントリーは、ビールは、ザ・プレミアム・モルツが同14.5%増となるなどで同6.4%増となり、第3のビールは、金麦が同24.7%増となるなどで同10%増となって、発泡酒の同43%減をカバーし、全体では同1.9%増となった。「市場環境の厳しさを理由にするな」と相場康則社長は営業現場を鼓舞し、ビール系販売底上げに力を注いだ。ザ・プレミアム・モルツを「自分へのご褒美」と表現。節約疲れの消費者の購買意欲をくすぐった。また金麦は「癒し」を強調した営業戦略が的中し、30〜40歳代を中心に支持を伸ばした。その結果、シェアは同社とした過去最高となった。
サッポロは、ビールが同2.8%減、発泡酒が同26.6%減となったものの第3のビールが同11.5%増となり、全体でも同0.8%増とわずかではあるがプラスとなった。ビールは、主力の黒ラベルが同5.6%減となったものの、ヱビスは発売120周年を記念したキャンペーンが奏功し同3.0%増となった。第3のビールの麦とホップも同23.5%増と販売増に貢献した。 長年低迷が続いていたサッポロだが、ようやくそこから抜け出せるか?



銘柄別ベスト10を示した。5銘柄(表中青マーク)がビール、発泡酒が2銘柄(表中黄マーク)、第3のビールが3銘柄(表中色無し)。キリンが5銘柄、アサヒが2銘柄、サントリーが2銘柄、サッポロが1銘柄は去年と変わらず。昨年に比べると、クリアアサヒと金麦が順位を上げ、黒ラベルとキリンラガーが順位を下げた。アサヒは定番の「スーパードライ」は24.5%と圧倒的であるが年々比率が減少してきている。表の右端に各銘柄の前年比販売量増減を矢印で示したが、7位以下はドングリ状態であるため、今年はかなりの変動が予想される。


 Home「とりあえずびーる」ホームページへ