2009年まとめ



日経産業新聞2009-1-18参考。 ビール、発泡酒、第3のビールの合計は4億7250万ケースと前年比2.1%減と、5年連続前年割れとなった。酒類別ではビールが同6.7%減、発泡酒が15.6%減、第3のビールが21.4%増となった。構成比はビールが50.6%、発泡酒が20.1%、第3のビールが29.3%だった。 第3のビールを含めた総出荷量のシェアは、キリンが昨年比0.5ポイント減の37.7%で9年ぶりに1位となり、アサヒは同0.3ポイント減の37.5%、サントリーは同0.1ポイント減の12.3%、サッポロは同0.1ポイント減の11.7%となった。サントリーは2年連続3位。
キリンは、ビール、発泡酒、第3のビールの販売量がほぼバランスしており、それぞれ一番搾り、麒麟淡麗、のどごし生と柱となる銘柄を堅調に販売することで、悲願の首位奪回を果たした。一番搾りは麦芽100%化で年度前半は健闘したものの、後半はさずがにビール市場の冷え込みに押された形になった。それにしても、何が何でも首位奪回を目指した年末の押し込みは執念と悲壮感が漂う。12/30夜 東京 新橋の洋食店に集まったキリングループ首脳陣を前に、加藤壹康社長は涙ながらに喜びを表したという。「ようやく勝てた。本当によかった」「(営業部長時代に味わった)首位陥落の悔しさは1日たりとも忘れたことがない」
アサヒは、クリアアサヒを中心として第3のビールの出荷を29.7%増やしたが、依然として販売量の66%を占めるスーパードライが前年比6.6%減、発泡酒も販売計画を10%減らすなどによって、シェアを落とした。ただ、アサヒも懸命に首位キープを狙って年末はビールを押し込んでおり、実際に売った「販売量」では、キリンを上回って9年連続首位となった。
サントリーは、3位をしっかりキープ。ザ・プレミアム・モルツを同10.2%と伸ばし、第3のビールの金麦は同40.8%と伸ばし、お得意の販売戦略が奏功した。
やっぱり問題はサッポロである。まるで戦国時代の籠城戦をしているようである。世の中の動きが見えてないのではないか?夏が過ぎて、秋頃になってようやく目が覚めたようだが、まだよく見えてないようだ。良かったのは第3のビールの「麦とホップ」くらい。サッポロの悪いところは、こういういい面を持続、発展させる力がないこと。まだまだ、期待にはほど遠い。



恒例の銘柄別ベスト10を示した。5銘柄がビール、発泡酒が2銘柄、第3のビールが3銘柄。キリンが5銘柄、アサヒが2銘柄、サントリーが2銘柄、サッポロが1銘柄となっている。アサヒは定番の「スーパードライ」は24.8%と圧倒的であるが年々比率が減少してきている。各銘柄の前年比増減を矢印で示したが、このトレンドから予想すると、今年は4位以下の順位が大きく入れ替わりそうである。


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