2008年まとめ



日経産業新聞、日本経済新聞2009-1-16参考。 ビール、発泡酒、第3のビールの合計は4億8268万ケースと前年比2.7%減と、4年連続前年割れとなった。酒類別ではビールが同6.5%減、発泡酒が7.7%減、第3のビールが13.8%増となった。構成比はビールが53.0%、発泡酒が23.3%、第3のビールが23.7%だった。 第3のビールを含めた総出荷量のシェアはアサヒが昨年比0.1ポイント減の37.8%、次いでキリンは同0.6ポイント減で37.2%、サントリーは1.3ポイント増の12.4%、サッポロは0.7ポイント減の11.8%となった。サントリーは初の3位。
アサヒはスーパードライは前年比4.1%減となったが、下図の通り市場の1/4以上をキープしておりむしろこの数字は善戦したといえる。またキリン、サントリーに比べて弱かった第3のビールでは、新製品のクリアアサヒが好調で第3のビール市場のシェアを同1.7ポイントの20.9%まで高めている。まあ、8年連続の首位キープのため涙ぐましい努力をしたようにうつる。
キリンは、ビールは多様化戦略、発泡酒、第3のビールは集中戦略と戦略が明確で堅実である。鳴り物入りで登場したキリン・ザ・ゴールドの不振は痛いが、今年は一番搾りの麦芽100%化でどう攻めてくるか見物です。
サントリーは、市場参入46年目にして初の3位浮上、ビール事業黒字化と大躍進である。ザ・プレミアム・モルツの勢いは、ついに先行していたサッポロのヱビスを抜いてしまった。また得意の第3のビールでも金麦を大幅に拡大して、シェアアップにつなげた。年初の経営目標を着実に実行した結果である。
問題はサッポロである。相変わらずのんびり体質、後手後手の体質である。グラフをみても低迷ぶりは明白である。普通の会社であれば、危機的な状況で大騒ぎになるはずであるが、もうここまでくると賞賛に値するレベルである。恐らく社内には変な派閥や権益が蔓延しているのでしょう。



恒例の銘柄別ベスト10を示した。キリンはベスト10に5銘柄が占めている。アサヒは定番の「スーパードライ」は26.0%と相変わらず圧倒的であるが年々比率が減少してきている。ベスト7までの銘柄はここ数年同じ銘柄で、8位以下は2%台で年々入れ替わっている。新たな主力になる銘柄がなかなか出てきてないのである。


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