2005年まとめ



日経産業2005-1-18参考。 ビール大手5社が2004年のビール・発泡酒の出荷数量(課税ベース)を発表した。 ビール、発泡酒、第3のビールの合計は5億101万6千ケースと前年比3.1%減となった。 外部要因としては、04年夏の猛暑の反動と年末の寒波が影響し、内部要因的にはビールもどきである第3のビールの でき不出来が各社のビールそのものの販売に大きく影響したことがあげられる。よりわかりやすく言えば、第3のビールで各社とも他人と自分の首を絞め合ったということである。
その結果ビールは2億8233万8千ケースで前年比7.9%減、発泡酒は1億3926万2千ケース同24.8%減、第3のビールは7941万6千ケースで同211.8%増となった。
第3のビールを含めた総出荷量のシェアはアサヒが昨年比0.8ポイント減の38.8%、次いでキリンは同1.3ポイント増で35.7%、サッポロは0.6ポイント減の14.2%、サントリーは0.1ポイント増の10.5%と なった。全体に占める発泡酒、第3のビールの割合はそれぞれ27.8%、15.9%となり、合計43.6%で前年比2.9ポイント上回った。
・・・ビール会社は販売数量の結果をすぐに「天候」に結びつけて言い訳をしているが、2005年の市場全体の冷え込みはあきらかに「ビールもどき」がもたらしたものである。特にアサヒとサッポロが悪い。アサヒは出来の悪いビールもどき「新生」を引っ張りすぎて、本業のビールにも悪影響をもたらした。サッポロは前年のドラフトワンのヒットに甘えが出たのか、もともと弱い営業力がそのまま実力通りに出たのか、久々のヒット商品を活かせなかった。
キリンは、発泡酒シェア47.5%、第3のビールのシェア35.2%といずれもトップであり、麒麟淡麗、のどごし<生>としっかりした柱づくりに成功したと言える。またビールもチルドビールを中心として新規需要の掘り起こしの姿勢は評価できる。
サントリーは、大手の中で唯一ビールが前年比プラスとなった。高級ビールの「ザ・プレミアム・モルツ」は前年比2倍以上となり、サントリーのビールへの注目度アップに効果があった。発泡酒や第3のビールについてはお得意の品揃え戦略で善戦したと言える。



恒例の銘柄別ベスト10を示した。第3のビールのドラフトワンを除いてすべて前年比販売数量、銘柄シェアとも落としている。定番の力が落ちてきていると言える。それでもスーパードライはトータルの27.1%、麒麟淡麗は8.6%と相変わらず強さが目立っている。第3のビールでは、のどごし<生>とドラフトワンの2銘柄がランクインしている。

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