2004年まとめ



日経産業2001-1-13,1-18参考。 ビール大手5社が2004年のビール・発泡酒の出荷数量(課税ベース)を発表した。 ビール、発泡酒、第3のビールの合計は5億1728万3千ケースと前年比0.7%増えた。 夏の猛暑と第3のビールの伸びが貢献(?)した。 ビールは前年比1.6%減、発泡酒は同8.1%減、合計で4.2%減となった。
第3のビールを含めた総出荷量のシェアはアサヒが昨年比0.3ポイント減の39.6%でトップ、次いでキリンは同1.3ポイント減で34.4%、サッポロは1.6ポイント増の14.8%、サントリーは前年比並みの10.4%と なった。全体に占める発泡酒、第3のビールの割合はそれぞれ35.8%、4.9%となり、合計40.7%で前年の発泡酒割合を1.4ポイント上回った。
・・・非常に評価は難しいが、市場全体としては、長期低迷してきたビールに底が見えてきた感じであり、第3のビールの登場は発泡酒を食ってしまったものの、ビールへの影響は小さく、仮に第3のビールが発売されていなかったらという見方で分析すると、全体では約900万ケース、率にして1.7%程度の押し上げ効果をもたらしたといえる。
中でも、サッポロビールにとって、長期にわたってのシェア低下に歯止めがかかったことは、「短期的」にはよい結果となった。キリンは最もその影響を受けており、第3のビールの登場でキリンの発泡酒は計画比13%ダウンとなった。アサヒも第3のビールの影響は大きいが、ビールの堅調がそれを穴埋めした格好となった。サントリーは、とにかく何でもやって数字を作ったというところ。



恒例の銘柄別ベスト10を示した。スーパードライはトータルの28.5%、麒麟淡麗は10.6%と相変わらず強さが目立っている。第3のビールのドラフトワンは3.5%で第8位に躍り出た。ただ、上位6位までは既存銘柄が占めており、ここ数年のヒット商品でも4%に到達できていない状況にあり、メーカーの多品種戦略の実態がここにも数字で表れているといえる。

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