2004年上半期まとめ

日経産業2004-7-13参考。 ビール大手5社が今年上半期のビール・発泡酒の出荷数量(課税ベース)を発表した。 ビールは前年同期比3.4%減、発泡酒は同10.7%減、合計で6.4%減となった。
シェアはアサヒが昨年同期比2.5ポイントアップの41.7%でトップ、次いでキリンは同0.1ポイント減で35.7%、サッポロは発泡酒が大幅に落ち込み1.4ポイント減の11.9%、サントリーはビールが増えたものの発泡酒が大幅減となり1.0ポイント減の9.9%と なった。全体に占める発泡酒の構成比は前年同期比1.9ポイント減少し、39.4%となった。
尚、今年サッポロやサントリーから相次いで発売されたビール風のアルコール飲料は、合計で1千万ケースを超える規模であり、これはちょうど発泡酒の減少分に相当しており、決して新規低価格のアルコール飲料が新たな市場を開拓したわけではないことを数字が示している。

アサヒのスーパードライは、年々シェアが低下していたが、今年の上半期はその低下に歯止めがかかった。アサヒは発泡酒に新たに本生アクアブルーがランクインしており、堅調とみてよい。
キリンはランクインした4品種とも確実にシェアをキープしている。キリンラガーは単体では大きく下げているが、クラシックラガーが 46%増と大幅にのびており合わせた数字は、増加している。
サッポロはランクには入っていないが、ビール風雑酒であるドラフトワンが800万ケースともしランキングすれば、淡麗グリーンラベルについで10位に入るところまできた。その反動で発泡酒が大幅に低下、ビールも落ち込んだ。
サントリーはモルツが伸びたものの発泡酒が全体的に低調、マグナムドライは11位と表には載せたがランク外となった。
要はサッポロやサントリーがビール風雑酒で市場をかき乱した部分をアサヒが発泡酒でちゃっかり伸ばしたというところか。 我々消費者は安いからいいと、ビール会社の安易が戦略にまたもやひっかかっていることを忘れないでほしい。

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