アレルギー
来年のスギ、ヒノキ花粉飛散予想
その年の花粉飛散量は前の年の7月の日照時間に直接相関します。2002年春は、2001年とほぼ同じかそれを上回る程度のスギ・ヒノキ花粉の飛散が予想されます。たいへん多い飛散となりそうです。
花粉症が増えたのは寄生虫がいなくなったからか?
花粉症を引き起こす花粉の分布と特徴
自然の状態で花粉症を起こす花粉の特徴は花粉を空中に飛ばす風媒花である。虫の運ぶ虫媒花では一般に花粉症は起こらない。花粉症の原因とされるのは裸子植物、特に温寒帯に分布する針葉樹、被子植物でも荒れ地に適応し再び風媒花の道をたどったブタクサなどの一部のキク科植物、イネ科植物などである。これらは今も寄生虫感染が多い熱帯地方ではほとんど見かけない。ことに、日本で花粉症患者の多いスギは北海道と沖縄を除く日本にしか分布していない。熱帯地方でスギ花粉症は絶対無いのである。
花粉の飛散量
スギ花粉を例にとると1949年から71年にかけて毎年10万ヘクタールを上回る面積の造林が繰り返された。人工林は451万ヘクタールと国土の8分の1にあたる。その44%がスギ林で、単純な試算では国民一人当たり毎年30数kgものスギ花粉を浴びることになるらしい。スギが花粉を飛ばすまでに30年前後かかるとされれている。実際、76年あたりから飛散花粉量もスギ花粉症患者も激増している。アレルギー患者の激増はアレルゲン(アレルギーの原因物質)の激増の結果でしかない。
寄生虫感染でアレルギーは治るか?
これは愚論である。すでに存在するアレルギーは寄生虫感染によってさらに増大(悪化)することは広く認められた実験事実である。アレルギー反応の目的は寄生虫や比較的大きな(細菌、ウィルスと比べ)侵入者に対する防御や回避の反応であり、れっきとした防御反応である。中でも、寄生虫は大きな虫が体内に侵入するのだから強力なアレルギー反応が真っ先におこる。寄生虫感染させると、一時的に他のアレルギー反応を抑えられるように見えるかも知れないが、さらに悪化するものと考えられる。泥棒を隠蔽するために放火するがごときである。アレルギー反応の抑止はあくまでアレルゲンの回避、アレルゲンの低減である。これがアレルギーを考える王道であり、他は迷い道でしかない。当面の治療の目的は自分のアレルギー反応を抑えてやることであるが、原因からの解放が無い限り根治は無い。
サバじん麻疹とアニサキスアレルギー
サバを食べて起こるサバ蕁麻疹三つの怪
サバ蕁麻疹はサバを食べて必ず起こるという訳でもない。
患者は調子の悪い時と言うが、アレルギー反応は老齢や衰弱でなければ必ず起こるもの。ソバアレルギーはその典型。菓子などにソバ粉が使われていて知らずに食べても起こる。
サバ以外の魚介類ことに背の青い魚で起こることもある。
イワシ、サンマ、時にイカで起こる場合もある。アレルギー反応は対象がはっきりしている(特異性)。何にでも起こすことは単一のアレルギーでは説明がつかない。
アレルギー検査をしてもまずサバに陽性を示すことがない。
サバアレルギーの患者であればサバの検査はほぼ間違いなく陽性と考えてよい。
サバ蕁麻疹三つの解→真の原因(アレルゲン)はアニサキス
サバ蕁麻疹はアニサキスの付いたサバを食べた時にだけ起こる。
サバにはほとんどアニサキス幼虫が寄生していると考えてよいが、たまたま食べた部分に虫や虫の成分が含まれているかどうかは偶然
サバ以外の魚介類ことに背の青い魚、スルメイカにもアニサキスが寄生している。
イワシ、サンマ、時にイカで起こるが、対象ははっきりしている(特異性)。アニサキスに対する単一のアレルギーで説明がつく。
アレルギー検査ではほとんどがアニサキスに対して陽性を示す。
サバ蕁麻疹患者の原因はアニサキスと考えてほぼ間違いない。
ただし、サバアレルギーも現実に存在するので区別して考える必要がある。この場合は上記”三つの怪”は当てはまらない。
アニサキス・アレルギーの診断は保険で出来ます→アラスタットかラスト法
離乳食と食物アレルギー
食物アレルギー回避のために!
食物アレルギー二つの前提
乳幼児は消化管が未熟
消化管の能力が充分なら蛋白質は消化管でアレルゲン活性のないアミノ酸まで分解され吸収されるのでアレルギーは発生しない。乳幼児のように消化管が未熟であるとまだアレルゲン活性の残るポリペプチドの段階で吸収されてしまう。これはアレルゲンを注射されるに等しい。
五大アレルゲンは乳幼児が食べさせられる五大食品!?
卵白、牛乳、大豆、小麦、米は食物アレルギーを引き起こす五大食品と言われているが、言葉を換えれば消化管が未熟な乳幼児が繰り返し食べさせられる(注射を受けるに等しい)アレルゲンと言い切ることが出来る。アレルギーからの解放はアレルゲンからの回避しかない