ステロイドを使用されたことがある方へ

今まで毎日でなくとも時々でもステロイドを使用されておられた場合は、ステロイドの使用を中止することによって、それまでステロイドを使用していた部位は急に汁が出たり、水疱が出来たり、今までなかったかゆみが激しいブツブツが出たりします。また、今まで全く湿疹がでたことがなかった部位に、赤み、ブツブツ、円形のかゆい湿疹が出るなど、思いもかけないほど悪化して行きます。つまり、ステロイドの副作用は、ステロイドの使用を止めた後から現れます。

過去にステロイドを塗布されたことがあり、何年もステロイドを塗布したことがない場合は、上記のような激しい悪化は少ないのですが、多くの薬にかぶれる傾向があります。また、内服薬などの副作用も出やすい傾向があります。(体全体が虚弱になっています)

このような現実があるため、たらお皮膚科では、ステロイドを使用しない方針で治療を行っていますので、上記のことを理解していただく必要があります。

理解をしていただく手段として、概略を知りたければ「たらお皮膚科」のホームページをご覧ください。ここでは、ステロイドの簡単な説明はしていますが、今後の治療法については記載してありません。

そこで、たらお皮膚科の「ステロイドやプロトピック以外の外用薬」も使用しながら、皮膚炎などを治療する際にはできれば、本(これなら安心!アトピー性皮膚炎)(受付で販売しています。診察の際、テキストとして使用します。)を読んでいただきたいのです。なお、プロトピック軟膏アンダーム軟膏などを使用された方も同じように考えてください。

この本では、ステロイドやプロトピック以外の外用薬の使用法、薬にたよらない家庭での治療法、今後、花粉症やじんましんなどで知らずにステロイドを使用しないために是非知っておかなければならないこと、今は出てなくても、今後予想されるステロイドの副作用などについて詳しく説明してあります。
診察の時間帯、曜日によっては詳しく説明できないことがありますので、どうかご協力をお願いいたします。

一時しのぎではなく、病気を完治させること、または、完治はできなくても、生活習慣などの改善も行って、時には、現在および将来にわたって副作用が出ない薬を併用して、患者さまのQOL(生活の質)を高めるように努めたいと考えています。