今月の話題 2005年7月

ステロイドやプロトピック(内用、外用すべてを含む)の使用を止めたあとになぜ薬を処方できないか?


アトピー性皮膚炎などで、ステロイド依存の状態にある場合に、ステロイドを止めただけでは皮疹をはじめとする種々の副作用が現れるので、充分な理解が得られない場合には、薬を処方すると、処方した薬の副作用と誤解されることが多いので薬を処方できません。

また、その他どんな疾患でもステロイドを使用した場合は、内服薬については、薬疹が出ることが多く、外用薬についてはかぶれることが多いので、ステロイドの副作用をきちんと理解していただけない場合は、命にかかわる場合を除いては、薬を処方できません。
やはり、医師の立場からは、「薬が合わない」という言葉はその医療機関の信用にかかわることですから、安易には処方できません。役に立たない薬、害になる薬は処方すべきではないと思います。

医師と患者さんの間には「信頼関係」が必要です。充分な「信頼関係」が得られない場合には、診療行為は行えません。患者さん自身が納得のできる医療、信頼できる医療機関の選択が必要だと思います。
他人から○○医師が良いと薦められても、人はひとりひとり考え方が違います。ご自身で医師を選ぶべきだと思います。