今月の話題 2003年10月
アトピー性皮膚炎の非ステロイド治療の例

作成 たらお皮膚科

初診時(ステロイド外用を止めた後のリバウンド現象);
紅斑、滲出液、落屑、痂皮が著明な頚部〜胸部
約2ケ月後(軽い紅斑はあるものの、乾燥して、落屑も著明に減少)
初診時(ステロイド外用を止めた後のリバウンド現象);
背部に極めて強い痒みを伴う浸潤、滲出液、丘疹を認めた
約6ケ月後(ほぼ治癒)


アトピー性皮膚炎にステロイド(外用や内用)を使用すると、最初のうちは効果があるようにみえても、徐々に効かなくなり、いつかはリバウンド現象が出る可能性があります。
非ステロイドの治療をした場合は、リバウンド現象の心配もなく、完治が望めます。ただし、ステロイドを使用したことがある場合は、ステロイドによる副作用(特に皮膚線状萎縮、色素沈着)を完全には消せない場合もあります。
プロトピック軟膏でも、リバウンド現象が出る場合があるので、はじめから使用しないほうが良いと思います。