今月の話題 2003年9月

慢性湿疹の非ステロイド剤による治療

作成 たらお皮膚科

治療前 治療2週間目(少し悪化) 治療3ケ月(ほぼ治癒)

背部に長年続いていた慢性湿疹です。高齢の方ですが、よくも長年我慢されたものです。治療をはじめて2週間目くらいにやや悪化した印象を受けましたが、生活習慣の改善のお話をし、実行されましたところ、どんどんよくなり、治療開始3ケ月経ったら、わずかの丘疹と炎症後の色素沈着は残っているものの、浸潤、滲出液、掻痒などはなくなりました。使用したのは、外用薬のみです。

この患者さんもそうですが、アトピー性皮膚炎の場合にも共通して言えることは、

1)ステロイドやプロトピックを使用しなければ、いわゆるリバウンド現象は出ない。
2)はじめから、ステロイドなどを使用しなければ、強烈なかゆみは出ない。
3)患者さんが治す気になれば、簡単に治る。
4)きわめて安価・単純な薬で、しかも早くすっきりと治る。
5)再発しにくい。再発しても同じ手当てですぐに治る。