さくらの独り言

15年7月9日 対照的な患者さま その@東京方面から受診された方;約1年かけて脱ステ・脱プロトに成功し、治癒した皮膚をみせにきてくださった患者さま。おめでとう。本当に嬉しいです。はじめのころは、ステなしで治るのか、半信半疑だったそうです。本当につらかったですね。「命の恩人」という言葉を賜り照れました。

そのA東京方面の本のみ購入された方;メールの使用条件に適さないので他の皮膚科へ行っていただくように申し上げたら「当たり前のことしか書いてない本を売る悪徳医者」とののしった方。お気の毒ですが、私には何もできません。
3月18日 まぶたの紫斑のわけは・・・ 左のまぶたに紫斑がある患者さんが受診されました。右まぶたや下肢など他の部位には全く紫斑を認めません。打撲もしてないと言われるし・・・「目薬」を使用しておられませんか?案の状「使用していました」とのこと。家に帰ってさっそく持ってらしゃいました。フルオメトロン点眼液とメドロールEE軟膏です。しかもフルオメトオンを3本も使用したとのこと。全くお気の毒なことです。コンタクトを変えたら治ったそうです。
3月16日 Piyo太さんの書込(平成15年3月11日) 独り言の追加分、読ませて頂きました。
 私は医師ではありませんが、技術的な職についており、
 「ものに対してのみ価値を感じる人が居る」との嘆き、とても共感します。
 技術、情報、等々、ソフトウェアに対する価値は、物質的なハードの価値
 ほど、分かってもらえないのが現実ですね...
新聞の記載内容が紙に書かれていればお金を払うが、まったく同じ情報が
 Webで乗っていても、それを見る為に料金を払うのはイヤだって人は多いでしょうし、、、コンピュータソフトの不正コピーも多々ありますし、、、
 以前、歯科医の方から、「歯磨きの仕方を指導しても時間はかかるが利益にはならない。でも歯磨きは虫歯や歯周病予防の基本であり、自分は続けていく。」との愚痴(?)を聞いたことがあります。同じ様な考えですね ^^ 今でもその歯科には定期的に通ってます。
 皮膚科なんていくらでもあります。すぐに説明もなく多量に薬を出す皮膚科も山ほどあります。
「たらお皮膚科」を必要としない人は、別に代わりの医師を見つける
 のは容易いのですから、それでよいと思います。
でも、私の様に「たらお皮膚科」を必要とする者が居るのも事実です。
3月16日 ある患者さまより頂いたメール(脱ステしたいけど本の購入をしたくない患者さんがいるという相談に対して) 「さくらの独り言」とあわせ見て、私もpiyo太さん(?)の書き込みにとても共感しま
した。私の会社も技術を売る会社ですので。(私の仕事は結果モノにはなるのですが)お金のことどうこうは言いたくないのですが、先生が本をお売りになっているのはお金には関係無いということは先生のもとに集まってきている人はみんな分かっているのに。もしHPにのみ情報を載せ本をだしてなかったとしても本として購入させてほしいという患者さんは絶対でてくると思います。本という形だからこんなに便利なのに。ご飯作る時にも使うべき材料避けるべき材料をみながら作れるし、ちょっと心配なことがあればパラパラめくれるし、私なんかもよく見るページは折り目いっぱいつけてあります。それに先生は本というより、技術と情報を提供しているのに・・・。それも、そんな安いお金では買えない貴重な技術と情報なのに。きっと先生の本が「アトピーステ依存を安全に治すための本」ではなく「アトピーステ依存を安全に治すための薬」だったら今以上に飛びついてくる方も多いのでしょうね。皮肉な話ですね。
それと先生はきっと患者さんが薬にたよるだけの人か脱ステに本気で取り組もうとしている人なのか初めにみているんだと思います。脱ステはそう甘いものではないし、そのくらいしっかりした決心がないとできないと思います。
先生のご本を購入した方はきっと皆必死な方ばかりだと思います。でもそんな状態にならないと気づかない人も多いんでしょうね。私もそうでしたが。残念な話です。自分が脱ステで苦しんでいる時にどこかで何も知らない母親が医者で処方されたステロイドを赤ちゃんの顔に塗っている・・・そんな現実がくやしいです。実際自分でステのことを調べた後になんで自分は知らなかったんだろう?!と後悔しました。先生のHPに出会えただけ幸せでしたが、本当はステを使う前に見ていれば・・・と。でも大半の方は脱ステを決意した後から先生のもとにいくのでしょうね。掲示板にも書いたことですが、それなのにたらお皮膚科に出会えたにもかかわらず、その出会いを生かせない人もいるんですね。先生はそんな悔しい思いを沢山してきたのですね。私も身近な人にそうなってほしくないため、自分の脱ステ話をするようにしているのですが、実際私の脱ステ時の肌をみた人以外には信じてもらえません。正直脱ステ前、母にも信じてもらえませんでした。そうですよね、世の中にはステをお使いになられる皮膚科の先生が沢山いるのに普通だったら信じてもらえない話です。
私だって皮膚科ではじめてステを使いたくないと言ったときの先生の反応がインターネットにある通りでびっくりしたんですから。
余談になりますが、高校生の時背中に無数の発疹がでたので皮膚科に行ったのですが、薬をだされ1週間ほどその薬を塗ると治りました。今思えばステだったんでしょうね。でも本人も先生も原因がわからないのに簡単にステロイドを処方するのはなんて怖いことでしょうか。でもこれが現実なんですね。
そんな中先生を頼りにしている方も沢山います。私もです。一人で脱ステするのとはぜんぜん違います。本をみて知らなかったことの多さにびっくりしましたし、なにより「自分のやっていることは間違っていないんだ!」と精神的支えになりました。
3月16日 ある患者さまより頂いたメール(やる気の無い患者さんの診察を断るのは間違いか?に対して) 先生にも患者さんを断る権利はあると思います。お医者さまだってお仕事です
し、プライドもあるわけですし。最善と思って行なっていることに理解してもらえな
い場合は診察もアドバイスもしようがないと思います。そしてそのくらいのプライドをもっているお医者さまにこそ私達はお世話になりたいと思うんです。(もちろんこれは先生の方針に賛同しているからで、漫然とステをなんにでも出されるプライドの高いお医者さまにはお世話になりたいと思いません。)
先生は患者さまを増やそうという意欲にかけているとおっしゃいましたが、それでよいのではないかと思います。
また、先生は知人の紹介を引き受けないとおっしゃっていますがそれもよろしいのではないかと思います。脱ステの決意にしても非ステ医探しにしても本人の意思がないとできないことだと思います。私も先生のような考え方の先生を探していて偶然HPを知ったのですから。
平成15年3月15日 診察=投薬ではない 今日ある患者さんが知人の紹介で受診されました。その知人(のお子さん)は約1年前全身血まみれ、汁だらけで、それまでのステロイド外用だけでなく、ステロイド内服も必要と診断され、途方にくれ受診され、1年かけてほぼ治癒しました。賢明なご両親の深い愛情の賜物です。
今日受診された患者さんは、もちろんステロイドの使用歴があり、ステロイドを使用しない治療を希望してみえました。診察すると四肢の一部に紅斑があり、全身カサカサがあります。しかし細菌やウイルスの感染はありません。そこでいつもの如く「テキストを読んでください。読まれてから受診してください」と申し上げました。普通は私の今日の診察はここまです。しかし、患者さんは受付で「診察してもらってない」と口論しています。患者さんは「診察=薬をもらうこと」と考えるのですね。診察とは、現在の病気に対し、どうするのがベストかを考えることです。時には薬を処方することもあるでしょう。しかし、脱ステにおいては、かえって「何もしないこと」のほうが大切な場合もあります。脱ステの際はウイルスや細菌感染の有無のチェックだけでもよいくらいです。やはり多くの方が“もの”に価値観があるのですね。また、他人から薦められるというような甘い認識ではダメですね。この患者さんはギリギリセーフかな?
平成15年3月9日 “漢方”という名の隠れみの ある皮膚科では、アトピー性皮膚炎や乾癬、掌蹠膿疱症に、漢方薬とステロイド外用薬やステロイド内服薬が処方されています。薬の効能・効果に記載されていますので、法的には問題はありません。ただ、患者さんは、ステロイドと知らずに使用していること(ステロイドとかホルモン剤と書いてないので)、漢方が効いていると信じていることが問題だと思います。なお、薬剤名を患者さんにお伝えするか否かは医療機関の自由です。
平成15年3月9日 慢性疾患指導料の矛盾 アトピー性皮膚炎で、初診より1ケ月以上経過して、お薬を処方した際、16才以上の場合、外用薬を処方すると月1回ですが100点の慢性疾患指導料が算定できます。ただし、保湿剤などでは算定できません。食事の指導などにどんなに時間をかけて説明しても、ステロイドやプロトピックなどの“アトピー性皮膚炎治療外用薬”を処方しないとこの算定が出来ません。厚生労働省の方針ですが、ここにもアトピーを“もの”で治す(コントロールする)のを評価する姿勢が見えます。逆に外用薬を処方しない場合に算定できるというように改めてほしいものです。また16才で区切るのも納得できません。お役所仕事の弊害ですネ。
平成15年3月9日 警察の人なのに 数年前のことだが、警察官の患者さんがいらっしゃいました。薬を使用する必要がない疾患だったので、診察のみで診療が終わりました。後で受付の担当者に聞いたら、診察料を支払わずに帰ってしまったことがわかりました。トラブルがあったわけではなく、患者さんは“薬”や“注射”などの“もの”に対してはお金を支払う必要があり、診察という“技術”には支払いの必要が無いと思っておられたようですネ。無銭飲食なら取り締まるくせに!無銭診察も取り締まってくださいネ。
平成15年3月8日 ウマが合わない患者さん 長年アトピーで苦しんで、ステも絶ったけどなかなか治らない。保湿剤を使用してるとのこと。パソコンが利用できる環境にありながら、ここの方針に納得できないらしい。患者さんは石鹸やシャンプーなど“もの”にはお金をかけても、本などは要らないと言う。これではこっちがやる気(患者さんのためになるアドバイスをする熱意)が出ない。情けないけど、こういう患者さんが実に多い。こういう患者さんは決まって、「アトピーは薬では治りません」と申し上げると、嫌〜な顔をされる。つまり、アトピーを“薬”で治そうとするから治らないのである。確かに一時しのぎの薬はありますが。ただし、こういう薬は、“薬”で治そうとする患者さんには出せません。医師は薬やものを販売するのではなく、“技術”を売っているのです。
平成15年3月5日 どうなることやら・・・ 先日、ある大きな病院でジフラール軟膏を3年間外用し、胃の調子が悪いやら風邪やらで、それまで使用していた内服薬(セルテクトなど)と外用薬(ジフラール)を中止したところ、下腿に汁が少し滲み出る湿疹がパラパラと散在している患者さんが来られた。ステロイドのことは全くご存知ないらしい。さっそくステロイドのことを理解して頂くために、HPをみて頂くお願いはしたのだが・・・(こういう場合、ひどく怒る患者さんがいる。ステロイドを使用しても治らなかったので、ステロイド以外の薬をくれればそれで良いんだと・・・)
理解できる患者さんはまだ救える望みがあるけれども、理解できない患者さんは、ステロイド依存を続けるか、リバウンド突入か・・・まあ、個人の自由ですが。
平成15年3月5日 乾癬の脱ステロイド(1) 先日、20年間乾癬に種々のステロイドを使用して、最近効かなくなり、知人からステロイドの副作用を聞いて止めたいという患者さんがありました。理解力もあり、実行力もあるため、脱ステに踏み切りました。ステロイドをだんだん減らしましょうと提案しましたが、患者さんはもうこれ以上使用したくないということで、外用をすべて止めました。案の定止めてから紅斑、落屑がほぼ全身に拡大し、紅皮症になりました。悪寒、口渇、下腿、腕の浮腫(むくみ)、乏尿がありましたが、アトピーのリバウンドの際のような滲出液は出ません。下腿は腫れて皮膚が切れかかって(実際1ケ所切れています)歩くのも困難です。利尿剤を飲んで頂いて、徐々に改善してきています。はじめから乾癬にステを使用しなければこんな苦労は無かろうと思う。
平成15年3月5日 乾癬の脱ステロイド(2) 先日、15年間乾癬に種々のステロイドを使用して、最近効かなくなり、娘さんからステロイドの副作用を聞いて止めたいという患者さんがありました。ステロイドを止めて1ケ月以上経っているし、本人ももうステロイドを使用したくないということで、外用をすべて止めました。案の定止めてから紅斑、落屑がほぼ全身に拡大し、紅皮症になりました。下腿、腕の浮腫(むくみ)がありましたが、アトピーのリバウンドの際のような滲出液は出ません。はじめから乾癬にステを使用しなければこんな苦労は無かろうと思う。
平成15年2月某日 お気の毒なこと 小学生の娘さんが父親に連れられて受診。腕のアトピー。市販のステロイド入りの軟膏を付けたけど治らないとのこと。父親に、まずステロイドのことを理解してもらおうとHPの案内をしようとしたら、血相を変えて怒り出してすぐに診察室を出て行った。まあ、こういう患者さんと付き合って行くのはこちらのストレスが貯まるからそれで良いのだけど、未来のある娘さんがかわいそう。親次第で運命が変わるのは仕方ないかも。
平成15年2月某日 情けない患者さん ジベルばら色粃糠疹に市販ステロイド外用薬を使用して治らずに受診。さっそくHPの案内をした。帰ってからみる約束をした。数日後、再診。HPみたと言う。しかし、本など読む気は無いとのこと。本を読まれれば1週間で治る薬がもらえるし、一生役に立つステロイドに関する知識が身に付くのに、全く情けない。意地悪ではなく、せっかく縁があって受診された患者さまのためになるようにと思っても、その気持ちが相手に伝わらないのは残念。まあ世の中いろいろの人間がいるから・・・実際にステロイドが効かなくなったり、副作用が出てからでないと聞く耳を持たない人が実に多い。まあ、それだからどんな皮膚科も倒産しないんですね。ステが存在しなかったら医師の半分は失業するでしょう。
平成15年1月某日 ひどい父親 おむつかぶれに小児科でアンテベートクリームを処方されて、母親が乳児を連れて来られました。今後育児する過程で、何も知らなければどこでも安易にステロイドが出されるので、親にステロイドの知識を持ってもらいたいと思い、近所の患者さんでしたので、HPをみてから再度来てくださいと言いました。まもなく患児の父親から電話があり、何故薬をくれないんだとの抗議です。ステ使用後は、理解して頂かないと外用薬は出さないと、HPで約束しているのに。。。私はこの際、HPでは不十分だから是非拙著を読んでくださいとお奨めしたのですが、父親はバカなことを言うなと言います。どっちがバカだか・・・
乳児には罪はありませんが、こんな両親に育てられ本当にお気の毒ですネ。