2009/11/21

   
マレーグマのツヨシ君は、タイプ4らしい!?

 山口県周南市、徳山動物園のクマの行動がおかしくて人気
者になり、全国報道されました。クマの習性にはないことをす
るらしいのです。

 そこで、昨年(2008)の3月に動物園の飼育係の人(山崎さん、
手島さん)に、ツヨシ君の気質を電話でお尋ねしたことをまと
めています。

         

1 ツヨシ君のプロフィール

 以下は、ツヨシ君のプロフィールとして、動物園が公表してい
るものです。年齢は現在、21歳(現在2009/8で22歳)で、あまり
若くないほうに入ります。

以前に同居していたメスのレーコが亡くなった翌年に、名古屋
の東山動物園からメスのマーヤと暮らしています。

    
    
【名前】    ツヨシ

 【性別】    オス

 【生年月日】 1987年8月24日

 【体長】    130cmくらい

 【体重】    65kgくらい

 【本籍地】   ミャンマー

 【住所】    周南市徳山動物園マレーグマ舎 

 【好きな食べ物】  はちみつ、パン  

 【嫌いな食べ物】  なぜかバナナ

 【性格】    少し気が弱い、落ち着きがない

 【趣味】  新ポーズ作成

 【得意ポーズ】 
  ・悩む(頭を抱える)
  ・もっと悩む(激しく頭を抱える)
  ・真っ黒ボール(体をボールのように丸める)
  ・V字開脚(足を抱えてVの字)
  ・ゴジラ(プールに入り頭だけを出して二足歩行)
  ・雪だワ〜イ!(大雪の日に積った雪に大興奮)
  ・死んだフリ(クマなのに…)
  ・シェイク(上半身を激しく左右に振る)

   他、未確認ポーズ多数   日々、更新中

 
これらは、ツヨシ君の部屋として、2008/03に掲載されていたもの。
現在は改定されている



2 気が小さくて落ち着きがないクマ

 前の同居クマ・レーコと暮らしていた頃は、餌やりの時間を
見学者たちに知らせていました。その折に、檻に投げ込まれ
た餌をレーコに取られてしまい、頭を抱えて嘆いている様子
がおかしくて話題となり、全国紙に報道されています。

 現在ともに暮らすマーヤも活発で怖いもの知らずのオテン
バさんです。前のレーコさんには手も足もでないみたいでした
が、このマーヤにも押され気味です。

 マーヤが檻に上ったり、天井からぶら下がったりして、ツヨシ
を誘うが、ツヨシ君は地上でウロウロ。檻に登ることはあるが、
天井からぶら下がることはしません。

 活発なマーヤは走り回ったり登りまわったり、遊びが激しい。
ツヨシ君もついては行くが、へトヘトになってしまう。

 また、 マーヤが前足で遊ぼうよという感じで、ツヨシ君を誘
うが、逃げたり、ちょっと姿勢を低くしたりして逃げ出すことが
よくある。

 起きている時はずっとウロウロ。マーヤもよく動くが落ち着
いていることがある。


3 かまわれたがり、遊びたがりのクマ

 レーコさんが亡くなった時は、ツヨシくんは飼育員に檻か
ら手を出して、かまってほしいというような様子を示したこと
がある。背中をかいてくれとか、少し甘えているような様子。

 主導権はマーヤが持っているが、マーヤが後ろを向いて
いると、ちょっかいを出して遊びたがるところがある。

 しかし、マーヤがご機嫌で、ツヨシのほうを向くと、ちょっ
と怖がるのか、伏せみたいな姿勢になったり、よつんばい
になって避けてしまうことがよくある。

 ツヨシが攻撃することは全くない。ひっこみ思案で、なに
かちゅうちょしていることがよくある。
                   
                   
              
  (頭を抱えてもだえるポーズ)


4 ハチミツ大好物
  
 クマは雑食で、パン・蒸したサツマイモ・煮干・ゆでたま
ご・バナナなどを餌として与えます。しかし、主に、クマフ
ードというドッグフートと同じような餌を与えることが多い。
 
 ツヨシが一番好きな食べ物はハチミツで真っ先に取り
に行きます。しかし、どういうわけかバナナは嫌いみたい
で食べません。

 マーヤと取り合いになると大抵、最後は取られてしまう。
食事は夕方1回だけ与えられる。

 好奇心が強く、テレビカメラが入ったときは、おびえてい
たが、しばらくすると慣れたらしく、カメラを覗いたり、レン
ズをなめてしまう。マーヤのほうはカメラに近づかない。

 雪が降った日は、ツヨシもマーヤもおおはしゃぎ。

 たまにプールに入れさせるが、ツヨシ君は水が大好きら
しく、しゃがみこんだり、顔の高さのところまで行って二足
歩行をする。

 マーヤは水の中で暴れる。が、ツヨシは檻の中で一頭
だけでプールに入っている時は、寛いだ気分になるらしく、
足を開脚させたり、仰向けになったりする。 


6 クマもヒトもタイプが同じならば、動作が似てくる!?

 ツヨシ君は興奮しやすいので頭を抱えると言われていま
す。ではなぜ興奮しているのでしょうか。

 たとえば、人間ならば‥、
「ウェーン、やられた、チクショウ、なんで僕はうまく取れな
いんだぁ! あ〜ぁ また取られちゃったじゃないかぁ!」
と言って、自分のことを嘆いているのではないかと予想し
ます。

 同室のメスに対して怒っているというよりも、うまく取れ
ないダメな自分に対しての怒り、悔しさみたいなもので興
奮しているように思われます。

 ちなみに、この頭を抱えるという動作はタイプ4の人たち
が実際にもよくしているものです。

 講座で、ツヨシ君のことを取上げて、「こんな動作をタイプ
4の人たちがすることがありますよ」と語った直後に、なんと
受講生のタイプ4の女性が、頭を抱えて「嫌だぁ!」という声
を張り上げました。大爆笑です!!

 クマもヒトでも、タイプが同じなら動作まで似ているのか‥。
もしもそれが事実だとしたら‥。

 私たち人間も本能に強く支配されている動物なのでは
ないかと。
 
 さて、ツヨシ君は、9つのタイプで別けたならば、タイプ4
が該当すると考えられるのですが、まだ情報が少ないため
に判定できるに至りません。

それゆえ「タイプ4らしい!?」というタイトルにしています。

 ちなみに、運動用の檻は縦横4m、高さは3mという狭い
ところです。 今年(2009年)の夏 8月24日、ツヨシくんは22
才になり、誕生日を祝ってもらったと報道されています。
大切にされ、人間たちに愛されているのかもしれません。

 ですが、大型の動物を檻に入れて飼うことは、欧州など
から非難されているものです。日本はペットなど動物に対
する意識はかなりの後進国です。



 最後に、昨年に取材していたものですが、文章化する時
間がとれずに、ようやくアップさせることができたものです。
あれこれと多忙を極めているので、と、言い訳です、申し訳
ない。