特集シリーズ                               
                                   


口元がゆがみ左右アンバランスなタイプ


1 ヒトの表情は豊かで複雑 


 人間の顔の表情は複雑です。犬や猫、猿などと比べて格段に
豊かで複雑です。ヒトは、群れを成して生きる動物であり、社会
生活も高度に発達しています。
 
 そんな社会で生きていくには、多くの人間を識別できなくてい
けません。また、表情の微妙な違いを見分けて、相手の心を読
めなければ、社会的な地位を奪われたり、知人たちからも見放
される怖れがあります。

 また、表情の少ないヒトは怖いと敬遠されたりもします。大変
に重要なものと言えるでしょう。なお、外国人は見慣れないた
めに識別ができにくいものです。日本人にとっては、同じアジア
人のほうが識別しやすいものです。

 むろん、アメリカ人にとっては、中国人と日本人の区別はでき
にくく、欧州に行くと、日本人のほとんどは中国人に見られてし
まうようです。
 尤も、最近は在日外国人が多くなり、身近な存在になってきま
したから、それらの傾向は減少しつつあるかもしれません。

                    
2 表情筋が顔の表情を作る
                    
 ヒトの表情が複雑なのは、顔の表情筋が発達しているため
です。表情筋とは、眼や鼻や口の開閉、耳を動かす筋のこと
で、20種以上あります。眼輪筋・頬骨筋・口輪筋・笑筋・後耳
筋、等々です。

 そして、このようなヒトの表情を識別する働きをしているの
は、側頭葉にある「顔コラム」です。脳にはヒトの顔だけに反
応する複雑な神経細胞があり、この細胞が柱状に集まってお
り、それを「コラム」と言います。

 この「顔コラム」の働きは、全ての人が同じではなく、個々人
で違うのではないかと考えられます。そのコラムの数の多少

によって、他人の顔や表情などの識別能力の差が生まれる
のではないかと予想されます。

 なお、顔面神経マヒで、表情筋を動かす顔面神経の働きが妨
げられると、表情にゆがみが生じます。主にウイルス感染が原
因ですが、外傷や手術後のマヒなども原因だと言われています。

 さて、これから紹介するものは、神経がマヒしたのではなく、
別の要因から口元がゆがみ、表情筋が片方に引きつれてい
る人たちを取り上げています。

 私たちの顔は左右が同じではなく、誰もがアンバランスです
が、著しくアンバランスで目立つ人たちがいます。当会のエニ
アグラム理論で正確なタイプ判定ができるようになれば、やが
て特定のタイプの人たちに、表情筋の歪みというか、口元や頬
などに左右のアンバランスさがあると発見するでしょう。

 ただし、誤解を受けるといけないので、一言付け加えますが、
口元ががゆがんでいても、それがなにかの疾病と関係あると
いうものではありません。

 なお、最初に発見したのは、当初の研究仲間であったY・Hさ
んです。約17年前(1993頃)のことです。しかし、当会の判定の
仕方を学び、正確なタイプ判定ができれば、いずれ誰であって
も発見できるものと考えられます。
  

           


3 表情筋のどちらかに引きつれがあるタイプ  
                            
       
 
 図のAにあるように、顔を真正面から見た場合に、左の表情筋
が引きつれており、口元が左に上がり気味となっている人たちが
います。これはタイプ4w5・タイプ5・タイプ6w5に最もよ
く見かけます。
 図のBにあるように、右の表情筋が引きつれており、口元や頬
にかけて、右につり上がっているように見える人たちがいます。
これはタイプ9w1・タイプ1・タイプ2w1に最も多く見られ
る現象です。

 ただし、引きつれがAとは限らずBになる人、Bとは限らずAにな
ったりもします。数は少ないのですがよく見かけます。たとえば、
ジャズシンガーの綾戸智絵さんです。彼女は典型的で分かりやす
くタイプ2w1です。彼女は図のような右ではなく、左にゆがん
でいます。彼女の左右脳が逆になっているか、またはなにか別の
要因があって、そうなっているのだろうといろいろに想像します
が、脳の専門家に調べてもらわねばわからないでしょう。その他
ならば、政治家の
麻生太郎さん(2w1)です。

 従って、計6つのタイプの人たちに、左右のアンバランスが顕
著だと言えるでしょう
。また、6w7の人たちにも、左右バラン
スの悪い人たちが多いように見かけられますが、まだ未明な段階
です。          


 ところで、表情筋のアンバランスは、全タイプにあります。こ
のタイプに多いと言うに過ぎません。そして、その原因がどこか
ら来たものか定かではありません。文献等を探しましたが、これ
までは見つかっていません。ただ、このような顔つきの人はかな
り存在していると誰もが知っています。しかし、科学的に調べら
れたり、統計調査されたこともないようです。


     
4 有名人から探す      

 個人的に予想してみるなら、顔面神経などが細かく張りめぐら
されている部位ですから、ストレスなどによるものではないかと
思われます。

 緊張を強いられる生活が長く続いたために、表情筋が硬くなっ
て固定化されたのではないかと考えます。かつ、それらの表情
筋を司る部位と、「自我の座」の部位になんらかの関連性があ
るのではと予想します。 
             

 例えば、タイプ6w5の男性が、中学生まで左右のアンバラン
スがありませんでした。しかし、高校に進学して大学受験の時期
から、左側に歪みが出て来ました。そして、就職して社会人にな
ってしばらくすると落ちついた生活となり、この歪みが少なくなっ
ていました。このように、精神安定度によって変遷があったことを
ご報告したいと思います。

 さて、図にあるように現象的なところで、それが特定のタイプの
表現型になっていることを発見しましたので、ここに公表します。

              
  
顔の表情筋に歪みや引きつれがある有名人(タイプ判定済み
 
・タイプ9w1  (有名人では未発見)  
 
                
・タイプ1   雅子妃   
              
・タイプ2w1 野村忠宏(柔道家)・三上博史

        井上陽水・
高橋英樹・豊原功補・前川清
        
ピーター・イザム・上原多香子
                 宇多田ヒカル・三井ゆり・網浜直子
                森口瑶子・和田あき子・松たか子
        山田邦子・千堂あきほ・高橋ひとみ
        池田理代子・都はるみ
・浅丘ルリ子
       梓みちよ・いしだあゆみ・水前寺清子
       名取裕子・山口果林・鈴木紗理奈
       木村菜保子  
 

・タイプ4w5 (有名人では未発見)
                   
・タイプ5   (有名人では未発見) 
 

・タイプ6w5 河相我聞 

                    
 
 なお、タイプ1とタイプ5は人口的に少ないらしく、あまり見か
けないタイプです。しかし、身近な人たちや巷
では、この二つのタ
イプで、表情筋の引きつれのある人はよく見かけます。ただ、有名
人では発見できていないため、書き出せなかったのだとお知らせし
ます。